万華舎

宗家藤間流日本舞踊「万の会」と藤間勘舞恵の活動記録です。

八島

2012-02-10 13:28:26 | 日記
あかし会の踊り初めに踊らせていただきます荻江「八島(屋島)」は謡曲「八島」の後半を主題に地唄に作曲され、荻江にうつされたものです。
西国行脚の僧が讃岐の八島の浦で源義経の亡霊に逢い、壇之浦の合戦の物語を聞くというあらすじです。


荻江「八島」
釣の閑も波の上 霞み渡りて沖行くや 海士の小舟のほのぼのと 見えてぞ残る夕暮れや
浦風までも長閑なる しかも今宵は照りもせず 曇りも果てぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなし
また修羅道の鬨の声 矢叫びの音 振動せり

今日の修羅の敵は誰そ なに能登守教経とや
あら物々しや 手並みは知りぬ 思いぞいづる壇之浦の
その船軍 今は早や 閻浮に帰る生死の 海山一同に振動して
船よりは鬨の声 陸には波の楯 月に白むは剣の光 潮に映るは兜の星の影
水や空 空 行くもまた雲の波の 打ち合い刺し違ふる船軍の駆け引き 浮き沈みとせし程に
春の夜の波より明けて 敵と見えしは群れ居る鴎 鬨の声と聞こえしは浦風なりけり高松の 浦風なりけり高松の 朝嵐とぞなりにけり




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