静まりかえった 廃校跡に
大きな大きな栴檀の木が
立ちはだかっている
いつも煙ったように
薄紫の花がふわーっと 咲いている
風を含まぬ 夏の日差しに
紛れ込んだ過去たちが
栴檀の木を 囲むように
宙を舞っている
「お前さんも 随分長生きしたなあ」と
梢と梢を抱き合うように
寄り添って 生きて来た
楓翁(かえでおきな)の 独り言が
聞こえて来る
大きな大きな栴檀の木が
立ちはだかっている
いつも煙ったように
薄紫の花がふわーっと 咲いている
風を含まぬ 夏の日差しに
紛れ込んだ過去たちが
栴檀の木を 囲むように
宙を舞っている
「お前さんも 随分長生きしたなあ」と
梢と梢を抱き合うように
寄り添って 生きて来た
楓翁(かえでおきな)の 独り言が
聞こえて来る
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