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ホリスティックな学びとケアへの誘い

あらゆるひと・もの・こととのつながりとつりあい、つつみこみ、つぎ/つづけられるでしょうか❤️

相互並進の定義2025 ⇄ 30年 ⇄ Holistic Curriculum論1995

2025年03月26日 09時57分07秒 | 越境する教育学の創成
相互並進の定義2025 ⇄ 30年 ⇄ Holistic Curriculum論1995


① 成田(2025)「SDG4.7のための「教育者の学び」における「学習スキルと教師スキルの関係」の解析〜「相互並進」の創発と生成へ〜」2021-2024 年度科学研究費助成事業 基盤研究(C)課題番号 21K02499 研究成果報告書(研究代表 中山博夫教授)SDGsに対応した教師教育に資する学習スキル開発に関する研究『SDGsに対応した学習・教師スキルの開発とその普及活動』
 2025年2月、久しぶりに論文を執筆した ☜ アカデミックな論文様式・語法で書いた論文(相互並進/Mutual Translationの創成的な定義、初の記述言語化)
Web Site版:https://genkaikyoukaiekkyo.blogspot.com/2025/02/sdgs.html

⬇︎ 30年 ⬆︎

② 成田(1995)「〔実践・研究ノート〕“Holistic Curriculum”とは何か~一中学校社会科教師の視点で考える~」『研究集録/東京学芸大学附属大泉中学校』36号, p.1-16.
 2025年3月、この実践・研究ノートのデータが発掘された ☜ 初めて書いたHolistic Curriculum論。John・P・Miller(1988/1994訳)の翌年に執筆!
Web Site版:https://jaierplt.blogspot.com/2025/03/holistic-curriculum1995.html


かつての投稿にコメントが......応答的コメントへ

2025年01月16日 16時02分06秒 | 越境する教育学の創成
2014.8.10の投稿「実践と理論と哲学の関係性」(カテゴリーは「越境する教育学の創成」)に珍しくコメントがついた。

コメント再掲
神話は哲学の母体 (グローバル鉄鋼商社)2025-01-16 13:51:02
それにしても古事記はすごいよな。ドイツの哲学者ニーチェが「神は死んだ」といったそれよりも千年も前に女神イザナミ神についてそうかいてある。この神おかげでたくさんの神々を生まれたので日本神話は多神教になったともいえる。八百万の神々が中国地方の山陰出雲に集まるのは、国生み・神生みの女神イザナミの死を弔うためという話も聞いたことがある。そしてそこから古事記の本格的な多神教の神話の世界が広がってゆくのである。私の場合ジブリアニメ「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」「天空の城ラピュタ」などのの感想を海外で日本の先端的な科学技術との関連をよく尋ねられることがあった。やはり日本らしさというか多神教的雰囲気が受けるのだろうか。
  ⬇︎ ⬆︎
応答的コメント 2025-01.16 16:18(こちらに)
>グローバル鉄鋼商社 さんへ
>神話は哲学の母体... への返信
コメント、ありがとうございます。「八百万の神々」多神教的世界「観」にはとても惹かれます。かつて大学では、「越境する教育学」を標榜していました。「一神教」的専門性を超えて今日まできたように思われます。
なお、この投稿は、2014年8月、私がまだ大学の教員をしているころの投稿でした。現在では、非常勤を含め大学の仕事が全て終わってしまい、ささやかな「学びと暮らしと仕事」をしています。特に、stand.fm「よみききの世界」というラジオでトークしています。よろしければ、どうぞ。
https://stand.fm/channels/63397af68fc92d08babaf481

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2024.8.10投稿 実践と理論と哲学の関係性  思索・哲学MEMO(1)再掲
ESD:Education for Sustainable Development 持続可能な開発のための教育(一時、文部科学省は「持続発展教育」という訳を使っていたが、現在、これを使用している)
ある地方公共団体の教員採用試験の面接で、突然、「イー・エス・ディーとは何か」と尋ねられたと言う。
ESDの実践研究は、10年も行なわれてきたし、国連ESDの10年(2005-2014)
の最終年である今年、教員採用試験の面接でESDについて問われたという報告は初めて受けた。
その学生は、教採対策の過去問にもなく、予想だにしていなかったと言うが、昨年来、ESDは教職大学院の講義で資料や冊子を配布して、なおかつESDカリキュラム(昨年度は〈いのち生命〉のカリキュラム)まで開発してきたことですし、また、講義を離れ、直前の何気ない対話の中で語ったある市の、ある中学校におけるESDの取り組みの話をしていたことも功を奏して何とか答えられたと言う。
ここで大学・大学院で学び究めたこと(教育・研究)と学校現場(採用・実践)との関係性についてふれたい。
  実 践
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  理 論
   ⬇︎⬆︎
  哲 学
↓を降りると、一般に抽象性を増し、↑を昇ると具体性が増す。
ここかしこにある実践には、実践者が意識していようがいまいが、それを支え裏付ける理論や哲学がある。
また、哲学や理論は、研究者はここかしこにある実践から長い年月をかけてか、瞬時にか、その哲学や理論の有意味性ーその拡張・深化を含むーを見出す。
わざわざ大学院に来て、実践と研究とをつなごうとする者は、絶えずその双方の矢印 ↓↑ を行き来する必要がある。
それも、だれそれから教えられることではなく、
みずからが、みずからの学びや暮らしの履歴と体験とのつなげがりやかかわりを紡いでゆくものだ。
そして、霧の中を彷徨うこと、もやもや感を醸し出すその霧に包まれることへの抵抗感がなくなっていったとき、否、それが快感や喜びになったとき、今ここにある霧は晴れてゆくのだろう。
ただし、注意をしなければならないのは、学校や教室で向かい合う他者と語り合うとき、剥き出しの理論や哲学の概念を振りかざしてよい環境なのか否か、十分、留意しなければならない。
実践を支え意味付ける概念(難しい漢語やカタカナ語、アルファベット語)をみずからよく咀嚼して、翻訳・翻案でき使っているかどうか。
まさに ↓↑ を往還運動を根気づよく続けることだ。
今朝はここまで。
次回、カタカナ語について思索・哲学してみたい。

2025.1.16
なりたきいちろう

金田卓也・成田喜一郎共著『越境する対話』ペーパーバック版が発売

2024年07月09日 10時43分58秒 | 越境する教育学の創成
stand.fm『よみききの世界』(2024.7.1)
2024.7.1、金田卓也・成田喜一郎共著『越境する対話』ペーパーバック版が発売になった❤️
(12分)
https://stand.fm/episodes/66820633617fb22c5ab7d8c9

金田卓也・成田喜一郎共著(2024)
『越境する対話/Dialogue beyond Boundaries』(KK research)
本日2024.7.1、Amazonより発売!

