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((( Barbacrea )))

ロンドン生活を経て、南イタリアのちっちゃな田舎町に移住。

ヴェローナとガルダ湖

2019-05-14 | 日記

今年のイースター休暇(先月でしたが)は珍しく遠出して、夫の妹さんが住むヴェローナ近郊に遊びに行って来ました。今回は、アンドレアの従姉妹のアレッサンドラも一緒に4人で車で長距離移動しました。天気がとても良く、車中は強い日差しで暑いくらいでした。でも雨が降るわけでもなく、天気は休暇8日間を通してとても幸運でした。妹さんの家にずっと泊まらせてもらい、車で近くの街なども訪れたりして、とても楽しい時間が過ごせました。ヴェローナは個人的に縁がある街で、ロンドンに住んでいるときもヴェローナの友人宅に遊びに行く機会があり、何度も訪れている素敵な街です。ヴェローナのいいところの一つに、ガルダ湖が近く、湖沿いに多くの小さな観光地の街があります。今回は近場の Lazise と Bardolino に行きました。特にドイツからの観光客がとても多いのに驚きました。それもキャンパーで来てる人たちの多いこと。。。犬も一緒に連れてる人が目立ちます。時々ドイツ語で尋ねられたりもするから、それは違う、、、と。ドイツ人の人気観光地と化しているガルダ湖周辺ですので、妹さんの息子さんが通っていた中学校では、英語の他にドイツ語も必修科目だったそうです。この地域で観光業で働きたいなら、英語以外にもドイツ語が必要ですね。ちなみにアンドレアの中学校では英語とフランス語が必修でした。フランス語を未だに必修科目にする必要があるのか?それも疑問でしたけど。

今回はあまり細かいことは書かないので、写真だけいくつか載せておきますね。写真も今回はあまり撮りませんでした。。。

 

  

 

 

 


詰めてオーブン焼き

2019-05-14 | 日記

イタリア料理で頻繁に料理されるのが、ripiena(詰める)料理。野菜だと茄子、ズッキーニ、アーティチョーク、パプリカ、トマト他。あとは野菜じゃないけどイカの詰め物なども。オーブンを使うので、夏はキッチンが暑くなり辛いのですが。好きでよく作るのはアーティチョーク、あとはアンドレアも食べれる茄子とイカでしょうか。

 

アーティチョークは、丸ごと使うか半分に切るか、それは好みで。アーティチョークの種類によって相性もあります。丸みのあるアーティチョーク種は丸ごと料理するのに向いてますが、細めは半分にした方が料理しやすい。私が詰めるのはパン粉(こちらのパン粉は日本のものとは違いますが)、パルミジャーノチーズをおろしたもの、ひき肉、イタリアンパセリ、卵、塩、コショウ、を混ぜたもの、とてもシンプルです。茄子の方は、それに中身をくり抜いた茄子を角切りにしてフライパンで炒めたものに少々トマトソースも加えます。それを他の材料と全部合わせて茄子の舟に詰めてオーブンで焼くだけです。好みで他のチーズを使ったり生のミニトマトを加えたり、トマトソースやパン粉なしだったり、要するに自分の好きなものを相性を考えて詰めるだけなのです。ベジタリアンレシピとしても、色々と工夫できます。ちなみに私が一番好きなのはイカの詰め物ですが。これは小さめのイカを使い、イカゲソ部分を細かく切り、炒めて、それを他の材料と混ぜ合わせて生のイカ本体に詰めて焼くだけ。詰め物料理のほとんどの行程は似てます。詰め物料理はとても家庭的な料理で、お婆ちゃんの料理みたいなものです。地域によって材料も作る過程も色々と変わります。私にとっては、ちょっと手間はかかるけど、時間があるときは作って食べたいものの一つです。いつも思うのが、こちらでは、とにかくオーブン料理が多いこと。これは欧米料理とアジア料理の大きな違いですね。オーブン料理は簡単と言えば簡単です、下ごしらえさえ済ませれば、あとはオーブンに入れてタイマーをつけて放置する。あとは焦げないように気をつけるだけですから。

レシピは数知れない程あります。茄子を揚げるレシピもあれば、茹でるレシピもあり、過程の違いはあるものの、だいたいこんな感じです。私は大抵揚げるのを避けるため、料理レシピも揚げないレシピで作ることがほとんどです。日本だと材料的に茄子が一番作りやすいかも知れません。イタリア語ですが、写真があるので何となくわかると思います。レシピが気になる方は、こちらを見てみて下さい。

https://ricette-utenti.cookaround.com/barchette-di-melanzane-ripiene.html

 

