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B-4

4.ベオグラード 

 夜、列車はバルカン地方の入り口、ベオグラードに着いた、
 ここで、西野は降車する。

 駅近くのホテルから、面談を予約しているセルビア軍高官に電話する。
 
 翌日、市内にある、質素な軍兵舎に行く。
 ベオグラードは小さな町だが、セルビア王国の旗が林立しており、独立から間もない熱気に包まれていた。

 応対してくれたのは、セリモヴィッチ少佐だった。
 少佐は、まだ20代の精悍な表情の若者だ。

 「我がセルビアは400年にわたるオスマン帝国のくびきを断ち切り、独立を果たしました。
 「昨年は、バルカン諸国と連携して戦い、オスマン帝国をバルカン半島から、ほぼ、駆逐しました。」


 ここで、少佐は肩を落とした。
 「しかし、残念なことに、バルカン各国は領土を巡って対立し、互いに争いあっています。」

 「近代化のためには各国の協調が必要な時なのに-----バルカンでは民族意識が強すぎるのです。」
 「それと、各国で多数を占めている宗教共同体(キリスト教、東方正教会、イスラム教)が違うのだから、やっかいです。」

 参考図:「バルカン戦争の画像」、https://www.bing.com
     
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