       【目次】
  プロローグ
  第一章 素人と専門家の境界
  第二章 遊びと仕事の境界
  第三章 子どもと大人の境界
  第四章 想像と現実の境界
  第五章 芸術と科学の境界
  第六章 異なる文化の境界
  第七章 さまざまなメディアの境界
  第八章 自分と他人の境界
  第九章 事実と物語の境界
  第一〇章 境界に穴を空ける
  エピローグ


Lecture RADIO最近のPodcast:2021.2.17

2021年02月17日 11時33分18秒 | 越境する教育学の創成

好きな時に聴き読み交わすラジオ「Lecture RADIO」

最近のPodcast2021.2.1〜2.16

🔴 Lecture RADIO 87  2021.2.16 NEW!
メディア・リテラシー18の法則(11分56秒)
 
🔴Lecture RADIO 86 2021.2.13 
医学教育・医療現場における「問い(clinical question)」(15分12秒)
 
🔴 Lecture RADIO 85 2021.2.9 
夢の中の摺り足と謡い:稽古/練習の意味体感 (16分00秒)
 
🔴 Lecture RADIO 84 2021.2.8
「水よ、すべての人たちに」寺澤満春 作詞・作曲(マイカースタジオライブ, 3分55秒)
エスノグラフィー「水」の探求への道(珠玉の「学習財/概念」シリーズ2,16分24秒)
 
🔴 Lecture RADIO 83 2021.2.1 
ある高校3年生からのおたより:Mr. Narickの話とWeb Siteにふれて (12分34秒)
 
🔴 Lecture RADIO 82 2021.2.1 
「表現的自覚」への気づき:ある「おたより」踏まえて(10分45秒)
(Lecture RADIO 80へのおたより紹介)

過去の番組一覧:2020.8.4〜現在

https://tokinomahoroba.blogspot.com/2020/08/lecture-radio-2020qcue.html

 


ザ・ドキュメント 人生被害~あるハンセン病家族の歳月~

2020年09月26日 11時29分13秒 | 越境する教育学の創成

関西テレビの「ザ・ドキュメント 人生被害~あるハンセン病家族の歳月~」が、

2020年日本民間放送連盟賞の番組部門[テレビ教養番組]で優秀賞を受賞しました。

表彰は1110日(火)に行われ、ライブ配信される予定です。

 日本民間放送連盟賞を受賞!!

https://www.ktv.jp/info/ktvinfo/2020/20200917/

 番組部門[テレビ教養番組] 優秀賞

タイトル「ザ・ドキュメント 人生被害~あるハンセン病家族の歳月~」

放送 2019/11/27 25552710

スタッフ

ディレクター 柴谷真理子 / カメラマン 本中貴久 / 編集 樋口真喜

プロデューサー 萩原守

 選評

母親がハンセン病で隔離され、養護施設で育った黄光男さんは、患者の家族たちと2016年、「国の政策で家族も深刻な被害を受けた」

と国を訴える裁判を起こし、2019年、熊本地裁は国の責任を認める判決を出した。番組は2009年に始めた元患者、家族たちへの取材

の集大成として、あらためて社会にハンセン病患者・その家族の被害問題を問い直す。

偏見・差別を考えさせられる内容を丁寧に描いている。国の救済の遅れで、元患者とその家族の関係性が構築できない苦悩がよく表現

されている。

 

 


今、きみと読みたい6冊の本+Web Site〜越境する教育学の視点から〜

2020年04月27日 14時05分46秒 | 越境する教育学の創成
今、きみと読みたい6冊の本+Web Site〜越境する教育学の視点から〜
選者 Mr. Narick※

🔴 多様な読書の仕方の中から選択してみよう!(Mr. Narick の推奨順)

⓪ 「タイトル」や「著者名」・「装丁のデザイン」などから、「はてな?」を探す。①〜⑥の読み方においても貫きたい「探Q(問いを探すこと)」と「愛Q(問いを愛すること)」。
① 買って積ん読する。ただし、最初から「すべてのページ」をめくってから積むこと。
② あとがきとはしがきと目次だけ読んで積ん読する。
③ すべてのページをめくりながら、ふと気になった箇所や図象のあるページに付箋を貼る。
④ あとがきとはしがきと目次を読み、気になった章や節、図象の前後を読む。
⑤ はじめからさいごまで、マーカーを引いたりや付箋を貼ったりしながら精読する。
⑥ ⑤のようにマーカーを引いたりや付箋を貼ったりしながら、その箇所をExcelなどに引用し記録してゆく。引用文は正確に書き写し、ページをメモする。この作業に慣れておくと、3,4年のゼミや卒業研究に役立つことが多い。
まずは、ハードルの低いところから始めよう。

新刊紹介編:今年及び3年前の新刊

🔵 渡部 淳(2020)『アクティブ・ラーニングとは何か』岩波書店(新書)
*本書は、巷に溢れたknow-how本ではありません。この「本質的な問いessential question」とその「概念」のゴールは、「自立的学習者=自律的市民」をめざすことだと著者は言います。著者は、筆者の尊敬する実践的研究者・渡部 淳さん(日本大学教授)、今年の2月下旬、本書が届く数日前、訃報が飛び込んできました。渡部さんの遺作となってしまいました。

🔵 日本ホリスティック教育協会編(2017)『対話がつむぐホリスティックな教育:変容をもたらす多様な実践』創成社(新書)
*第3章に「自由学園の実践~<みんな>の中で一人ひとりが大切にされる教育とは~」(高橋 和也 × 曽我 幸代)が掲載されています。ホリスティックとは、つながり・つりあい・つつみこみ・つづく/つづける学びとケアへのアプローチのことです。2章と「おわりに」にMr. Narick も登場(執筆)しています。目次はこちら。

中刊紹介編:やく10年前の新刊

🔵 玄田有史(2010)『希望のつくり方』岩波書店(新書)
*Mr. Narick は、2011.3.11東日本大震災・原発事故の1年後、福島県矢祭町立矢祭中学校で特別授業「持続可能な未来への願い―希望のつくりかた―」を行いました。そして、新型コロナウイルス感染症パンデミック(COVID-19 Pandemic)の現在、本書を読み返し、改めて「希望とは何か」という問いへの応答を探り始めています。あの3.11以上の地球・生物的人類史から地域・社会的個人史に至る出来事の真っ最中、簡単には応答はできません。

🔵 寮美千子編(2011)『空が青いから白をえらんだのです:奈良少年刑務所詩集』新潮社(文庫)
*越境する教育学者・Mr. Narick は、この詩集を読んだ時、受刑者の少年たちがなぜ、このような詩が書けたのか、その「問い」を抱えながら、奈良少年刑務所に行き、その詩が生まれる瞬間をこの目で見てきました。その研究成果の一部を論文(成田, 2019:9-20)にしました。こちらも読んでみてください。

