■ボクの時間
逆上がりではじめて見た世界は
胸の鼓動を躍らせるほど ステキで
ボクはあのとき ほんとうは
泣いていたんだよ うしろを向いて
ジタバタして 遠ざかる時間を惜しむ
どうにもならないことが どんどん大きくなる
思いきって飛べるところでも 目測で確かめたりする
そうやって 階段をのぼっていく
ボクの時間が 時速4キロをきって
明日までの距離が 見えなくなるころ
夢とか 望みとか 憧れとかを
むしろ こうやって 探しはじめる
しゃがんで はいつくばって
汗をたらして 息をきらせて
ボクはさがしはじめる ボクの時間を
残りの時を計算せずに 探しはじめるんだ