投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

現代魚食考 - 成瀬宇平(丸善ライブラリー)

現代魚食考 (丸善ライブラリー)
成瀬宇平
丸善


平成5年12月20日発行

著者は1935年福島県いわき市生まれ。1958年日本大学農獣医学部水産学科卒。同大学助手、講師、東大微生物研究所研究生を経て、鎌倉女子大学教授。


以下メモ

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P88 野じめ 生きじめ

   野じめ 低温で自然死 イワシ、サンマ、サバ、アジ、カツオ
   活きじめ 即殺・血抜き タイ、ヒラメ、フグ、コチ

   刺身で食べる「関さば」は活きじめ
   タイ、フグは活きじめ後、24時間たった頃が食べごろ

   死後硬直の時間は5-24時間。数分から数十時間で硬化する

   同一条件で保存する場合は活きじめが鮮度が良い。
   活きじめは死後硬直期に入る時間や熟成期へと進行する時間が
   遅れるので鮮度は長持ち。
   食べ頃は、即殺した後、氷と海水を混合して作った低温の
   ところで冷やし、約一日たった熟成中のものか、即殺後、
   氷で冷やした死後硬直前のもの。
   死後硬直中は筋肉が収縮し遊離水が増え水っぽくなるから
   旨くない。

P90 うま味

   魚のおいしさを舌触りや歯ごたえのことを考えに入れず、
   うま味の多い少ないという点から考えるならば本当の
   うま味は死後硬直後の熟成過程において生成される。
   熟成によって筋肉中のたんぱく質はたんぱく質分解酵素
   により分解され、うま味のあるペプチドやアミノ酸が
   生成されるからである。

   死後硬直の際に分解したATPは、熟成中にさらに分解過程を
   経てうま味のあるイシン酸に変わる。
   熟成中のペプチド、アミノ酸、イノシン酸といううま味成分が
   生成されると同時に筋肉も柔らかくなる。解硬。

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(2009年4月 西図書館)
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