旧刊紹介編:やく30〜50年前の新刊

🔵 稲垣佳世子・波多野誼余夫(1989)『人はいかに学ぶか:日常的認知の世界』中央公論新社(新書)
* 30年前の文献!2019年夏、Mr. Narick の呼びかけで、自由学園の教職員の方々(この指に止まった13人の初等部・女子部・男子部の先生方)と「新しい読み方の試み(⑥・❸)」をして読んだ新書です。
その成果は、次のリンク先に結実しました。先生方が注目した箇所の引用集録です。まずは、このリンク先から読むのもいいですね。
『人はいかに学ぶか:日常的認知の世界』引用文集録

🔵 アルベール・カミュ著(1969)清水 徹訳『シーシュポスの神話』 新潮社(文庫)
*COVID-19Pandemicの最中、カミュの『ペスト』は今、注目を浴びていますが、直球で推薦はせず、あえてこれをおすすめします。本書は、257頁ですが、4編の作品があり、その一番最後に「シーシュポスの神話」があります。数頁の作品、まずは、これから読むか、そこだけでも結構です。

🔴 もし、お読みになったら、その証(evidence)を記憶から記録(documentation)に残してみませんか?(Mr. Narick の推奨順)

❶ もっともきみの印象に残った本書(本章・本節)の「キーワード」を1つ挙げ、その理由(論理と証拠を挙げ)を記述する。
❷ 他者に本書を紹介するためのPOP(Point of Purchase advertising)を作り、加えてそのPOPを作った理由(論理と証拠を挙げて)を記述する。よく書店に行くと、平積みの新刊の脇にありますね。POPの基本条件(人目を引く「キャッチコピー」・「概要」・「著者名・書名・出版社名・発行年」)
❸ マーカーを引いたり、付箋を貼ったりした「引用箇所」を記述する。特に感想やコメント付けず、本書に書かれた「事実」を忠実に記述するだけ。
❹ 本書の「要約」と「考察」を区別し、A4判1枚程度に書きまとめる。大学・大学院では当たり前のように課せられる文献レポート課題ですね。
❺「書評」を書く。「書評」とは単に本の紹介ではなく、クリティカルなコメント(批評)が書かれます。いつか、チャレンジしてみてください。Mr. Narick は、これまでに何本かの「書評」を書いたことがあります。覗き見した言い方、こちらをどうぞ。すべて刊行物に書かせていただいたものです。参考になるかなぁ。


ロールプレイング・ディベートによる「学びの帯」の時間を問い直し/見通し(Reflection)ために

2019年12月09日 19時41分21秒 | 越境する教育学の創成

 

ロールプレイング・ディベートによる「学びの帯」の時間を問い直し/見通し(Reflection)ために
「ディベートによる授業分析型研究協議の意義と進め方」を超えて

http://shakaikakyouikukennkyuu.blogspot.com/2012/11/blog-post.html


オートエスノグラフィー論ノート(抄)2014.8.19

2017年08月07日 22時23分31秒 | 越境する教育学の創成

オートエスノグラフィー論ノート(抄)

2014.8.19(再掲) 


①成田喜一郎(2013)「子どもと教師のためのオートエスノグラフィーの可能性 : 「創作叙事詩・解題」を書くことの意味」『ホリスティック教育研究』 (16), 1-16, 2013  日本ホリスティック教育協会:★★★

http://ci.nii.ac.jp/naid/40019611644

・国際子ども図書館2014-2015:よりよい探究「体験プログラム」をつくるために:

http://pedagogytocrosstheborder.blogspot.jp/2014/07/blog-post_8996.html?view=flipcard

・学校見学〈エスノグラフィー〉を書こう―その学校のカリキュラムを物語るための一作法―:

 http://pedagogytocrosstheborder.blogspot.jp/2014/06/blog-post_19.html?view=flipcard

・ミニ・エスノグラフィー(増補改訂版)〈 懐かしい未来〉のMINORI農ある予感ーF県立G農業高校H分校を訪ねてー:「当事者による省察・応答的エスノグラフィー」を掲載!

http://pedagogytocrosstheborder.blogspot.jp/2014/06/minori.html?view=flipcard


 ②文化人類学資料整理入門:オートエスノグラフィー(auto-ethnography)分析(池田光穂)

http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/040120auto.html


 ③Hana-K.net : 私的資料のオートエスノグラフィックなアーカイブ(花家彩子)

http://hanna-k.net

④Ellis, Adams, Bochner ‘Autoethnography: An Overview’★★★

http://www.qualitative-research.net/index.php/fqs/article/view/1589/3095

*花家彩子による論文レビュー:http://hanna-k.net/?p=89

⑤中島裕昭、花家彩子(2012)「上演芸術の経験を分析するための方法 ―花家彩子によるオートエスノグラフィー―」東京学芸大学紀要 芸術・スポーツ科学系 (64) 37-46 2012年10月: ★★★ 

http://ir.u-gakugei.ac.jp/bitstream/2309/131956/1/18804349_64_03.pdf

⑥花家彩子(2012)「演劇経験を教育的に評価するための研究方法としてのオートエスノグラフィーの可能性」 

学校教育学研究論集 (25) 85-98 2012年3月:★★★

http://ir.u-gakugei.ac.jp/bitstream/2309/132713/1/13447068_25_07.pdf 


⑦櫻井勇介「博士課程留学を通して研究者になるということ : オートエスノグラフィーの検討と筆者が見る大学の国際化の現状」日本教育学会大會研究発表要項 71, 182-183, 2012-08-22

http://ci.nii.ac.jp/naid/110009573002

http://ci.nii.ac.jp/els/110009573002.pdf?id=ART0010023675&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1409689100&cp= 


⑧牛田匡(2004)「自由教育学校(Alternative School)研究に関する一考察―オートエスノグラフィー研究に注目して」:http://ci.nii.ac.jp/els/40007075530.pdf?id=ART0003320440&type=pdf&lang=en&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1452473304&cp= 


 ⑨岡原正幸(2014)感情を生きる――パフォーマティブ社会学へ 慶應義塾大学出版会:http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766421231/#contents

岡原正幸「宣言 パフォーマテ ブ社会学」(2013.6):https://www.academia.edu/5015306/Manifesto_Performative_Sociology


⑩Fuminori Nakatsuboブログ 「事後記録」:概要,活用の方法と技術(2013.1.19):http://ameblo.jp/nakatsub/entry-11452145763.html


 ⑪酒井朋子「ライフ・ストーリー調査におけるオートエスノグラフィの困難について、プラス 留学通信(2)」:http://www.agri-history.kais.kyoto-u.ac.jp/news-letter/noushi-tsushin%20no5.htm#a6 


 ⑫小田博志(2009)「「現場」のエスノグラフィー― 人類学的方法論の社会的活用のための考察― 」 

・小田博志(2010)エスノグラフィー入門:〈現場〉を質的研究する 春秋社:http://www.shunjusha.co.jp/ethnography/index.html


 ⑬波平恵美子編『健康・医療・身体・生殖に関する医療人類学の応用学的研究』 国立民族学博物館調査報告 85:11-3(4 2009):http://ir.minpaku.ac.jp/dspace/bitstream/10502/4046/1/SER85_002.pdf


分の研究は「誰」に返るのか?:藤田結子・北村文(編)「現代エスノグラフィー 新しいフィールドワークの理論と実践」を読んだ!:http://www.nakahara-lab.net/2013/05/post_2010.html


 


軽井沢風越学園2020年開校⁉️

2017年02月24日 01時21分01秒 | 越境する教育学の創成

 

楽天創業メンバーの本城氏が発起人:20年新設の幼小中一貫校「軽井沢風越学園」とは?

