国際会計基準に関する講演会での金融庁企業開示課長の発言を取り上げた記事。
IFRS任意適用のための4つの条件のうち「IFRSによる財務報告について適切な体制を整備していること」については、以下のように述べていたそうです。
「このためにシステムを全面的の入れ替えや、日本の経理を1から作り直すなど、大仰に考えないようにしてもらいたい。これは法律でもそうだが、とりわけ会計では(日本基準もIFRSも)基本は同じ。そしてコンバージェンスを進めてきたので、日本の会計と国際会計基準は哲学的、実務的に大きな差があるものではない。違うのは細かいところ。細かいところ違いのために自分の会社のシステムを全部取り替えるのはむしろナンセンスという気持ちすら持っている」
実務家でも何でもない人の発言であり、またIFRSを推進する立場からの発言(したがってコストが高いとは言いにくい)ですから、どこまで信用していいのかどうかわかりません。ただ、米国基準採用の日本企業の例を見ても、日常的な業務処理が、日本基準適用の普通の企業と大きく変わっているということはないので、最終的な決算書を作成するというステップを除いて、IFRS対応だけのためにシステムを大きく変える必要はないかもしれません。(ということは、ソフトウェア会社の収益にはあまり貢献しないということになりますが・・・)
「IFRS襲来」ではない
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