隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

型破りなシンガーへの憧れ~「ロックの歌はテクじゃない!」

2019年07月02日 10時20分30秒 | スピッツ

2019.6.30 21:00
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
 TOKYO FM

 
 https://www.tfm.co.jp/manyuki/



 草野「2019年も後半突入! 早いね~」
 ホント、ホント、イヤになります。
 そしておもむろに、ギターメーカーのギブソン社の経営破綻のニュースへ。
 草野「ギターという楽器は、若い世代にはすでに時代遅れになったいたりするのかな? そうだったらちょっと悲しいな」
 最近楽器屋さんを覗いても、「意外と高齢の方が多いんだよね~」。
 通販サイトを見ると、「価格と並んで必ず重さが書いてある。高齢者はレスポールとか重いものは厳しくなってくるのかな。5キロとかあるからね」。
 いいなあと思っても、「ちょっと、これ重そう。やめとこうかな」とかねって。
 草野「ギブソンのギターは重いのが多いから破綻したというわけではないでしょうが」
 木材の不足も要因のひとつと言われていて、諸々、「ギターの未来は暗いのかな、と思いつつも、この番組ではギター全開の曲を中心につくっていきたいと思っています」。
 ジャジャ~ン!で決意表明!

 さて、今日のテーマは「ロックの歌はテクじゃない、で漫遊記」。
 草野「最近、動画サイトとか見ていると、音程が正確、高音域が出る、ビブラートやコブシが安定している、というシンガーがもてはやされている気がするんですが。本来は自由であるはずのロックでも?」
 世の中のそういう傾向に、「そうじゃないんじゃない?」と警鐘を鳴らすテーマです!!
 テクニックよりも心意気で歌い上げているロックナンバーを「草野なりにセレクト」ということです。



 オンエア曲
 01 
トンビ飛べなかった(スピッツ)
 02 
東京少年(GOING STEADY)
 03 
The Golden Age of Rock 'n' Roll(Mott The Hoople)
 04 
Down On The Street(The Stooges)
 05 
ロックンロールは鳴り止まないっ(神聖かまってちゃん)
 06 
Big Green Country(Neil Young)
 07 
Cast Away Your Chains(Electric Sun)
 08 
WINTER SUN 明日になれば僕等はきっと生まれ変わる(ヒートウェイヴ)
 09 
醒めない(スピッツ)



 漫遊前の一曲は、スピッツで「トンビ飛べなかった」(1991年、1stアルバム『スピッツ』)。
 草野「今聴くと、ホントに下手だなあと思いますが、それはそれで、若いロックシンガーのドキュメントとして聴いてください」
 曲終わりに、「歌いながら、オレ、デビューしちゃっていいですか?という不安感がにじみでてますね。そのへん、感じていただけたでしょうか?」
 うん、なんか、そんな気もする・・・。

 最初は、GOING STEADYの「東京少年」(2001年、3rdシングル)。
 草野「最近は役者としてのほうが有名かな。日本を代表するエモーショナルなロックシンガーを擁するバンド」
 GOING STEADYは歌も演奏もエモーショナルでガチャガチャしているけれど、「なぜか聴き入ってしまう、心を揺り動かされる音楽」と。
 ボーカルの峯田和伸くんはスピッツのイベントでも「ステージパフォーマンスがイッちゃってる感じで、こういうのが本来のロックだよな、オレなんか枠の中でやってるにすぎないと考えさせられた記憶があります」と。
 でも「オレはオレということで・・・」を付け加えることを忘れなかった草野マサムネです。
 最近は役者、峯田和伸として大活躍で、「日曜の夜、見てますけどね」。
 2000年代初期の勢い、大変なものがありましたよね。
 銀杏ボーイズはただいま、彼のソロプロジェクト状態なのですね。
 私はこれで、GOING STEADYを知りました。
 YOU&I/GOING STEADY

 次は、洋楽で、Mott The Hoopleの「The Golden Age of Rock 'n' Roll ロックンロール黄金時代」(1974年、11thシングル)。
 Mott The Hoopleは1960~70年代に人気のあったバンドで、「最近特集をした(ココ)ミック・ロンソンさんやデヴィッド・ボウイさんともつながりの強い人たち」。
 草野「ボーカルのイアン・ハンターさんの歌声は結構アバウトでラフなんだけど、それがかえって胸に迫るんだよね~。ボブ・ディランさんの影響が強いのかな?」
 Mott The Hoopleといえば、私はこれかな、「すべての若き野郎ども」。デヴィッド・ボウイの楽曲。
Mott the Hoople All The Young Dudes

 草野少年は上京当時に、府中駅近くの中古レコード屋「ポポロ」でレコードを購入したそうだ。

 ここは、福岡時代の田口商店、国分寺の珍屋と並んで、よく訪れたレコード屋さんだとか。
 ポポロは京王線府中駅の近くの狭いごちゃごちゃした商店街の一角にあったな。調べたら、1年半前の暮れに閉店したみたいですね。