楽天の創業メンバーである本城慎之介氏らが2020年4月に開校を目指す幼小中一貫校「軽井沢風越学園」。従来の学校教育現場で見られる画一的なカリキュラムや一斉授業などにとらわれない、新しい学びの場を創出するという。

[伏見学,ITmedia]

大手インターネット企業、楽天の創業メンバーである本城慎之介氏らが作る一般財団法人 軽井沢風越学園設立準備財団は2月22日、2020年4月に開校を目指す幼小中一貫校についてメディア向け説明会を開いた。

「学校法人 軽井沢風越学園」は長野県北佐久郡軽井沢町に新設予定。風越は地名。本城氏が理事長を、東京学芸大学大学院准教授で学級経営論専門の岩瀬直樹氏が副理事長を、熊本大学准教授で教育哲学者の苫野一徳氏が理事を務める。幼稚園(3~5歳)は各学年12人前後、小・中学校(6~15歳)は各30人の規模でスタートする。既に土地の取得は終わっており、今後は学校法人設立や学校設置の認可取得などを進めていく。

同学園の特徴は、従来の画一的なカリキュラムや一斉授業、固定的な学年・学級制などにとらわれず、新しい学校や公教育のあり方を提案することを目的に、幼稚園、小学校、中学校の12年間で一貫教育を行う点だ。「同じ順序で一斉に学ぶような教育はシステムとして疲労している。その結果、落ちこぼれや吹きこぼれといった問題が起きている」と苫野氏は現状を指摘する。

今までは皆と同じようにすることが多くの学校で求められてきたが、「一人一人違うのは当たり前だということを大前提に、子どもたちが混ざり合っていくことで、もっと健やかな学びがあるはず」と本城氏は話す。そこで同学園では「同じから違うへ、分けるから混ぜるへ」をモットーに、学年などの垣根を越えた“異年齢学級”をベースにした環境を用意する。例えば、中学生が小学生に勉強を教えたり、小学生と幼稚園児が一緒に遊んだりといった具合だ。

学び方にも工夫を凝らし、「自己主導」「協同」「探究」の3つをテーマに掲げる。自己主導は、何を、どのように、どこまで学ぶかを、子ども一人一人が自分で設定すること。これによって個々人の裁量で学習のスピードや内容を決められる。小学校教諭として長年この手法を現場で実践してきた岩瀬氏によれば、小学生でも中学の数学問題を次々と解いたり、一方で、今までなら授業についていけなかった子どもが自分のペースで学習できるようになったことで、結果的に落ちこぼれのような問題がなくなったという。

協同については、遊びを通じて子ども同士が関係を深めることで、それが学びを支える関係にもなるということである。「例えば、分からないことをほかの子どもに聞くのが恥ずかしいとは思わずに、気兼ねなく『教えて』『助けて』と言えるようになるはず」と本城氏は効果を説明する。

探究は、自分や自分たちの問いを自分なりの仕方で、答えにたどり着くことである。

実はこの3テーマは、2020年からの次期学習指導要領がうたう「主体的」「対話的」「深い」学びとの親和性も高いため、同学園での取り組み成果やノウハウがいずれ多くの学校にも横展開できると考える。

同学園設立の経緯に関して、小学校でのプログラミング教育や英語教育がスタートする次期学習指導要領や大学入試改革など、2020年に大きな教育改革が行われることが大きいという。発起人である本城氏は楽天を退社後、横浜市立東山田中学校で校長を務めたほか、2009年からは軽井沢町で野外保育「森のようちえんぴっぴ」の運営と保育にかかわるなど、現在は教育の道を歩んでいる。本城氏は「以前から学校を作りたいという思いはあったが、まさにタイミングとして今だと、1年ほど前から考えるようになった」と力を込めた。

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2017.2.24取得


原点への回帰/教育学の創成をめざして:実践研究履歴(抄)

2016年10月27日 09時02分56秒 | 越境する教育学の創成

2016.4.20現在

原点への回帰/越境する教育学の創成をめざして

「越境する教育学の創成/原点への回帰をめざして」(2016.4より上記へ改題)

ー実践研究履歴(抄)ー

成田喜一郎(歴史学、社会科教育・国際理解教育、ホリスティック教育)

 序:大学・大学院 1971.4~1978.3

歴史学(日本近現代史研究、社会大衆党史論*・戦後社会民主主義研究、1930年代個人史・ライフヒストリー研究 等)

 *大原クロニカ『新社会・労働運動大年表』解説編「社大党・東方会合同問題 [社会] 1939.2.9」:

http://oisr-org.ws.hosei.ac.jp/search/exp_detail/?exp_id=4-012-9001074

 破:中学校(教諭・副校長)1978.4~2007.3

社会科教育(地人史教育、人間史じんかんし教育、経世済民学研究)、「帰国子女」教育・国際理解教育、消費者教育、環境教育、ホリスティック教育の実践・研究(1994~)、社会科授業ディベートの理論と方法(1997年単著『中学校社会科授業ディベートの理論と方法:「自立共生・共生共存」をめざす』明治図書刊)、ロールプレイング的パネルディスカッションの実践研究、学校危機管理(メンタルサポートシステム及びリーガルサポートシステムの構築)、個人情報保護、シティズンシップ教育、学校図書館活用教育 等

 急:大学・大学院2007.4~現在

社会科教育学研究(ESDの視点と方法,メディア・リテラシー=史料批判の復権、カリキュラム研究等最新の教育学的知見のの援用等)、次世代型学校組織マネジメント理論研究(水の思想・川の組織論、小さなサーバントリーダーシップ論)、越境する教育学研究=ホリスティック教育カリキュラム研究、ESDカリキュラムデザイン研究、教育ネットワーク構築方法研究、特別活動(Special Activities)研究、エスノグラフィー及びオートエスノグラフィー研究autoethnography(「創作叙事詩・解題」の実践研究、メタ認知とそのスパイラル)、協働エスノグラフィーcollaborative ethnography研究(当事者との協働への道)、文化・歴史的活動理論(活動理論)研究、メタ・ヒストリー(Metahistory)研究、「教育実践創成学」の構築、明日のカリキュラムデザイン・授業づくり・学級経営・学校経営に生かすコンテンツ集録「A-YON通信」創刊2015.6.24/2015.11『学校図書館』連載開始~ 等 


