goo blog サービス終了のお知らせ 

超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

界面活性剤を燃料に水中を泳ぎまわる油滴の現象

2009年04月12日 19時08分37秒 | Weblog
1.タイトル:「"界面活性剤を燃料に"水中を泳ぎまわる油滴」

2.発表概要
 水中に形成したマイクロメートルサイズの油滴に、予め界面活性剤を分解する触媒を配合しておくと、油滴が水中に溶けている界面活性剤を分解しながら、泳ぎまわることを発見した。さらに、泳ぎまわる油滴どうしは、衝突して一つに融合することもなく、互いに避け合ったり、連れ添ったりして泳ぐという新しい運動パターンを示した。

3.発表内容

 1.どんな現象を発見したか
  油の粒を界面活性剤の溶液に添加すれば、油の粒に界面活性剤が取り込まれ、油は乳化される。しかし、油の粒に、界面活性剤を分解する触媒を予め配合しておけばどうなるであろうか?我々は加水分解されやすい合成界面活性剤(1)を水中に溶かしておき、触媒(4)を仕込んだ油滴(2)で、水中の界面活性剤を分解させる実験を行った。すると、油滴内部に取り込まれた界面活性剤が、油分子(2)と水溶性分子(3)に分解されるのに伴い、直径100マイクロメートルほどの油滴が、分解物を放出しながら、毎秒数十マイクロメートルの速さで一方向に泳ぐことを発見した。泳ぐ油滴の後部の表面には、界面活性剤が分解された油分子が集まっては、次々と粒となって放出されてゆく(右図、図1)。また、泳ぐ油滴どうしが偶然接近した場合、正面から近づきあうと互いに避け合い、同方向で近づきあうと連れ添って泳ぐという新しい運動パターンを示すこともわかった(図2)。

 2.なぜこのような運動をするのか?
  この油滴の内部では、泳ぐ方向に沿った対流が生じ、分解物を油滴後部表面に寄せ集め放出する。界面活性剤を前部で取り込み、後部で分解物を放出することで、油滴表面の界面活性剤の濃度は非平衡状態に保たれる。それが駆動力となり、自ら泳ぐというメカニズムが考えられる。「自ら泳ぐことにより、油滴は新たな界面活性剤を得て泳ぎつづけることができる。」まさにセルフ・サステイナブルな系である。

 3.今回発見した動く油滴の特徴
  これまでに報告された動く油滴は、油滴の接するガラス界面との界面エネルギーを利用したり、油滴の有機物質そのものを消費するものであった。今回の泳ぐ油滴の特徴は、以下の2点にある。

  1)外部からの界面活性剤を燃料としているため、界面活性剤を外から添加しさえすれば、泳ぎ続けられる。これは、生物が代謝の過程で運動エネルギーを得て動き続けることができることを、最も単純にしたモデルということができる。
  2)2つの油滴がたまたま近づきあうと、新しい運動パターを示す。油滴が泳ぐことで、その周囲の環境(水の流れや燃料である界面活性剤濃度)を変え、その環境に油滴が応答することで運動パターンが変わるという、原始的なコミュニケーションのモデルとして興味深い。

資生堂、「マキアージュ フルビジョン マスカラ&ライナー」中心に夏のアイメーキャップ3品目など発売

2009年04月12日 19時05分43秒 | Weblog
 資生堂は、トータルメーキャップブランド 資生堂「マキアージュ」から、まつ毛を360度拡張するマスカラと リキッドジェルライナーがひとつになった資生堂「マキアージュ フルビジョン マスカラ&ライナー」を中心とする夏のアイメーキャップ新製品【全3品目8品種、ノープリントプライス】を2009年5月21日(木)より発売します。同時に、指先を細く・長く見せる立体美形効果で、理想の手もとを演出する資生堂「マキアージュ グロッシーネールカラー」【全1品目22品種】と資生堂「マキアージュ トップ&ベースコート」【全1品目1品種】を発売します。


