「自分がいるからうまくいく」と、経営権まで奪われ…aikoが法廷で語った事務所元取締役「洗脳」の全容
シンガーソングライターのaikoの個人事務所の役員による特別背任事件の裁判の記事。
「××被告は2009年2月からaikoの個人事務所であるbuddy goの役員を務めていた。その地位を利用して行っていたのが、ツアーグッズ(ツアー会場で販売するタオル、Tシャツ、バッグなど)の仕入れに介在して自分の友人の会社に仕入れを一元化し、利益の9割を自分の個人口座に振り込ませるという中抜き行為だった。
この事実を知ったaikoは、××被告を21年12月に警視庁に会社法違反(特別背任)容疑で刑事告訴。警視庁が23年2月、同容疑で××被告を逮捕し、東京地検が起訴して5月から公判が始まっていた。」
デビューの頃から、被告が個人事務所の業務に関わっていたそうです。
「aikoへの検事の尋問は、××被告との出会いから始まった。出会いはデビュー前で、レコード会社のディレクターと歌手の関係で始まり、1998年7月にデビューする。最初に所属していた音楽事務所は方向性の違いから独立することになり、aikoが100%出資のbuddy社を設立する。
ポニーキャニオンの社員でありながら××被告は、buddy社の全業務に深く関わるようになる。」
記事を読むと、この被告に業務面をすべて依存するように仕向けていたようです。
そして会社の経営権まで奪われてしまいます。
「役員になるのは××被告が言い出したことで「aikoの名前だけがある(役員欄に載っている)のは危ない」という理屈だった。
さらにこの後、奇妙なことが発生する。buddy社の出資金300万円はaikoがすべて拠出したものだが、07年7月、60株のうちaiko29株、××被告31株と所有権割合が変わった。なぜなのかと検事に問われてaikoは「おぼろげですが、『全部自分(aiko)が持っていたら危ない』と(××被告に)言われたからです」という。経営権をも奪われていた。」
不正の内容は...
「起訴状に記されたのは、16年9月9日から19年1月28日まで26回に分けて6億4817万円を知人の会社に振り込ませ、同社が××被告の個人口座に16年9月12日から19年1月31日までに25回に分けて1億726万6640円を振り込んだというもの。だが、それより前から中抜きは行われていたわけで、ツアーグッズについても業者選定や価格決定権は××被告が握っており、aikoが口を挟める状況ではなかった。」
「事務所運営も不可解だった。検事は、「3回、4億6000万円を事務所に貸付けているのはなぜか」と問うた。aikoは「事務所(の経営が)が厳しい。支払いの費用が必要なんで、ちょっと貸して欲しい」と××被告に言われたからだと答えた。だが、「私はライブしかわからないが常に満席。グッズもよく売れたと聞いていたのに、凄く不思議だった」という。」
弁護側の主張は...
「弁護側は反対尋問で、××被告がaikoのデビュー以来、17年に役員報酬を得るまで無報酬で働いてきたことをaikoに認めさせ、その「献身」を強調した。××被告は「自分の利益のために、会社に損害を与えたことはない」と、無実を主張...」
記事ではレコード会社の責任にもふれています。
「aikoとの特別な関係のなかbuddy社の役員を10年近くも務め、その利益相反行為を見逃し続けたポニーキャニオンには管理責任が発生しよう。」
aiko「すべて洗脳されていた」 逆らえず4.6億円貸与…“育ての親”裏切り証言(テレビ朝日)
「こうしたなか、人気絶頂にもかかわらず「経営が苦しい」と言われ、aikoさんがおよそ4億6000万円を事務所に貸したこともあったといいます。」
「その一方で、高級車とマンション2部屋、さらに船も所有していると語っていたと××××被告。その羽振りの良さに、aikoさんは疑問を感じたものの、逆らうことができなかったといいます。」