最近の主な論文等  新着:★

★成田喜一郎(2016)「CAP,Do! サイクル」ってご存じですか?―PDCAサイクルを超える珠玉の方法」
『学校図書館』第788号(7月号)、全国学校図書館協議会、pp.58 - 60

★成田喜一郎(2016)「A-YON通信・6 サーバントリーダーって何だろう?―「水の思想・川の組織論」への道(2)」
『学校図書館』第788号(6月号)、全国学校図書館協議会、pp. -  (予定)
 
★成田喜一郎(2016)「教職大学院における「カリキュラム研究」の成果と課題 ―理論と実践の架橋・往還への「みち」2008-2015―」『東京学芸大学教職大学院年報』第4集、p.1-12

★成田喜一郎(2016)「A-YON通信・5 創作叙事詩「川下にいる者」を読み解く―「水の思想・川の組織論」への道(1)」『学校図書館』第786号(4月号)、全国学校図書館協議会、pp.62-64

★成田喜一郎(2016)「A-YON通信・4 長話はご法度、借用話もどうかなあ? 拍手も起こる「講評歌」のススメ!」『学校図書館』第785号(3月号)、全国学校図書館協議会、pp.55-57

★成田喜一郎(2016)「A-YON通信・3 知と心と身体にとどけ、「はんせい歌/えいこん歌」のススメ」『学校図書館』第784号(2月号)、全国学校図書館協議会、pp.74-76

★成田喜一郎(2015)「A-YON通信・2 〈創作叙事詩〉って何だろう? なぜ〈解題〉なんか書くんだろう?」『学校図書館』第783号(1月号)、全国学校図書館協議会、pp.50-52

成田喜一郎(2015)「教育の総合大学としてどう個性化を図るか 第3回 教職大学院の改革:統合型カリキュラムと2つのコース制の導入」『SYNAPSE』vol.47,2015.12、ジアース教育新社,pp.40-42

★成田喜一郎(2015)「A-YON通信・1 子どもが好きになる、摩訶不思議な「ルカーワ型テスト」、試してみませんか?―アクティブ・ラーニング型評価の可能性」『学校図書館』第782号(12月)、全国学校図書館協議会、pp.74-75

成田喜一郎(2015)「グローバル時代の国際理解教育と教師教育の未来:ホリスティック・アプローチの可能性」『国際理解教育』Vol.21 pp.24-33

成田喜一郎(2015)「Post3.11社会と私たち:今, どのような力が求められるのか」『中学社会通信Socio express』教育出版,2015年春号(2015.4.15)pp.2-5
http://www.kyoiku-shuppan.co.jp/tsushin/files/15st_02shakai.pdf 

成田喜一郎・木下智美(2015)「ESDを推進する教師による〈当事者記録〉:「特攻隊」を主教材としこれからの平和教育を目指して」『ESD(持続可能な開発のための教育)の推進:現場から進めるESD』平成24年度~26年度科学研究費助成金(基盤研究(C))研究報告書 課題番号24531017 「ESDを推進するための教員リーダー養成プログラムの開発」研究代表者 中山博夫(目白大学)
 
成田喜一郎(2015)「ESDと教師教育2010−2014」『持続発展教育(ESD)調査研究協議会研究報告書』平成26年度 所沢市立教育センター 持続発展教育(ESD)調査研究協議会、巻頭言
 
平沢直樹・成田喜一郎(2015)「東日本大震災における発達障害者の PTSD と学校危機管理=ケアのあり方 ―発達障害当事者との協働エスノグラフィーを読み解く―」『東京学芸大学教職大学院年報』第3集、pp.187-202

成田喜一郎(2015)「創作叙事詩『刹那毎の岐路に立つ』」『ホリスティック教育研究』第18号 巻頭言,pp.1-4

成田喜一郎(2013)「子どもと教師のためのオートエスノグラフィーの可能性 : 「創作叙事詩・解題」を書くことの意味」『ホリスティック教育研究』第16号、pp.1-16:http://ci.nii.ac.jp/naid/40019611644

成田喜一郎(2013)「ESDカリキュラム及び授業デザインの理論と方法:カリキュラム開発の方法を探究する」『東京学芸大学教職大学院年報』第2集、pp.1-16http://www.u-gakugei.ac.jp/~graduate/kyosyoku/h_data/data/annual_report_2013_paper1.pdf

成田喜一郎(2012)「次世代型学校組織マネジメント理論の構築方法 : 「水の思想・川の組織論」の創成過程」『東京学芸大学教職大学院年報』第1集、pp.1-12: http://ir.u-gakugei.ac.jp/bitstream/2309/132037/1/AA12591409_01_01.pdf 


最近の著書・報告書  新着:★(予定を含む)

★多田孝志・和井田清司・佐々木幸寿監修、青木 一・金井香里・北田佳子・黒田友紀 編(2016)『教育の今とこれからを読み解く57の視点』教育出版(成田喜一郎「視点56 つながりを回復する:ホリスティックなアプローチの可能性」pp.186-187)

日本国際理解教育学会編著(2015)『国際理解教育ハンドブックーグローバル・シティズンシップを育むー』明石書店 257P.(成田喜一郎「参加型学習と振り返り」pp.119-124)

早田幸政編著(2015)『大学の質保証とは何か』エイデル研究所 227P.
(成田喜一郎「一般財団法人 教員養成評価機構における教職大学院評価のポイント」pp.70-80)

ユネスコ・アジア文化センター(2015)『ユネスコスクールの今:ひろがり つながるESD推進拠点』ACCU
(成田喜一郎「それでも『持続可能な未来への希望』をつくるESD学習=評価活動:証拠・証言としての『当事者記録』を書く」pp.82-85)

●成田喜一郎編(2015)『ESDカリキュラム開発の方法2014』「カリキュラム開発の方法」研究成果報告書(東京学芸大学教職大学院)160P.

●成田喜一郎編(2015)『持続可能な社会の担い手を育てる Special Activities:「大縄跳び」の此方と彼方とその狭間から 』学びの〈当事者記録〉研究成果報告書(東京学芸大学教職大学院)51P.