【 商品概要 】

 新発売の「マキアージュ フルビジョン マスカラ&ライナー」は、3エフェクターブラシ(※1)とコルセットエクステンション処方(※2)でまつ毛を濃く・長く・ワイドに広げる360度拡張マスカラ「マキアージュ フルビジョン マスカラ」と、くっきり濃密なラインが描けるリキッドジェルライナーがひとつになった2イン1タイプのマスカラ&アイライナーです。目を縦にも横にも大きくくっきり仕上げます。

 同時発売される「マキアージュ フルビジョン グロスコート マスカラ」は、当社初の透明タイプの油性マスカラで、カール効果・ウオータープルーフ効果と透明感の高いつやのある仕上がりを両立させました。「マキアージュ フルビジョン マスカラ&ライナー」に重ねづけすることで、まつ毛に対するさらなるロング・ボリューム・カール効果と、グロスのようなつややかなメーキャップ効果で、目もとに圧倒的な存在感をもたらします。

 数量限定で発売のアイメークコンパクト「マキアージュ アイズクリエーター (3D)」の新色に合わせ、「マキアージュ フルビジョン マスカラ&ライナー」の深くメタリックな輝きと「マキアージュ フルビジョン グロスコート マスカラ」の濡れたような高いつやの質感で夏に輝くグラマラスな美しさを演出します。

 また、資生堂は東北大学との共同研究で、日本人1,000人の手の計測データ(※3)を用いて現代女性の「平均的な手」の形状と、それに基づく嗜好調査研究から「理想的な手」の形状を導き出しました。美の黄金バランスを持つ「理想的な手」の特徴としては、「平均的な手」と比べて指と手の甲が長く、全体的にすらっと縦長の印象であることがわかっています。さらに資生堂は、爪先の陰影をコントロールし、理想的な爪のカーブを演出することで指先を長く美しく見せられることを発見しました。その考えに基づき、指先を細く・長く・美しく見せるネールカラー「マキアージュ グロッシーネールカラー」を開発しました。グロスのようにつややかな光沢に加え、光の当たる角度で陰影を生み出し、丸みのある立体的な爪を演出する新しいパール剤(※4)による「立体発色効果」で、手もとの「美の黄金バランス」を実現し、理想的な手もとを演出します。


※1:3エフェクターブラシ(参考画像あり):08年5月発売「マキアージュ フルビジョン マスカラ」のために開発されたブラシ。「(1)まぶたのカーブにフィットする短い毛足部分で、まつ毛を根もとから持ち上げて液をたっぷりつける」「(2)長い毛足部分で、まつ毛全体を放射状に長く広げる」「(3)先端部分で細部の短い毛も逃さず、目頭・目尻・下まつ毛も確実に捉える」という、1本で3つの機能を持ち合わせています。

※2:コルセットエクステンション処方 :08年5月発売「マキアージュ フルビジョン マスカラ」に採用された「目もとを大きく見せる『拡大機能』」と 「まつ毛の存在感を高める『演出美機能』」を実現するための処方。まつ毛を根もとから持ち上げて、まるでコルセットのように固定し、優れたボリューム効果を発揮し、かつ速乾性も高める「ルーセントボリュームパウダー」を配合。また、エクステンションファイバーと、エクステンションポリマーが、まつ毛一本一本を覆い、まるで自分のまつ毛が伸びたかのように、根もとは太く、毛先は細く長いまつ毛に仕上げます。

※3:(社)人間生活工学研究センターの「日本人の人体計測データベース」を使用。

※4:新しいパール剤 :立体的な爪を演出するパール剤。板状粉末に細かい突起がついたサボテン型。爪の中央部分では正面から光が当たり、フラットな面で強く光を反射させ、爪の左右両端部分では、光を乱反射させることで、ほんのりとした陰影を生みます。

