「統計」と「進化」は基本中の基本だと思うけど・・・

2006年03月30日 | Weblog
高1用に「発展的な学習の内容」初登場 教科書検定 (朝日新聞) - goo ニュース
 「統計」「統計的なものの見方」は、製造業で品質管理や改善活動する際には必須だし、他にも経済や社会学や医療(サプリメントとかも含めて)と関わる際には絶対に必要と思うんだけどなぁ・・・。統計を知らないと騙されることが多いんだけどなぁ・・・。
 例えば、米国国立衛生研究所(NIH)が変形性関節症の患者を対象に行った実験で、「痛みが中程度~重度」って患者にグルコサミンとコンドロイチンを混合投与した。その結果、痛みがまし(=20%減)になった人の割合は

グルコサミン&コンドロイチンを投与された人(試験群)=80%
何の効果も無い偽薬(プラシーボ)を投与された人(対照群)=50%

だったとか。
 何の効果も無い偽薬を服用しても50%の人には効果があったのだが、これでも統計処理をしたら、グルコサミンとコンドロイチンの混合投与が「有効」と判定されるのだ。
 で、サプリメントの宣伝になったら、このような数字は伏せられたまま(わざわざ言う奴もおらんやろ)「膝の痛みにグルコサミンとコンドロイチンを!」となるんだろうな。
 これは、ある意味で逆の見方なんだけど、それでも「統計的なものの見方」に馴れていなければ、あっという間に騙されるだろう。

 「進化」なんかもっと大事だ。映画「ブレードランナー」じゃないけど、「自分達がどこから来て、どこへ行くのか」というのは、いわば「自分とは何か?」という哲学的かつ根源的な問いであり、それに対して何らかの答えを自分なりに持っておかないと、何をしても根無し草で落ち着かない。その答えを出す際に参考になるのが進化論なんだけどなぁ。
 哲学(宗教を含めて)なんて関係ないって?。いやいや、例えば、アメリカが世界の民主化・自由化(=グローバリズム)を進めるのは、「アメリカが世界唯一の超大国になったのはいわば『神の思し召し』であり、その神に選ばれたアメリカ人の使命は、神が作りたもうた『アメリカ』というシステムを世界に広げることで世界中を豊かにすることだ」という、キリスト教的な哲学に基づいたものなのだから。
 で、イラクの人達は困っている。
 ブッシュ大統領がダーウィニズムに基づいた哲学を有していたら、ちょっとは変わっていたかも知れんがな。

「統計」も「進化」も大事でしょ。少なくとも、「行列」「三角関数」や「波動論」「有機化学」よりかは大事だと思う。

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