 


キャロットケーキにマスコバド糖

2019-03-20 | 日記

私がよく作る簡単ケーキのひとつ「キャロットケーキ」今まで色んなレシピで作ったのですが、今年に入って違うレシピを見つけて作ってみたら今までで一番好きなタイプのキャロットケーキになりました。そのレシピはこちらです。https://www.gnavi.co.jp/dressing/article/22005/

私の場合、そのレシピをどこか多少変えてしまうことは頻繁なのですが(何故かというと完璧に材料が家にそろっているとは限らないので)、今回はきび砂糖の代わりに私の好きなマスコバド糖を使い、ビュアオリーブオイルの代わりにひまわり油を使いました。

このレシピは人参もすりおろしたものだけではなく、細い千切りも半分量入れています。これは初めての試みでした。あとシナモンの他にナツメグも入れています。私は今回は少量しか入れませんでしたが。レーズンもなかったので今回はなし。それでも、十分満足できる美味しさでした。素朴な味が好きな人は、是非作ってみて下さい。材料は混ぜるだけなので、本当に簡単です。

私が今回使ったマスコバド糖ですが、多分あまり知られていないと思いますので、少し書いておきますね。味は日本でいう黒砂糖のような感じと思います。私はカフェラテにもこの砂糖を入れて飲んでます。ただ普通のお菓子作りに使うには色が濃くでますので、向き不向きがあると思います。買い始めてもう3年くらいになりますが今まで特にマスコバド糖について調べることもなく食していました。マスコバド糖との出会いは、ある日大きなスーパーで普通のブラウンシュガーを探していたところ、フェアトレードの製品でもあるこの砂糖を見かけました。袋にはMASCOBADOと書かれていて、とても美味しそうな茶色で、フィリピン産のオーガニック商品とも。正直その濃い茶色に惹かれました。日本の黒砂糖が砕かれて粉末状になったようなイメージです。

(ここからは、他のサイトからの引用です)マスコバド糖原料用のサトウキビはマスコバド製糖工場との連携で計画的に収穫され、収穫後できるだけ短時間内に搾ったジュースを煮詰めて濃縮し、精製などすることなく攪拌しながら自然乾燥させて粉末の黒砂糖にします。糖蜜分離や精製を一切していない含蜜糖であるため、サトウキビの風味やミネラル分も残されています。マスコバド糖の原料となるサトウキビは、主に農地改革によって土地を手に入れたネグロス島(フィリピン)の元砂糖労働者などによって栽培されています。マスコバド糖の民衆交易は、長年低賃金で働くしか術のなかった彼らの自立を支援するために始まりました。協同組合方式でサトウキビやコメ、野菜などをできるだけ有機的な方法で生産しようと取り組んでいます。

ネグロス島は、フィリピンの中央部に位置する、日本の長野県ほどの大きさの島です。フィリピン全体の砂糖生産の約6割がネグロス島で生産されていることから、フィリピンの「砂糖壷」「砂糖の島」と呼ばれています。

ネグロス島の人口の3%程度の地主が島の面積の7割近くを砂糖キビ農園として占有してきました。その農園で働く多くの砂糖キビ労働者は、隣のパナイ島を はじめ他の島からの移民労働者の子孫たちです。こうした土地制度や地主と労働者の関係は、スペイン統治時代から続く不平等な社会構造です。

1980年代半ばの砂糖の国際価格の暴落がきっかけとなり、ネグロス島は砂糖危機に見舞われました。砂糖地主たちが次々と農園を閉鎖していくなかで、多 くの砂糖キビ労働者が仕事を失い、その子どもたちの飢餓が深刻となりました。地主の力が強いネグロス島では農地改革はなかなか進みませんでしたが、地主の 抵抗を受けながらも農地改革の実施が少しずつ進められています。

マスコバド糖には、このような歴史があったのですね、全く知りませんでした。私はほぼ毎日食べてるマスコバド糖ですが、自分が毎日口にしている食べ物の原産地や流通経路等はあまり知らなかったりすることが多いです。ところで、家で使用している普通の白砂糖はどこから来てるものなのか?袋を調べても原材料の生産地は書いてないです。何故なんでしょうか?不透明ですね、よく考えてみると。ちなみに家で使っている塩は地中海原産のものですが。。。

 


