3.太陽系に生命は存在するか?
〇火星
1970年代 NASAバイキング探査機による調査
生命の兆候なし
2012年~ NASAキュリオシティ探査機による調査
過去に長期間にわたり液体の水が存在した
岩石中より有機物検出-生物由来か確定できず
大気中にメタンあり -生物由来か確定できず
2018年 NASAマーズ・エクスプレス探査機による調査
南極の地中深く、大量の液体の水が存在する
可能性あり
日本の「火星衛星探査計画」
予定 2024年 打ち上げ
2025-28年 火星の衛星「ファボス」探査
岩石サンプル回収
2029年 帰還
(サンプル中に微生物は入っているか?)
〇木星の衛星「エウロパ」、土星の衛星「エンセラダス」
二つの衛星とも、表面は氷におおわれているが、氷の下には
広大な液体の水の海があると推測されている。
衛星には惑星からの潮汐力が働き、衛星内部に発生した熱
により氷が溶かされている。
「エンセラダス」では、南極の氷の表面から大量の水蒸気
が噴出していることが発見される。
(2005年 土星探査機カッシーニ)
さらに水蒸気には有機物が含まれており、海底には熱源も
あることがわかった。
2024年にはNASAの「エウロパ・クリッパー」探査機
が打ち上げられ、2030年まで「エウロパ」の観察を行う
予定だ。
*以上のことから、太陽系に微生物のような原始生命のいる
可能性が示されている。
潮汐加熱:
惑星から受ける重力の強さが、衛星の各部分で異なるため、
衛星が変形し、内部に熱が発生すること
参考図:宇宙から考えてみる「生命とは何か?」、松尾太郎、河出書房新社、2023