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第2話(5)

敵軍上陸(5)
 雲の合間から出る星空の明かりをたよりに、艇隊は低速で進んだ。背後では、レンドバ島の上陸地点上空が赤く染まっている。403号艇では、役目を終えた水雷員、佐々木と宮本が砲座の近くに集まって4人で話し始めた。

「やったな、大成功だ。」
「当たったのが見られなかったのは、残念だ。自慢話ができたのに。」
「これで敵さんも警戒するから、次はこんな風にはいかねえぞ。」
「弾がみんな、自分の方に向ってくる感じだった。震えましたよ。」

 久保田艇長がやってきた。
「おい、しっかりまわりを見張るんだ!敵の魚雷艇がうろうろしているんだぞ。」

 アメリカ軍はソロモン海域に魚雷艇隊を4隊、30隻以上の魚雷艇を投入していた。PTボートと呼ばれ、日本の魚雷艇より一回り大きい40トン、強力なエンジンで最高速力40ノットを出す。武装も強力で魚雷4本、15mm連装機銃2基を装備する。
〔参考文献:ブライアン・クーパー著「高速魚雷艇」、サンケイ出版社出版局〕

     
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