BMW M3 GT4…ニュルブルクリンク24時間耐久に参戦

2009年04月12日 18時55分18秒 | Weblog
BMWは9日、『M3GT4』を発表した。『M3クーペ』をベースに最低限の改造を施したレース専用車で、5月23 - 24日にドイツで開催される「ニュルブルクリンク24時間耐久」に投入される。

BMWはニュルブルクリンク24時間耐久で、多くの栄光を記録しているメーカーとして知られる。1970年の第1回から数えて、過去には114回のクラス優勝を達成。2008年だけでも全出走台数150台の3分の1に当たる約50台はBMW車が占めていた。最近では、2004年にJorg Muller選手、2005年にAndy Priaulx選手が、『M3GTR』で総合優勝を成し遂げている。

2009年のニュル24時間でベールを脱ぐM3GT4は、入門クラスともいえるGT4カテゴリーに投入されるマシン。4.0リットルV8(420ps、 40.8kgm)を積むM3クーペをベースに、タイヤ&ホイールの変更、内装材の省略による軽量化、ロールケージの組み込みなど、最低限の改造を受けている。市販車とほぼ同じ状態でレースに参戦できるのは、それだけM3のポテンシャルが高い証でもある。

今年のBMWはワークス体制ではなく、Schubert Motorsportチームからニュル24時間に参加するが、M3GT4は、Augusto Farfus 、Jorg Muller、Andy Priaulxの3名のBMWワークスドライバーをはじめ、レーシングジャーナリストのMarcus Schurig 氏と Jochen Ubler氏の合計5名が、交代でステアリングを握ることになっている。

BMWモータースポーツの統括責任者、Mario Theissen氏は、「M3GT4はカスタマーレーシングプログラムの一環として開発。今年のニュル24時間耐久は、エキサイティングな週末になる」と自信を見せている。


何よりプロドライバーが豪華な件について…
WTCCで活躍する方たちなので、楽しみですなぁ~。

近傍銀河の立体地図、より詳細に

2009年04月12日 12時53分36秒 | Weblog
 近傍銀河の空間分布を最も詳細に表した図。地球から銀河の見える方向、すなわち天球面上の銀河の位置をひとつずつ決めていく銀河サーベイ観測によって、天文学者らは可視・不可視両方の物質の分布の様子を明らかにしていく。

 観測の結果、近傍宇宙では銀河が10万個以上存在することがわかった。上の図はコンピューターシミュレーションの結果得られたもの。銀河は点で表されている。

「この図は例えば、アフリカの大平原にいるヌーを上空から撮影したスナップ写真のようなものだ。ヌーの群れが水を求めてどこへ向かい、どれぐらいの速さで移動しているのかがわかる」と、研究を率いたアングロ・オーストラリアン天文台(AAO)のヒース・ジョーンズ氏は声明で述べた。判明した銀河の移動速度と方向を手掛かりに、研究者らは物質の分布を示す重力地図を作成できる。

宇宙観測イベントを彩る“木星の幽霊”

2009年04月12日 12時52分29秒 | Weblog
 NASAの紫外線観測衛星GALEXの宇宙望遠鏡で新たにとらえられた惑星状星雲NGC 3242の姿。

 この写真はNASAが、「望遠鏡80台世界一周(Around the World in 80 Telescopes)」というイベントの一環として発表したもの。4月3~4日(協定世界時、日本時間同日午後6時開始)に開催された同イベントでは、 24時間にわたるインターネットライブ配信が行われた。視聴者は、最新鋭の宇宙望遠鏡や地上望遠鏡を駆使したバーチャルツアーを楽しんだ。

 NGC 3242には「木星の幽霊星雲」というニックネームが付けられている。この星雲は天文学者ウィリアム・ハーシェルによって1785年に発見されたが、当時の望遠鏡ではこうした天体が巨大ガス惑星(木星型惑星)に似て見えたため、「惑星」という誤った名称が広まって、「惑星状星雲」と呼ばれるようになった。