●林泰成・山名淳・下司晶・古屋恵太編著編(2014)『教員養成を哲学する:教育哲学に何ができるか』東信堂  332P.
(成田喜一郎「第Ⅰ部 第4章 教職大学院の教育研究における「哲学」の可能性:理論と実践との架橋・往還の彼方に」pp.43-58)

●日本ホリスティック教育協会・成田喜一郎・西田千寿子編(2013)『「いじめ」を超える実践を求めて:ホリスティックなアプローチの可能性』せせらぎ出版 137P.

●秋田市立秋田商業高等学校ビジネス実践・ユネスクール班 編(2013)『ユネスコスクールによるESDの実践―教育の新たな可能性を探る』アルク 254P.
(成田喜一郎「第四章  Ⅱ  ESDにおけるホリスティックなアプローチの可能性」pp. 182-193)

●東京学芸大学編(2013)『東日本大震災と東京学芸大学』東京学芸大学出版会 288P.
(成田喜一郎「第2章 第4節 東日本大震災・原発事故とわたくしたちの「記憶」と「記録」:ともに「違和感」を超えて」pp.90-102)


これらの研究は、一見多岐にわたっているように思われるが、すべてに通底している概念がある。それが、1994年に出会った「ホリスティック教育Holistic Education」である。→「ホリスティック教育の理念」:http://www.holistic-edu.org/rinen.htm

1991年、GATE(Global Alliance Transforming Education)が、EDUCATION2000:A Holistic Perspective(ホリスティック教育ビジョン宣言)を発表:http://www.ties-edu.org/GATE/Education2000.html 


Weblog等 新着:★

Site0:大原クロニカ『社会・労働運動大年表』解説編「社大党・東方会合同問題(1939.2.9)」:http://oisr-org.ws.hosei.ac.jp/search/exp_detail/?exp_id=4-012-9001074 

Site1:中学校社会科授業等記録(附属大泉中学校/世田谷中学校2000-2006)
http://homepage2.nifty.com/01241104/

Site2:社会科教育法(中央大学2005-現在)
http://shakaikakyouikukennkyuu.blogspot.jp/?view=flipcard
http://blog.livedoor.jp/jzs03765/

Site3:カリキュラムデザイン基礎(教職大学院2008-現在)
http://pedagogytocrosstheborder.blogspot.jp/?view=flipcard

Site4:教職大学院キーワード・カタカナ語小事典(大学院生編2013)
http://keywordkatakanagojiten2013.blogspot.jp/?view=flipcard

Site5:ESDの理論と実践(早稲田大学集中講義2015-現在)
http://esd2005-2015.blogspot.jp/?view=flipcard

Site6:ホリスティック教育の理論と実践(自由学園集中講義2016)
http://holisticeducation2011.blogspot.jp/?view=flipcard
http://blog.goo.ne.jp/jzs03765

Site7:特別活動論(東京農工大学集中講義2007-2014)
http://specialcurricularactivities2014.blogspot.jp/?view=flipcard

Site8:その他
http://laotao.way-nifty.com/islikewater/
http://blogs.yahoo.co.jp/jzs03765
http://kaiteijin.blog38.fc2.com

(東京学芸大学大学院教育学研究科教育実践創成講座・成田喜一郎)

 


対話:ある研究者との三時間

2015年05月30日 06時43分12秒 | 越境する教育学の創成

対話:ある研究者との三時間

 2015年5月29日、ある研究者と酒を酌み交わしながら対話した三時間に話題になった事ども(抄録)。

(1)「教職大学院キーワード・カタカナ語小事典」(初版):http://keywordkatakanagojiten2013.blogspot.jp/?view=flipcard

(2)オート・エスノグラフィーとしての「創作叙事詩・解題」論
・成田喜一郎(1997)「社会科「叙事詩」論序説 : 事実認識と想像力とをつなぐ試み」:https://ir.u-gakugei.ac.jp/handle/2309/5851
・成田喜一郎(2013)「子どもと教師のためのオートエスノグラフィーの可能性 : 「創作叙事詩・解題」を書くことの意味」『ホリスティック教育研究』第16号、pp.1-16:http://ci.nii.ac.jp/naid/40019611644

(3)水の思想・川の組織論
・寺澤満春「川下にいる者」:http://blog.goo.ne.jp/jzs03765/e/a6594c4bc01ca6032aa1978711eea720
・教育新聞掲載記事:http://blog.goo.ne.jp/jzs03765/e/451fcb61089a08aa1b369600e546e782
・成田喜一郎(2012)「次世代型学校組織マネジメント理論の構築方法 : 「水の思想・川の組織論」の創成過程」: http://ir.u-gakugei.ac.jp/handle/2309/132037

(4)サーバントリーダーシップ論
・サーバントリーダーシップ協会:http://www.servantleader.jp/about_servant.html
・ロバート・グリーンリーフ(2008)『サーバントリーダーシップ』英治出版 等

(5)越境する教育学の創成/原点への回帰をめざしてー実践研究履歴(抄)ー:http://blog.goo.ne.jp/jzs03765/e/0f3bea2f70729bd66ec88b14f12517d4
・研究履歴(抄):これは時々更新しています。現在は、2015.5.15 更新版

(6)「現代日本教育史及び学習指導要領の変遷」と「日本現代史及教師のライフヒストリー」との対話 1945-現在―社会科教育を中心に―2014 年版(年表):http://laotao.way-nifty.com/islikewater/files/2014.pdf

(2015.5.30)


東京学芸大学教職大学院におけるアクティブ・ラーニングの実際

2015年02月06日 05時00分35秒 | 越境する教育学の創成

東京学芸大学教職大学院におけるアクティブ・ラーニングの実際

 東京学芸大学大学院 教育学研究科教育実践創成専攻=教職大学院は、2008年開設当時から、講義だけではなく、ケースカンファレンス、ロールプレイング、フィールドワーク、ディベートなどアクティブな授業が行われてきた。

 ここでは、3つの領域について、主な実践事例を紹介したい。

①    ケースカンファレンス:「不登校の現状と課題、実践事例」、「特別支援教育に関する理論」の「レクチャー」を踏まえて、具体的なある不登校児童生徒のカウンセリングをめぐる「ケース」、特別支援を要する児童生徒をめぐる「ケース」を「ペアワーク」や「グループワーク」をもって検討し、「ケースへの対応策や改善策」を導き出し、全体で発表し、その対応策や改善策の妥当性について「ディスカッション」する。最終的には、その学びのプロセスを再び「理論」をもとに意味づけ考察し、各個人で「省察レポート」を書き、一連の学びの省察を行なっていく。(領域3「生徒指導、教育相談に関する領域」の事例) 

