昭ちゃんのひとりごと

地方議員経験者としての オヤジのつぶやき

御霊前にて(筑前町議会議員 笠 昭一郎)

2006年11月09日 09時08分57秒 | Weblog

 昨日は三輪中生徒自殺事件のご遺族とお会いすることをお約束していましたので、午後8時にご自宅を訪問しました。

 霊前にはお参りに来た人たちが沢山おられました。子どもたちも大勢いました。少年が好きだった花やお菓子に囲まれた祭壇の前に座り写真を見ると、13歳のあどけなさの残る少年の顔が切なく、やりきれない思いになりました。

 線香を手向けるといろんな思いが交錯し、涙が溢れました。 「こんな素直な少年がなぜ?」「なぜ、命を絶つほどまでに追い詰められたのか?」「学校は何をしていたのか?」 思いは尽きません。

 その後、ご遺族の方々とお話をしました。議会で質問をする前に、ご遺族と面会し、お話を伺っておく必要があると思っていました。意に沿わないこともあるとは思いますが、できるだけご遺族の意向に沿った質問をしたいと申し上げると、大変喜んでありました。

 それからお話を聞くうちに、教育委員会や学校の対応に不満が噴出しました。中原教育長は、事件の翌日に訪問し、霊前に手を合わせることなく 「一度、着替えに帰ってきます、と言って去ったままその日は来ませんでした。」

 合谷校長は毎日線香を上げに来るが、一体何をしに来ているのか分からない。PTA会長は一度も来ない。約束していても2回ドタキャンされた。なぜ来ない、というと 「私は今パニクッているので」 と言う。柿原教育委員長は2回来ただけで、話らしい話はしていない。

 私は議会の仕組みや現在の状況、あるいは筑前町の町民の声などをお話しました。中にはお辛くなるような報告もありましたが、ここで都合のいいことばかりお話するわけにはいきません。正直に報告しました。

 「これから辛く長い戦いになりますよ。しかし少しづつ理解する人が増えていくことを信じて頑張ろうではありませんか。議会の質問は、相手方は逃げるのに懸命になるので、必ずしもご納得の行くものにはならないかも分かりませんが、渾身の力で精一杯やってみるつもりです。」 と言いました。

 結局ご遺族宅を辞する時は日付が変わっていました。再度、霊前に線香を上げて帰りましたが、質問前日には再度伺って霊前に手を合わせるつもりです。

 ご遺族のみなさまのお人柄に触れ、感動しました。ご遺族に対する町民の噂や反応が、まったく根拠のない、誤解と思い込みによるものだと確信しました。

 大切な我が子を奪われたご遺族に会うこともなく、勝手な想像をめぐらせて無責任に発言することが、いかに罪深いものか、そう言わざるを得ません。

 


5 コメント

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がんばってください (野鳥)
2006-11-09 11:25:28
応援することしか出来なくてすみません。

どこかの自殺事件では、真相究明を求める遺族に対し、地元民が「もうやめて」と圧力をかけたと聞きました。
悲しいことです。もし自分の子供だったらと思うと、そんなことはできません。

親御さんがどんな誤解を受けているのか詳しくは存じませんが、お父様が怒りを顕にした映像が繰り返し流されたことも、ご遺族が受けた誤解の、原因のひとつになったかも知れません。

メソメソ泣けば良かったのか。もし私がご遺族の立場だったら平静でいられるのか。胸が詰まります。

もしまたご遺族にお会いになることがあれば、真相解明を求む全国の声があることをお伝えください。

議員さんも身体に気をつけて。
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感謝します (笠 昭一郎)
2006-11-09 13:59:51
野鳥様

いつも心配していただき感謝しています。また、良きアドバイスにも感謝しています。

さて私への連絡ですが、HPの「ご意見箱」から、メールを下さい。今回の件で多くの方と知り合いました。

連絡先(住所・氏名・携帯番号など)をお知らせくだされば、直接ご連絡いたします。

一度はお話してみたいと思っていました。よろしくお願いいたします。
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改めてご冥福をお祈りします (他県者)
2006-11-09 20:41:42
お疲れ様です。

ご焼香された時の悲しみがとても伝わってきました。

今回の事件の被害者、遺族が自分の家族だったら…
想像しただけでも、涙が出ます。

遺族へのいわれなき中傷はネット情報で知っています。

きっと、加害者サイドの保護者からの発信と推測しています。
そういう環境の中で育てられたのであれば、
「加害者側の子どもが、棺を覗き込み笑う」
こういう人して許されない一線を平気で超えてしまうのでしょうね。

倫理感の全くない子どもには、しかるべき機関で
本来保護者が教えるべきだった道徳教育を受けるべきです。

学校の主張する、将来ある子ども達への影響を考えるなら
尚更、矯正してやることが守る事ではないでしょうか。

ご遺族の気持ちを考えると、胸が張り裂けそうです。
同時に、笠議員の言葉に大変救われるものを感じられた事と
思います。

ブログを拝見しただけの私でさえ、そう思ったのですから…

これからも、見守らせて頂きます。
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他県者さんのコメントについて (自営業 k)
2006-11-09 23:48:26
>きっと、加害者サイドの保護者からの発信と推測しています。

気になります。

もしこれが事実で、その事によって父母会の意見が影響をうけているのであれば、事は深刻です。

私はそう思いたくは無いのですが。

当然、いじめた生徒たち・学年担任・いじめの事実を認めようとしない学校及び教育委員会関係者は決して許せません。

その事が事実であれば、事件後そのグループが新たないじめを始めていた事(確認されていませんが)と同じ位悪質です。

笠さんはそんな話を聞いていらっしゃいますか。(いつも最後は笠さんに頼って申しわけありません)
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そろそろ (名無し)
2006-11-10 03:32:58
12月定例会が始まると思います。
一般質問ではこの事件に関してのものが複数?出ると思います。町長、教育長らが幹部の作成したものを
読み上げ再質問、再々質問してもはぐらかされて終わり。そんな予感がしてなりません。
この事件の対応として、有識者による調査委員会が設置されましたが、予定調和で作成された報告書が頭に浮かんできます。そこで、議員発議として百条委員会を設置し、学校の上部団体にあたる教育委員会を質してはどうでしょうか?設置に関しては根回し(いい意味で)が必要なのは重々承知しています。事件解明は亡くなった生徒や遺族へ対しての急務、そして、議員としての責務だと思います。
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