 しかし現在は、この星雲が惑星とはなんの関係もなく、太陽に似た恒星の残骸であることが分かっている。

希少なサメ、発見されるも食用に…

2009年04月12日 12時50分40秒 | Weblog
世界でも極めてまれなサメの種である“メガマウス”(学名Megachasma pelagios)がフィリピン沖で発見されたが、あっと言う間にココナッツミルクの煮込み料理にされてしまったようだ。

 世界自然保護基金(WWF)フィリピンによると、フィリピンのルソン島南部に位置するドンソール沖で3月30日、サバ漁師が体長4メートルのメガマウス(写真)を捕獲した。メガマウスが捕獲されるのは珍しく、今回が世界で41例目となる。

 漁師は捕獲時に息絶えた珍しい生き物をWWFの地域プロジェクトマネジャーのエルソン・アカ氏のところに持ってきた。アカ氏はすぐにメガマウスと特定し、漁師たちに食用にしないよう働きかけたが、珍しいごちそうの魅力には抗えなかったようだ。体重500キロのメガマウスは解体され、“キヌアウト” (kinuout)と呼ばれるサメ料理に仕立てられた。

「この希少なメガマウスが最終的に失われたのは残念だが、今回の発見によって、ドンソール地域には素晴らしい生物多様性があり、生態系が比較的良い状態にあることが明らかになった」とWWFアメリカのコーラルトライアングル・プログラム担当者ヨークリー・リー氏はコメントしている。

 コーラルトライアングルは、インドネシア、マレーシア、パプアニューギニア、フィリピン、ソロモン諸島、東ティモールにまたがり、虹色のサンゴ礁をはじめ、世界で最も豊かな海洋生物の生息地が広がっている。「ジンベエザメ、メガマウス、そして地域社会のためにも、ドンソールの漁業資源の持続可能な管理を目指して政府や地域社会と連携していくことが非常に重要だ」とリー氏は述べている。

 メガマウスは1976年にハワイのオアフ島沖で発見されたが、あまりにも奇妙であったため、科学者たちは分類のために新しい属と科を新設したほどだった。巨大な口と小さな歯を持つメガマウスは、ジンベエザメと同様に小さな動物を捕食するろ過摂食動物であり、人間には危害を与えないと考えられている。

 メガマウスはそれ以来わずか40頭しか発見されておらず、そのうちの7頭はフィリピンで発見された。非常に希少であるため、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストでは「情報不足」というカテゴリーに分類されている。

 食べられてしまう前にこの“メガマウス41”(フロリダ自然史博物館が付けた正式名)を調べた科学者は、顔に傷跡があるのを確認しており、過去に刺し網に追い込まれた際にできた傷だと推定している。“メガマウス41”が最後に食べたのはエビの稚魚だった。

 ドンソール地域には他の種のサメも生息しているが、消費よりも保護の対象と見なされている。WWFによると、観光客がジンベエザメと一緒に泳げるエコツーリズム・プロジェクトが成功しているという。


なんてアホな…
まぁ食べれるものってのはわかったんですな。

稲妻はハリケーンのピークを予知する

2009年04月12日 12時45分56秒 | Weblog
最新の研究によると、稲妻は嵐の強さがピークに達する時期を知らせてくれるという。近い将来、ハリケーン予報の改良につながるかもしれない。

 人工衛星やレーダーを用いた現在の予報技術は、嵐の経路をかなり正確に予測できる。しかし、嵐の発達時間やどれだけ強大化するかは正確に突き止めるのは難しい。

 また、稲妻を目安とした嵐の強さの予測は、ハリケーンを追跡する技術がない地域で特に役立つかもしれないと、専門家たちは口をそろえる。イスラエルのテルアビブ大学で稲妻について研究するコリン・プライス氏は、「稲妻と風速は密接に相関し、風速が最大に達する約30時間前に稲妻が最高潮になる。稲妻はハリケーンが発達する前触れだ」と説明する。

