観賞桃

日本で見られる観賞桃(2017年ー80品種前後)を、写真付きで紹介します。

早生ワッサー と 黄金蟠桃

2022-06-27 08:24:47 | 食用桃

「早生ワッサー」が熟してきたので、昨日収穫しました。

ジューシーでほどほどの甘さがあり、満足のいくものでした。

ご覧のように、黄肉で粘核です。

 

 

  2022年6月26日  4775  早生ワッサー

 

 

  2022年6月26日  4789  早生ワッサー

 

 

  2022年6月26日  4792  早生ワッサー

 

また、蟠桃としては珍しい黄色地の「黄金蟠桃」も、色付いてきたので採果しました。

黄肉で、これは離核でした。

 

 

  2022年6月26日  4804  黄金蟠桃

 

 

  2022年6月26日  4854  黄金蟠桃

 

 

  2022年6月27日  4860  黄金蟠桃

 

  ※ しばらくの間、ブログへの投稿は休ませて頂きます。

                   中嶋 久夫

 


舞飛天

2022-06-27 06:02:20 | 観賞桃(100品種)

No.052 舞飛天  (マイ ヒテン)

   Prunus persica ❛Mai hiten❜

    〔緑葉・帚性・桃色花・菊咲き・普通桃〕

 

【由来など】2018(平成30)年の『園芸学研究 17(4)』に、山口正己・馬場正などにより、「ほうき性・菊咲きの花モモ新品種 ❛白楽天❜ と ❛舞飛天❜ の育成」という題での記載があります。2004年に農研機構果樹研究所で、「更紗帚桃」と「菊桃」の交配が行われました。その交雑実生6本を自殖し、G-107-4 から「舞飛天」が1本生まれました。供試実生数に対して、目標形質(帚性樹形で菊咲き性)を有する個体の出現率は 1.8%と極端に低かったとの事です。「菊桃」が貴重な遺伝資源となり、「京舞子」・「幸ホワイト」・「幸レッド」・「白楽天」及び「舞飛天」等の菊咲き品種が多く見られるようになりました。次は、枝垂れ性の菊咲き品種が欲しいところです。核果は、離核です。

 

 

  2017(平成29)年4月13日  0719  伊勢原農場にて

 

 

  2017(平成29)年4月13日  0755  伊勢原農場にて

 

 

     2022(令和4)年5月22日  4044

 

 

     2022(令和4)年5月22日  4051

 

 紫に やしほ染めたる 菊の花

      うつろふ色と 誰かいひけん

              藤原義忠朝臣  『後拾遺和歌集』

 

 


白楽天

2022-06-27 05:27:49 | 観賞桃(100品種)

No.048 白楽天  (ハク ラクテン)

   Prunus persica ❛Haku Rakuten❜

    〔緑葉・帚性・白色花・菊咲き・普通桃〕

 

【由来など】2018(平成30)年の『園芸学研究 17(4)』に、山口正己・馬場正などにより、「ほうき性・菊咲きの花モモ新品種 ❛白楽天❜ と ❛舞飛天❜ の育成」という題での記載があります。2004年に農研機構果樹研究所で、「更紗帚桃」と「菊桃」の交配が行われました。その交雑実生6本を2007年に自殖し、東京農業大学の圃場で育成されました。177本の内、1本が目的の特性を有していたので、2017(平成29)年3月15日に品種登録(第25875)されました。実物を見るため山口氏に連絡を取り、東京農業大学伊勢原農場で対面出来ました。核果は、離核です。

 

 

  2017(平成29)年4月13日  0669  伊勢原農場にて

 

 

  2017(平成29)年4月13日  0674  伊勢原農場にて

 

 

     2022(令和4)年5月22日  4054

 

 

     2022(令和4)年5月22日  4059

 

 田子の浦に うちいでて見れば 白たへの

        富士の高嶺に 雪はふりつゝ

                 赤人   『新古今和歌集』

 

 


源平寿星桃

2022-06-26 06:31:53 | 観賞桃(100品種)

No.046 源平寿星桃  (ゲンペイ ジュセイトウ)

   Prunus persica ❛Genpei juseito❜

    〔緑葉・矮性・絞り花・八重咲き・普通桃〕

 

【由来など】2022(令和4)年5月28日、「牛若丸」から「源平寿星桃」に栽培品種名を改めました。品種名を見て、樹形および花が直ちに判るようにしました。絞り花の色は、赤と白です。同様のハナモモが、江戸時代の『廣益地錦抄』(武陽染井の野夫著 1719-享保4年)に記載されています。“木も葉もつまりて あめんたうなり 花 白やゑにあかとび入り有 紅白りんちがひもさく 木ちいさくて 花多く付く もゝも大ぶりにて 夏のころじゆくす” 「源平寿星桃」が「更紗寿星桃」の実生から出現したのを、この目で確認しています。

 

 

     2022(令和4)年3月28日  8106

 

 

     2022(令和4)年3月28日  8107

 

 

     2022(令和4)年4月10日  9470

 

 

     2022(令和4)年5月22日  3424

 

 行き暮れて 木の下陰を 宿とせば

        花やこよひの 主ならまし

                 平忠度    「辞世の句」

 

 


更紗寿星桃

2022-06-26 05:57:12 | 観賞桃(100品種)

No.045 更紗寿星桃  (サラサ ジュセイトウ)

   Prunus persica ❛Sarasa juseito❜

    〔緑葉・矮性・絞り花・八重咲き・普通桃〕

 

【由来など】栽培品種名から、樹形および花が直ちに判るようにするため、2022(令和4)年6月6日、「あんみつ姫」から「更紗寿星桃」に改名しました。絞り花のカラーは、桃色と白です。1971年の『日本の花木』(林弥栄著 講談社)には、「ヤエカラモモ」の咲き分けを「絞り南京」と呼んでいます。また、『中国果樹志 桃巻』(汪祖華ほか 中国林業出版社)には、「寿星桃ー嵌合体」の絞り花(白地に桃色)がカラー写真で掲載されています。離核なので、核果の取り出しは容易です。この実生から、花弁の一部に赤色が雑じる、「源平寿星桃」が現われます。

 

 

     2016(平成28)年4月09日  3415

 

 

     2022(令和4)年3月30日  8362

 

 

     2022(令和4)年5月08日  2894

 

 

     2016(平成28)年9月11日  2032

 

 露をぬき 嵐をたてと 山姫の

        をれる錦の 秋の紅葉々

                藤原為家    『中院詠草』