キウイ

2019-03-18 | 日記

最近キウイを大量にもらい、親戚や友人にもあげたのですが、それでも消費しきれずに困ってます。

キウイと聞くと、すぐ思いつくのがニュージーランドですが、実はイタリアはキウイの産地世界2位なんです。年間約50万トンの生産量だそうです。ここ10年くらいで、イタリアの生産量は飛躍的に増えました。ちなみにニュージーランドは20万トンほどで、世界3位。1位はやはり中国でした。キウイの歴史を調べてみると、1906年にニュージーランドが新しい果樹のキウイフルーツとして、中国原産のActinidia deliciosaやactinidia chinensisの品種改良に成功、1934年頃から商業栽培を開始し、世界各国で食べられるようになった果物である。「キウイフルーツ」という名称は、ニュージーランドからアメリカ合衆国へ輸出されるようになった際、ニュージーランドのシンボルである鳥の「キーウィ (kiwi)」に因んで1959年に命名された(果実と鳥の見た目の類似性から命名された訳ではない)とのことです。

以前はキウイフルーツはあまり好きではなかったのですが、毎年日本に帰ると母がキウイ好きで、ヨーグルトに混ぜて食べていたのを見て、自分も食べてみようかな?と思い食べたところ、意外に美味しかったので食べ始めたという感じです。なのでキウイを本格的に食べ始めたのは2年前くらいからです。以前はあの毛むくじゃらの見かけとあの綺麗な緑色がフルーツとはかけ離れた色なので苦手だったのですが、今ではヨーグルトと一緒に食べるのが大好きになりました。それでも、毎日は食べていないので大量にもらっても消費の仕方に困るんですよね。。。一応ジャムも作ったりはしましたが、あまり好きではなかったです。フルーツタルトには合いそうですが、焼き菓子にはあまり使う気がしないし。やはり生でそのまま食べるのが一番美味しい気がします、のでこのまま食べ続けるしかないみたいです。。。

 時々変な形のキウイも混じってました。半分に切るとこんな感じになってました。

  

 

 

 

 

 

 


Call me by your name 君の名前で僕を呼んで

2019-01-10 | 日記

2019年始めは久しぶりに映画について書きたくなりました。

先週やっと「Call me by your name」を見ました。ちょっと遅いのですが、映画館で見れなかったので家のスカイで見れるようになるまで待ちました。正直そんなに期待はしてなくて、でも何だかわからないけど、この映画は見ないといけない気がしてました。そういう映画ってないですか?それも絶対に1人で見ると決めてました。私はコメディやアクション映画以外は1人で映画を見るのが大好きです、誰にも邪魔されず、どっぷりと映画の世界に浸れるから。フライト中にたくさん映画を見る機会があるのですが、どうしても隣の人との距離が気になるし、映画館と違い同じ空間を共有していないので、特にいい映画を見るには居心地が悪い。それでも暇だからずっと続けて見てますが。だからフライト中に見て気に入った映画は、後からもう一度見ることが多いです。そうじゃないと、映画の消化不良をおこします。

自分の家でひとり静かにこの映画を見ながら、何だか自分の若いときの経験と多少重なる部分があり(私の場合は異性との恋愛でしたが)主人公エリオ君の痛みをより強く感じてしまいました、、、。特にエリオ君の表情や動作が印象深くて、それにオリヴァーとの会話や距離感の変化、両親の暖かさなど、色々と見どころはありました。後半は本当に泣けてきて涙がぽろぽろ流れました。完全に私の感情が揺さぶられた映画でした。音楽もとても印象的だし、北イタリアの風景や小さな田舎街の様子も変に美化せず、誇張せず、とても自然な感じ。それでいて美しい。多分それは監督がイタリア人だというのもあるかも知れません。映画中での時代は1983年に設定されています。だからかな、とても親近感もわいた。自分もその時代は10代まっ只中だったから。