②    ロールプレイング:に学んだ「危機管理と地域協働」や「学校事故の現状と課題」「学校事故の責任の体系」など「理論」の「レクチャー」を踏まえて、ある学校事故をめぐる場面を設定し、グループごとに「校長」や「教諭」、「保護者」、「マスコミ」などの「役割演技」を行い、「学校事故対応」に関する「ロールプレイング」を行なう。さらに、その「学校事故対応」について全体で「ディスカッション」を行ない、「学校事故対応への在り方」について検討し合ったうえで、各個人で「省察レポート」を書き、一連の学びの省察を行なっていく。(領域4「学級経営及び学校経営に関する領域」の事例) 

③    Essential Question基盤のPBL(Project Based Learning):「カリキュラムとは何か」という「本質的で根源的な問い」をもとに、各校種の「学校フィールドワーク」を行い、「省察レポート(ミニ・エスノグラフィー)」を書き、計画・実施・達成されたカリキュラム、潜在カリキュラムの存在に気づく。さらに、「ESD(持続可能な開発のための教育)の理論・哲学と実践事例」について「講義」と「文献研究」を通じて学ぶ。それらの学びをもとに、各「プロジェクト」で「ESDカリキュラムの開発・提案」を行い、その「カリキュラムを検証するための模擬授業実践」を行なう。全体でその「提案・検証模擬授業」について、「多様な研究協議の方法(オーソドックスな研究協議、KJ法を活用した研究協議、ディベートによる研究協議等)」を援用し検討する。各「プロジェクト」は、一連の学びを「研究開発成果報告書」にまとめ共有する。最終的には、各個人が本質的で根源的な問い「カリキュラムとは何か」への「レスポンス・レポート」を書く。(領域1「教育課程の編成と実施に関する領域」の事例)

 これらの事例に通底する教職大学院におけるアクティブ・ラーニングの本質は、以下の通りである。

(1)    前提として、必ず学びのプロセスに理論や哲学に関する「講義」や「文献研究」があること。

(2)    具体的なケースであったり、本質的で根源的な問いであったり、具体と抽象を問わずアクティブ・ラーニングを行なう必然性=能動性が担保され、学びのプロセスに常に主体的「能動的な思考」を引き出す仕掛けがあること。

(3)    ペアワークやグループワーク、プロジェクトワークなど、学びのプロセスに必ず能動的な「協働(collaboration/co-production)」ベースのアクションがあること。

(4)    必ずアクティブ・ラーニングを振り返り、成果と課題、展望を見出す省察(reflection)があること。

(5)    アクティブ・ラーニングの評価には、形成的アセスメント、ポートフォリオ、相互省察・自己省察が不可欠である。

(6)    大人の学びとしてのこれらの経験知が、子どもの学びとしてのアクティブ・ラーニングの指導法の習得過程となる可能性を秘めている。(領域2「教科等の実践的な指導法に関する領域」で取り扱うことの重要性)

 アクティブ・ラーニングには、大人と子どもにおける「学びのつながり」「主体的な学び」「参加型の学び」「自他をエンパワメントする学び」を引き出す“HOPE”(Holistic, Ownership-based, Participatory, Empowering:希望)がある。

  「アクティブ・ラーニング」とは、「教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称」であり、「学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る」(文部科学省「用語集」)とされる「学生の自らの思考を促す能動的な学習」(溝上, 2007:271)を意味する。

http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2012/10/04/1325048_3.pdf 

(参照:2015/02/06)

  【参考文献・情報】

*溝上慎一(2007)「アクティブ・ラーニング導入の実践的課題」『名古屋高等教育』名古屋大学高等教育研究センター,pp.269-287

*東京学芸大学教職大学院(2014)「平成26年度 教職大学院履修便覧(教育実践創成専攻)」及び「講義記録」

*ユネスコアジア文化センター「HOPEについて」

http://www.accu.or.jp/esd/jp/hope/index.html

(参照:2015/02/06)

(文責:東京学芸大学教職大学院副院長:成田喜一郎)


「理解」をめぐるMandala(曼荼羅)

2014年12月31日 08時51分00秒 | 越境する教育学の創成

「理解」をめぐるMandala(曼荼羅)

2014/12/31

いままでいろいろな原稿を書いて来たが、これほどまでによい本を責任を持って出そうとする編著者(それもお二人)にあったことがなかった。
もちろん、編著者として出版するうえでの責任もあるに違いないが、読者の視点に立って細部に渡ってご指摘くださった。
初稿より三稿は、格段に読者の「理解」を得られるものとなっているはずだ。
筆者としても納得の三訂版を、昨晩、二人の編集者に送った。
刊行が楽しみだ。
あとは刊行され、本書と本稿を読んだ方々やこれをテキストとして使用される方々からのご感想やご意見、ご要望を待つしかない。

今回の経験を振り返ると、これまで自分の書く原稿について、常に読者視点に立って書いてきたかというと、正直、不安になる。
推敲を重ねても、そのときの思いや願いを前面に出して書き進めてしまっていたのではないか。

自らの主観による自らの主観の客観化、
他者(の主観)による自らの主観の客観化、
そして複数の他者による自らの主観の客観化、
そこに描かれる世界、
それは主観か客観化の二項対立を超えたところにある「間主観性」の世界の重要性への確信。

また、読者の「理解」を得る為には、いくつかのステップを踏むというより、読まれるとき、同時に6つの側面が満たされる必要があるということ。
これは「理解」をめぐるMandala(曼荼羅)。

        説明
  自己認識      解釈
        理解
    共感      衡観
        応用

・説明(Explanation): 他者が納得できる論理・証拠はあるか?
・解釈(Interpretation):意味づけ・メタファーはあるのか?
・応用(Application):多様な状況や文脈での活用はできるのか ?
・衡観(Perspective): 批判的、洞察的な視点はあるか?  
・共感(Empathy):他者の感覚や世界観の受容はできるか?
・自己認識(Self-knowledge):メタ認知・自己相対化ができるか?

   (McTighe & Wiggins, 2004):下線?は筆者

これらは、ものを書くとき、語るとき、常に意識しなければならないことかもしれない。

ますます、自らハードルをあげてしまったのかもしれないが、刊行されるものにはそれは相当の覚悟がいるものだ。

一年の終わりに、
新しい年を迎えるにあたって記す。

2014/12/31
成田喜一郎


旧刊紹介:Audio-Visual Methods in Teaching(デールの視聴覚教育)

2014年12月29日 18時13分43秒 | 越境する教育学の創成


旧刊紹介:Audio-Visual Methods in Teaching(デールの視聴覚教育)

旧刊紹介

初版 Dale, Edgaer. (1946) Audio-Visual Methods in Teaching.  NY:Dryden Press.

