二足歩行、体毛脱落の文明人 ４５８号

一部青少年に害を及ぼす表現がある。保護者は配慮願いたい。テレビのエログロ・ドラマの最初に流されるが、青少年専用のテレビが有る時代にはナンセンスである。

蛇に騙されたイヴとその夫のアダムが、神の禁断の林檎、「善悪の知識の実」を食べ、エデンの園を追放される失楽園(Paradise Lost)は創世記。

裸は悪、衣服着用が善。最初の善悪二元論。イチジクの葉で、お互いの生殖器を隠す事になった。そして長い歴史の衣服で体を覆うことが、体毛を喪失させた。

衣服も獣の毛皮、植物の繊維の布、蚕の生糸の自然素材が始発駅だった。

善悪の知識の試行錯誤の歴史は、石油から化学的に高分子を合成する贋物を生産することを可能にした。米デュポン社のウォーレス・カロザースが合成に成功した世界初の合成繊維のナイロン６６。人類が自然を征服したとする錯覚が終着駅になった。そして人類の列車は長時間停車している。

合成繊維は自然に帰らない。ゴミが地球を埋めていく。人類の英知だろうか。自然回帰の旅を始める時期が来ている。

食品工場で大量生産の仕事に長期間勤務した。食料に毛髪が混入すると、顧客に見放される。帽子を被る完全武装で防止することが義務となる。

その後遺症が、毛髪の抜け去った、禿頭である。頭髪は脳を保護する重要な役割が有るが、帽子があればその使命は消滅する。だから抜け去るのである。

禿頭は醜いとする善悪二元論が、リーブ２１の発毛技術の開発、アデランスのカツラ産業を繁栄させる。禿頭が美しいとする世論が盛り上がると、倒産する儚い虚業。

イチジクの葉で隠されたモノの周りには、毛がふさふさと茂っている。イチジクの帽子を被ると、毛髪が再生するのではないだろうか？

キリスト教会を訪ねる機会があれば、キリスト様に可能性の有無を尋ねたい希望がある。アーメン。