goo blog サービス終了のお知らせ 

東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

バーネット・ニューマン -十字架の道行き-(MIHO MUSEUM)

2015年05月29日 | 展覧会(西洋美術)

バーネット・ニューマン -十字架の道行き-
2015年3月14日~6月7日 
MIHO MUSEUM


 バーネット・ニューマン。名前を聞いてもすぐにはわからない。
 ポロックやロスコと並ぶアメリカ抽象表現主義の中核的存在?
 1905年生、1970年没?
 川村記念美術館が2013年に売却し103億年の譲渡益を得たという≪アンナの光≫の作者。ああ、なるほど。

 本展は、画家の後期の連作、ワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵の≪十字架の道行き≫14点と≪存在せよII≫の全15点で構成される。
 大きな展覧会の一部としてではなく、本連作のみに焦点をあてた展覧会としては、1966年のグッケンハイム美術館における「十字架の道行き」展以来だという。
 これは見ておきたい気がする。で、訪問。



 会場に入る。
 決して広くはない、八角形の展示スペース。
 360度、ニューマン作品に囲まれる。
 1枚の大きさは、198cm×153cm前後(≪存在せよII≫は205cm×185cm)。
 眺める。
 歩く。
 部屋の真ん中に立つ。
 立ち位置が難しい。どこに立っても15点全部は見渡せない。≪存在せよII≫の真ん前に背を向けて立てば、首を動かす必要はあるものの、≪十字架の道行き≫14点を見渡すことができる。その場合、≪存在せよII≫を見ようとする人にとって、私は明らかに邪魔になる。
 どうやらこの連作は、ぐるぐると歩きまわって、1つ1つ見ていく作品のようだ。

 もっと長い時間、この展示空間にいれば、何かを感じられそうな気もする。
 ただ、私の滞在時間では、それは無理だった。
 気になる展示空間である。


【チラシより】
 「十字架の道行き」とは、本来イエス・キリストの受難を死の宣告から磔刑など14の場面であらわす、キリスト教美術の伝統的な主題のひとつです。しかし本連作は、そのような逸話を描いたものではありません。その真のテーマは、副題“レマ・サバクタニ”-十字架の上でイエス・キリストが叫んだ言葉-に隠されています。それは、時代も宗教も人種も越えた根源的な問いへの挑戦とも言えます。


【十字架の道行き】
第一留 判決を受けるイエス
第二留 十字架を負う
第三留 最初のつまずき
第四留 聖母に会う
第五留 キレネ人シモンに助けられる
第六留 ヴェロニカ聖顔を拭う
第七留 再びつまずく
第八留 エルサレムの女たちを慰む
第九留 三たびつまずく
第十留 衣を剥がされる
第十一留 十字架へ釘づけされる
第十二留 十字架上に息絶ゆ
第十三留 十字架より降ろされる
第十四留 墓に葬られる



コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。