この映画、原作はアンドレ・アシマン(ユダヤ系アメリカ人、エジプトで生まれ、ローマに5年間住み、1969年に最終的に家族でアメリカに移住)という作家の同じタイトルの小説だそうです。これはいつか読んでみたいかも知れません。この映画の細かいことはこれから映画を見たい人もいると思うので敢えて書きませんが、とても知的で可愛さも残る17歳の青年エリオのひと夏の物語。出会い、初恋の甘くて切ない気持ちと強い欲望、宗教とセクシュアリティ、別れ、その他色々な事が交差する物語です。何と言っても周囲の人たちの暖かさがジーンとくる。特に80年代はまだセクシュアルマイノリティに対する環境は現代より厳しかったと思うから、余計にその暖かさが身にしみます。特に舞台となったイタリアはカソリック教の国ですから、より保守的、同性愛に関してはとても閉鎖的だったのではないでしょうか。この映画はユダヤ教徒のエリオの家族そしてオリヴァーもユダヤ教徒です。そういう背景にも二人の親近感と葛藤、両方の意味が隠されているのではないでしょうか。エリオのお父さんの職業はギリシャ・ローマの考古学教授なので、ギリシャ彫刻などの芸術品もたくさん出てきます、ギリシャ彫刻やギリシャ神話との繋がりもあって意図してるものがあるのではないかとも思いましたが、私はその辺無知なので、わかりません。でも個人的にはあまり考え過ぎずに、この映画をみて、素直に受け止めた方がいいのかなと。何故かというと、この映画は見る人によって色々な解釈や違う捉え方があると思うからです。

音楽もとても素敵なんです。特にスフィアン・スティーブンスの「Mystery of Love」 がとてもいい。。。

https://www.youtube.com/watch?v=KQT32vW61

そして絶妙なキャスティング。ティモシー・シャラメとアーミー・ハマー。この俳優二人、実際に半分ユダヤ系なんですね。お父さん役のマイケル・スタールバーグもユダヤ系だし。お母さん役のとても美しい女優さんアミラ・カサールももユダヤ系かも知れませんね、わかりませんが。エリオ君の友達マルシアを演じた女優さん、エステル・ガレルは顔に特徴があるし存在感もあって気になって調べたら、フランスの俳優ルイ・ガレルの妹さんでした。確かに似てますね。ということは、フランスの映画監督フィリップ・ガレルの娘さんです。

それにしても、ティモシー・シャラメには脱帽しました。美しさも実力も兼ねた俳優。今後が楽しみですね。脚本はあのジェイムズ・アイヴォリーです。去年アカデミー賞で脚色賞もとりましたね。さすが、です。それより驚いたのが、アカデミー授賞式でのジェイムズが着ていたシャツ。なんと、エリオ君の顔が描いてありました。それにしてもこの時89歳ですよ、彼は。いやー彼の情熱には本当に驚かされます。

 最初は、ジェイムズと本作品の監督ルカ・グァダニーノの二人が共同監督することになっていたらしいですが、フランスの出資者が二人の共同監督体制に反対したことを機に、ジェイムズはグァダニーノ監督側に脚本を売り、製作からは退いたとのことです。結果的にはこれで良かったと思いますが。ジェイムズ・アイヴォリーが監督していたら、全く違うタイプの映画になっていたかも知れません。

グァダニーノ監督のキャスティングは大当たり、映像も音楽も、演出も、私にはしっくりきました。ちょっとした余談ですが、ジェイムズは主演俳優二人のフルヌードを脚本に入れてたらしいですけど、俳優ふたりの契約にフルヌード拒否が入っていたので、そのシーンはなくなったと書いてありました。個人的には、フルヌードなしでよかったと、、、。ないことでより色気が出てるし、この映画には必要ないと個人的に感じます。この映画は色々と奥が深い気がして、もう一度見て確かめたい箇所が色々あります。それにしても、今回は仕方なく、というか選択できずイタリア語吹き替え版で見ましたが、次回は必ず原語で見たいと思います。吹き替えだと全てがイタリア語になっていて、エリオが英語、フランス語、イタリア語と使い分けて話しているのすら区別なく分からないのですから。それはとても残念です。2カ国語以上使われている映画では吹き替えは推奨できませんね。

 

主役のふたり、こんなに格好良くGQのカヴァーを飾ってました。

映画の中の雰囲気とは全然違う!

書きたい事は他にもたくさんあるのですが、とてつもなく長くなりそうなので、やめときます。こういう映画の趣味的なこと(多くはくだらないこと)を、だらだらと話せる友達がここにいたらなあ。。。

グァダニーノ監督のこと、わたしほとんど知らなかったのですが、今ちょうどイタリアでは監督の最新作「サスピリア Suspiria」が上映してます。ダリオ・アルジェント監督の1977年のホラー映画のリメイクです。ホラー映画だけは、ほとんど見ないので知識も全くないのですが、ティルダ・スウィントンが1人3役をこなしてるようで、色々と話題になってます。ちなみに音楽はレディオヘッドのトム・ヨークが担当したそうで。。。それはそれで興味があるのですが。多分、見ないと思います、音楽だけでも聴いてみようかな。