Battle of the Japan Sea (29)
[by Sydney Tyler]
“At 1.30 o’clock next morning, in pitch darkness, the Izumrud ran full on a reef at the entrance of the bay. Having only ten tons of coal and seeing that it would be impossible to again float my vessel, I ordered the crew ashore and blew up the Izumrud to prevent her falling into the hands of the enemy. Ten of my sailors were wounded in the battle, but the officers and the rest of the crew are all safe.”
Intimations of the extent of the disaster first reached Russia through foreign telegrams. The emperor and naval officials hoped against hope that their own advices would bring some ray of comfort. It was hoped that a portion of the fleet might reach Vladivostok strong enough to aid in protecting the fortress against from the sea.
One unprotected cruiser and three torpedo boat destroyers were all of the splendid fleet that ever were to reach Vladivostok. The cruiser Almaz, which by reason of her lack of protective sheathing had been ordered by Rojestvensky to flee in event of battle, got through the Japanese lines with a minimum of damage, though well scarred by shots that had reached her by chance.
日本海海戦(29)
[シドニー・タイラー著]
“次の日の1時30分、真っ暗闇の中、イズムルードは湾の入口で岩礁に完全に乗り上げてしまいました。 たった10トンの石炭しかなく、再び私の艦を浮かせることが不可能であろうとわかったので、私は乗組員に上陸し、イズムルードが敵に手に渡らないように爆破せよ、と命令しました。 戦闘で負傷したのは10名の水兵だけで、士官と他の乗組員は無事でした。”
この大厄災の概要は、最初に外国の電信によりロシアに知らされた。 皇帝と海軍高官達は、自分たちの忠告が僅かな慰めをもたらすだろうことを空望みした。 その望みとは、艦隊の一部分がウラジオストックに到着し、海からの攻撃に対して要塞を守るのに十分な助けになるだろう、というものだった。
1隻の非装甲巡洋艦と3隻の駆逐艦が、ウラジオストックに着いた光輝ある艦隊のすべてだった。 その巡洋艦アルマーズは装甲がない、という理由でロジェストウェンスキー提督から戦闘に加わらなくてよい、と命令されていた。 アルマーズは偶然に飛んできた砲弾による損傷を受けていたが、最小限の損害で日本艦隊の中を切り抜けたのである。
(ひとこと)
日露戦争当時、ロシアは国内が騒然としていた。 1905年1月、生活苦を皇帝に訴えようとした10万人の市民の行進に対し、軍隊が発砲、「血の日曜日」事件が起こり、皇帝への国民の信頼が揺らぎ始めた。 1905年5月には日本海海戦に敗北し、6月に映画にもなった黒海艦隊の戦艦ポチョムキンの水兵の反乱が起こった。 その後も土地改革をめぐる農民一揆、生活改善を求める労働者のストライキが続き、不安定な状態であった。 第1次世界大戦の苦境でそれは爆発点に達し、2月革命、10月革命を経てソ連邦の誕生となる。
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