 稲妻とハリケーンの強さの関係について調査が始められたきっかけは、1990年代に行われた研究だった。海水温が高いと垂直方向の対流、つまり熱の上方移動が大きくなるため、その上空で嵐の強度が増すと判明したのだ。「ハリケーンの内部で雷雨が対流することで、ハリケーンが発達して回転力を増すようだ」とプライス氏は言う。

 プライス氏の研究チームは、2005~2007年に発生した56の大型ハリケーン(カテゴリー4と5)の風速に関するデータを収集した。次に、世界規模のセンサーネットワークから集めた世界の稲妻のデータと比較した。このネットワークは現在のところ、ごく一部の稲妻しか対象にしておらず、地域にも偏りがある。そのため、ハリケーン同士の比較分析はできなかった。

 それでも、プライス氏らは95%以上の嵐で、稲妻が激しくなると風速が増すという関係を確認した。さらに、70%以上の嵐で、風速が最大に達する約30時間前に稲妻の活動が最高潮になった。こうした関係の物理的な仕組みを調べていけば、ハリケーンの予報の改良につながる可能性があると、プライス氏らは期待する。

「もちろん、ハリケーンはどうすることもできない。しかし、稲妻を追跡すれば、最悪の嵐が直撃する前に人々を避難させることはできる。ハリケーンがどれくらい発達するかも、これまで以上にわかるようになる」。

 この研究結果は6日、「Nature Geoscience」誌のオンライン版で発表された。

科学の力でパーフェクトなゆで卵が出来た!

2009年04月12日 12時43分59秒 | Weblog
一口に研究と言っても、本当に色んな研究をしている人がいるもので、ノルウェーのオスロ大学の科学者は、科学の力でパーフェクトなゆで卵を作る研究をしたようです。

「ゆで卵の科学」と題されたページには、ゆで卵を科学した図解のようなFlashコンテンツがあります。このページはノルウェー語なのでチンプンカンプンですが、米Lifehacker読者のMartinさんが英語に訳してくれました。Flashコンテンツは触ればすぐに分かると思いますが、一応ご説明を。

【「ゆで卵の科学」Flashコンテンツの使い方】
(※スライダーは左から順に)

スライダー1)ゆでる卵の大きさを設定
スライダー2)お好みのゆで加減を選ぶ(上から、固ゆで→ふつう→半熟)
スライダー3)ゆでる卵の温度を設定
スライダー4)調理する場所の標高を設定(※moh=海抜の単位)

なんでまた標高なんて...と思うかもしれませんが、標高によって水の沸点が変わってくるので必要だそうです。こういう妙に厳密なところが、科学者の作ったレシピっぽいですね。

すべてのスライダーを設定したら、お鍋に水と卵を入れて、スタートボタンを押すだけでOK。あとはパーフェクトなゆで卵ができるのを待つだけです。

別にこんなもの使わなくてもゆで卵くらいできるけど、という人はどうぞスルーしちゃってください。でも、ゆで卵って簡単そうで意外とうまく出来ないことが多いので、科学の力を借りてみると楽にうまく出来るかもしれません。

卵をゆでている間に、「卵の殻の上手なむき方」や「パーフェクトなスクランブルエッグの作り方」を見て、さらに精進していけば、あなたも卵料理の研究家の仲間入りです。

“適度”な運動とは1分間に100歩前後の歩行

2009年04月12日 12時43分05秒 | Weblog
 米国のガイドライン(指針)では少なくとも週に2.5時間の「適度な運動(moderate physical activity)」をすることが推奨されているが、この適度な運動とは、10分間に1,000歩というきびきびとした歩行に匹敵することが新しい研究により示された。

 米国では、以前は30分の適度な運動を少なくとも週に5日行うことが推奨されていたが、昨年(2008年)秋にガイドランが改訂され、単に週に150分の運動を推奨するとの記述に変わった。「多くの人は、30分の運動をほぼ毎日という勧告にはなじみがあるが、適度な負荷が必要であることを知っている人は少なく、“適度”の意味がわかる人はさらに少ない」と、米エール大学(コネチカット州)医学部予防研究センターの David Katz博士は述べている。