西本三十二訳(1957/初版-1985/20版)『デールの視聴覚教育』日本放送協会刊

****

1846年にイギリスの詩人ワーズワースは、週刊誌(これは挿絵用の木版を用いた「絵入りロンドン・ニュ―ス」のことで、1951年には発行部数数十万を越えていたという)に絵がだんだん多くなってくるのにびっくりして次のソネットを書いた。 

Discourse was deemed Man's noblest attribute,
And written words the glory of his hand;
Then followed Printing with enlarged command
For thought -- dominion vast and absolute
For spreading truth, and making love expand.
Now prose and verse sunk into disrepute
Must lackey a dumb Art that best can suit
The taste of this once-intellectual Land.
A backward movement surely have we here,
From manhood, -- back to childhood; for the age --
Back towards caverned life's first rude career.
Avaunt this vile abuse of pictured page!
Must eyes be all in all, the tongue and ear
Nothing? Heaven keep us from a lower stage!

書かれた文字は、人間の手わざの栄光である

ついで印刷が起り、思想にさらに広い支配権を

―真理をつたえ愛をひろめるための、

絶対、無辺の力を―与えた。

今や散文も詩も、不評の淵にしずみ、

かつて「知の国」であったこの国の趣好に最もかなった

そのもの言わぬ「芸術」に屈従するのほかなくなった。

このありさまは、まさしく人の世の後退である

―おとなの世界から子どもの世界へ―時代的にいえば、

穴居生活に見る稚拙な手すさび時代への。

去れ!絵でぬたくられた低劣な紙面よ!

目が万能で、口も耳も無用と断じるのか。

ああ、願くば、われら低俗に堕すること、なからしめ給え!

 もし、ワーズワースが今日生きていたとすれば、高速度の写真印刷術、映画、ラジオ、テレビ等の今日の発達を見て、なんというだろう?ここには、いわゆる「読み書き」の要はどこにもない。/そのうえに、大衆刊行物とか、大衆向け放送の発達にともない、社会組織が拡大し、その統制力が強大となる。そうなると、いよいよ少数の人びとが、ますます多くの人びとに呼びかけることになり、思想の生産と配給においても一そう独占が行なわれるという真の危険に直面することになる。そこで思想を自由に交流させようとするならば、(1)いろいろな伝達機関相互間の競争をさかんにし、(2)人びとの間に批判的に、ものを見たり、聴いたり、読んだりする力を増進する必要がある。すなわち、伝達機関相互に、自由な競争が行なわれることが肝要である。独占こそ危険きわまるものである

デール(1985:203-205)下線は筆者

****

インタ―ネットのブロードバンド、ケイタイ・スマートフォンの登場によって、デールの時代とは比べものにならない状況にある今日、上記の文章は隔世の感はあるが、デールが繰り返し述べる「危険性」についてはむしろ激化しているのではないだろうか。

また、本書に登場するデールの“Cone of Experiences”(経験の円錐)モデルについては、状況の変化を踏まえたうえでも今なお示唆してくれるものが多い。特に、知識伝達型学習から知識構成型学習への転換が求められる昨今、単なるアクティブ・ラーニングのスキル選択の問題ではなく、学習者の学びが如何なる経験の階梯に位置づくのか、はたまた如何なる階梯を昇降するのか、考えるためのベース・キャンプになるのではないかと思う。

図:Cone of Experiences(経験の円錐):Dale(1946,1954,1969)

このデールの「経験の円錐(Cone of Experiences)」モデルを援用した「学習のピラミッド」という怪しげなモデルが存在することに留意されたい。(聞いたことは10%・・・・教えたことは90%)

かく言うわたくしも、かつて講義の中である文献をもとに紹介したことがあるが、この数値には根拠がないと言われている。一般向けの書籍やWeb Site、facebookなどでまことしやかに流れている情報には要注意である。少なくとも教育研究に携わる者は、当然であるが、出典の出典を含む根拠・データを吟味することなしに援用することはできない。

http://www.willatworklearning.com/2006/10/people_remember.html(2014/12/29取得)


注:Illustrated Books And Newspapers by William Wordsworth

http://www.litscape.com/author/William_Wordsworth/Illustrated_Books_And_Newspapers.html(2014/12/29取得)

Notes to the poem:

Written in 1846.

First published in 1850.

Source:

The Complete Poetical Works of William Wordsworth
Copyright 1888
Thomas Y. Crowell & Co., New York


「がんばれ」のふり漢字、スワヒリ語「ミミ・ニナ・キタブ」

2014年08月19日 05時00分41秒 | 越境する教育学の創成


「がんばれ」のふり漢字について

「がんばれ」にふり漢字をすると、3つのふり漢字をあてることができる。
・「頑張れ」:かたくなさがふり漢字に込められていますね。・「眼張れ」:眼をもって見張るの意。(『江戸語辞典』)
ここまでは、中学校教員時代に中学生に語ってきましたが、つぎのふり漢字は、あの2011年3月11日、東日本大震災・原発事故後にしばしば耳にしたことばです。
・「顔晴れ」:笑顔を取り戻そう、との合い言葉です。(平原綾香さんの「ヒーリング・ヴィーナス」というTOKYO FMの番組の中で、平原さんからお聴きしたことばです。)


スワヒリ語「ミミ・ニナ・キタブ」

スワヒリ語で、「私は本を持っている」という言い方をする時に、「ミミ・ニナ・キタブ」という。ミミが私で、キタブが本なんですが、ニナは「持つ」という言葉ではないんです。「持つ」という言葉自体がなくて、どういうふう言うかというと、ミミは英語でI、ニは be 動詞、 ナは with、キタブは book だから、英訳すれば“I am with a book.”という言い方をするんです。要するに、「私は本を持っている」といっても、いわゆる「持つ」とか「所有する」とか いう観念がない。言葉もない。そうすると、「私は本とともにいる」とか、「私と本がともにいる」という言い方しかないわ けです。......そういう「持つ」とか「所有する」という言葉を持たない言語は、どれくらいあるのだろうか。今、世界で三千~六千ぐらいの言葉があるといわれる中で、少なくとも千以上 の言葉が、have「持つ」という言葉をもたないそうです。だから、「所有する」「持つ」という 言葉を持っている社会や文化というのは、そんなに普遍的ではないということです。*

*栗原彬(1988)「共生環境とは何か-環境社会学のために-」『共生への模索-水俣大学構想』水俣大学を創る会編、二期出版、pp.30-31


「持つ」という所有have概念がない言語もある。「ともにある」という存在be概念で表現する言語もある。

それは、前後の文脈の中でその意味をわしづかんでいく言語もある。
エーリッヒ・フロム“ To have or to be ? ”(和訳書名『生きるということ』紀伊国屋書店、1977年)の「持つ様式」と「ある様式」の話を想起する話だ。


☆栗原彬(1988)からの引用箇所については、拙著(1997)『中学校社会科授業ディベートの理論と実践:「自立共生・共生共存」をめざす』明治図書刊(絶版)の中で、1978年~1994年における様々な共生論を整理した箇所で引用した。

ことばは、その限界を抱えつつも、かくも広がりと深まりを有する。