 次も洋楽で、The Stoogesの「Down On The Street」(1970年、2ndアルバム『Fun House』)。
 草野「パンクのゴッドファーザー、イギー・ポップ師匠のバンドです。とにかくエモいです。ロックボーカリストでエモい人といったら、イギー・ポップ」。
 70年代の日本では、たとえば『ミュージックライフ』などでも色物扱いだったけれど、「やっぱり本物は残るんだな、という見本のような人!」と。師匠だものね。
 インタビューでも、シャウトする憧れのボーカリストとして、よく「イギー・ポップ」の名前をあげていたっけ。「自分はシャウトできない・・・」って。
 下のThe Passengerのパフォーマンスでは、デヴィッド・ボウイのバッキングコーラスのようすも見える。彼がイギー・ポップの活動を支えていた頃だろうか。
IGGY POP - The Passenger (1977) [HD Video Clip]

 次は、神聖かまってちゃんの「ロックンロールは鳴り止まないっ」(2010年、インディーデビューミニアルバム)。
 草野「21世紀に入って、わりとシュッとしたきちんとしたバンドが人気だったところに、このバンドが現れたときは、やっぱロックはこれだよな、とうれしくなりました。やばい、なんか目を合わせたくない感じ。そこがいいと思いましたね」


 メッセージコーナー。
 24年間スピッツファンだというのに、「スピッツファン=ブリーダー」の話題を耳にしなかったことがなかったというリスナーさん(笑)。
 あの話題のあと草野くんが改めて「ブリーダー」の意味を調べたところ、「栽培する人」という意味があるそうで、「スピッツという木をみんなで育てると解釈すれば、ブリーダーも悪くないかも」と感じたんだそうです。
 草野「なんか選挙演説みたいね、『みなさまの、みなさまのスピッツです!』」
 最近はスピクラという言い方もあるそうで、「こういうのは流れにまかせて、自然に呼びやすい言い方が定着すればいいのか、という気もします」ということでした。


 次は大御所、Neil Youngの「Big Green Country」(1995年、21thアルバム『Mirror Ball』)。
 カナダ、トロンソ出身のロックシンガー。御年73歳。「彼自身がすでにロックの歴史」と。
 草野「ちゃんと聴けばうまい方なんだと思うんですが、うまさを感じさせないところがすごい」
 日本人の歌手でたとえれば、「島倉千代子さんが近いのでは?」と。え、どういうこと?と思ったのですが、「うまいんだろうけど、聴いていると、べつにうまいとは感じない。けど、いい」ってこと?
 フォーキーな曲の多いニール・ヤングだけれど、この曲は「ロックの名曲。パール・ジャムとやっていて、リフがブラック・サバスの『Paranoid』みたいでかっこいい」。
 そして、「ギターソロが、マネできないニールさんのヘタウマ感がいいですね~」と。
 個人的なことですが、映画「小さな恋のメロディ」のラスト・シーン?で流れたCrosby, Stills, Nash & Youngの「Teach Your children」を思い出してしまった。きれいなメロディーとハーモニー。深い歌詞。

 最後は、Electric Sunで「Cast Away Your Chains」(1981年、アルバム『Fire Wind』)。
 Electric Sunは、元Scorpionsのギタリスト、ウリ・ジョン・ロートのソロプロジェクトのようなバンドだそうだ。草野氏らの世代では、彼のことを「ウルリッヒ・ロート」と呼んでいたとか。
 このウリさん、「ギターは超絶テクニカルだけど、歌は・・・クセが強い。今日かけた中でクセの強さではいちばんかも」。
 聴いているとはまってくるタイプで、「つかみどころのない歌唱スタイルは、あえてたとえれば、ビートたけしさんに近いかも」。
 ん? そうなの?
 (聴いてみて、ちょっと納得できたような・・・)
 この曲のギターソロのコピーに10代の頃チャレンジして挫折した草野少年。それでリードギターへの夢を断念したという「苦い思い出の一曲」らしいです。
 「16分音符がこれでもか、と続くギターソロ」にも注目して聴いてください」とのことです。
 (たしかに、シロウトでも「大変そう」って感じました)

 特集のまとめ。
 「型破りなシンガーへの憧れが強いんだな」ということを改めて自覚した、と。
 (うん、それは「改めて」十分すぎるくらいに伝わってきた。)
 草野「自分なりのやり方で型を破っていけたら・・・。期待していてください!」
 自身の資質と憧れとのギャップの大きさが、スピッツの楽曲が決して単調にならない、カテゴライズできない、そして私たちを飽きさせないことに通じているのかもしれない。


  そして最後は、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
「グリーン」のイントロで・・・。
 (いつもそうなんだけど、あれ~、なんだっけ~?と思う情けない一ファンです)
 今回は、ヒートウェイヴで「WINTER SUN(明日になれば僕等はきっと生まれ変わる)」。
 ヒートウェイブは福岡にいるときからすでに有名だったバンドだそうです。
 デビュー後、一時期同じレーベルの時期もあって、イベントなどで一緒になったこともあり、「ボーカルの山口さんはクールでかっこいい兄貴という感じの方」と。
 アコースティックのイベントでこの曲を聴いたとき、「圧倒されちゃって、この人にはかなわないなと思った」、そんな思い出の曲。
 山口さんのボーカル、今日のテーマにも通じるような・・・。



 そして、来週は・・・「ハーモニカがいい感じのロックナンバーで漫遊記」。
 草野「さっきのヒートウェイヴの曲もそうなんだけど、ハーモニカがいい感じのロックナンバーって多いんですよ」
 スピッツでは、「ホタル」と「船乗り」がまず浮かぶけど。(どちらも大好き)
 楽しみです・・・。


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