 米サンディエゴ州立大学のSimon J.Marshall氏らによる今回の研究では、女性58人、男性39人(平均32歳)にランニングマシン(トレッドミル)上で歩行してもらい、エネルギー消費を測定することにより、どの程度の運動が「適度」の範囲に入るのかを判定した。その結果、適度な運動とは男性で1分間に92~102歩、女性では 1分間に91~115歩に相当することがわかった。これは「バスに乗り遅れそうになって急いでいるくらいの速さ。のんびりした歩きではなく、きびきびした歩き」だという。

 歩きながら歩数を数えるのは難しいため、歩数計を用いて速度を測定することをMarshall氏は勧めているが、今回の研究では市販の歩数計の約半分は正確さを欠くことも明らかにされた。しかし、それでも歩数計を使用する方がよく、正確さの点では日本製のものが最も信頼できると同氏は述べている。米国政府の支援を受けて行われたこの研究の結果は、米医学誌「American Journal of Preventive Medicine(予防医学)」5月号に掲載される予定。

 研究グループは、1,000歩の歩行を1日に3回、週 5日実施すれば米国の運動ガイドラインを満たすことができると述べている。この基準値に満たなくてもウォーキングは心血管に多少の利益をもたらすが、心疾患やその他の合併症のリスクを軽減するには、30分の適度な運動が重要だとMarshall氏はいう。Katz氏によれば、歩数計がなくても、心拍数や呼吸数が顕著に上がるが一文(full sentence)を途切れずに話すことのできるペースが「適度」な運動の目安となるとのこと。

新しいタイプのボツリヌス製剤の安全性を臨床試験で確認

2009年04月12日 12時42分31秒 | Weblog
 Reloxin(ボツリヌス菌毒素A型複合体)と呼ばれる新しいタイプのボツリヌス製剤が、額のしわ取り治療として安全かつ有効であることが新しい研究(臨床試験)で明らかにされた。

 美容医学(cosmetic medicine)では長年、額のしわ取り治療としてボトックス(ボツリヌス菌毒素)が主に使用されている。このボトックスに代わるReloxinは、現在米国以外の23カ国で認可されており(日本では未承認)、神経障害治療に15年以上利用されている。両者の違いの1つは、Reloxinには含まれる蛋白(たんぱく)および抗原が少ない点にある。

 原理的には、蛋白量の少ないReloxinのほうが体内で分解される速度が遅く、効果が長く続くはずと考えられるが、初期研究ではボトックスのほうがReloxinより効果が長く続くという結果が出ている。また、Reloxinは組織中で拡散する範囲がボトックスよりも広い。ボトックスでは半径1センチの範囲に拡散するが、Reloxinは半径1~3センチに拡散するという。そのため、 Reloxinは額のしわ取りでは注入回数が少なくてすむが、目尻のしわでは眉や瞼(まぶた)の下垂の原因となる可能性もあるという。

 米Moy‐Fincherメディカルグループ(ロサンゼルス)のRonald Moy博士らによる今回の第III相試験では、患者1,200人の額5箇所にReloxinを注入。患者は治療効果について日誌に記録し、治療の1週間~10日後、2週間後、30日後、その後は月1回の診察を受けた。13カ月の試験を終了した1,052人のうち有害事象(イベント)が認められたのは 880人、このうち治療によるものと思われるのは28%で、注入部の障害のほか、眉や瞼の下垂などの神経系障害がみられた。副作用で治療を中止したのは1 人だけであった。治療の効果は1日後からみられ始め、1週間後には95%の患者に効果があったと報告。30日後の診察では91%に効果が認められた。

 米国では現在、Reloxinは米国食品医薬品局(FDA)の認可待ちの状況だが、いずれボトックスの競合品となる可能性があると研究グループは述べている。一方で、瞼の下垂などの発生率がボトックスよりも高い点を懸念する専門家もおり、作用機序や拡散範囲について疑問が残るとの指摘もある。