渾身の幻想交響曲

　サイトウキネンオーケストラの演奏会が実況中継された。１曲目の「亡き王女のためのパヴァーヌ」からして素晴らしかった。ホルンはメトロポリタンオペラの女性奏者でこれがまた素晴らしい。柔らかな音はこの曲にぴったり。フルートは工藤さん、レギュラーメンバーで、やっぱり工藤さんのフルートは安心して聴ける。
　そして、幻想交響曲がこれまた素晴らしかった。小澤さんの指揮はエネルギッシュで奏者から120％との力量を引き出せているのではないかと思う位素晴らしい。当然暗譜。暗譜だから奏者と十分にコミュニケーションがとれると思う。ホルンのトップは上記の女性。クラリネットは元ベルリンフィルのトップ、ライスターさん。もうベルリンフィルを引退して随分経つ。年齢は70歳を越えていると思うが音はでかいね（頭もでかいね）。
　クラシック音楽を聴くのを趣味にして長年が過ぎたが、これを趣味にすると底なし沼に落ちているようなものだ。同じ曲を違うオーケストラあるいは指揮者が演奏をするので、もっとすごい演奏があるのではないか？と次から次へと聴きたくなる。ベートーヴェンの第九だけで30枚位ディスクを持っている気がする。
　しかしやっぱりライブには叶わない。ホールで聴く音楽のなんと素晴らしいことか。来週はＮ響でラヴェルプログラム、再来週は札響でチャイコフスキープログラム。クラシック音楽界は９月がシーズンの開催。どんな音楽を聴かせて頂けるのか本当に楽しみです。