4月8日(水)、中国電力は上関原発建設予定地の準備工事に着手しました。この日、祝島では2年ぶりに小学校の入学式が行なわれました。祝島の人たちが抗議行動の出来ない日を選んで中国電力は準備工事に着手したかのようです。そもそもカンムリウミスズメやウミスズメの生態調査は6月まで行なわれるというのに、あるいは「長島の自然を守る会」の高島美登里さんたちが提訴した「自然の権利」訴訟、山口県知事による上関原発建設予定地の埋立許可取消訴訟、神社名義地訴訟、四代八幡宮の宮司だった故・林春彦さんの退職願偽造訴訟などの裁判が現在も行なわれているのに、何よりも最も上関原発建設の影響を受ける祝島の人たちの9割が反対しているのに工事に着手するということが許されるのでしょうか?
4月13日(月)、「プルトニウム・アクション・ヒロシマ」、「ボイス・オブ・ヒロシマ」、「原発はごめんだヒロシマ市民の会」などによる中国電力への厳重抗議の申し入れが行なわれました。参加者は10人でした。 この申し入れには「第九条の会ヒロシマ」、「ピースリンク広島・呉・岩国」、「広島フィールドミュージアム」、「森と水と土を考える会」も賛同団体として加わりました。また個人として賛同した方々も多数おられます。
まず「原発はごめんだヒロシマ市民の会」の木原省治さんが、地域住民の声、広島の声、全国の声、自然の声、希少生物の声を無視して工事に着手したことは愚かな行為であり、ただちに準備工事を停止するよう求めました。
それに対して中国電力の担当者は、平成20(2008)年度中に準備工事に着手する予定だったが、3月中に出来なかったのは残念、しかし4月に行なうことが出来た、強行にはあたらない、カンムリウミスズメやウミスズメについては従来に従って調査する、何も問題はない、引き続いて祝島の人たちの理解を得られるよう努力すると発言。
木原さんは、中国電力は祝島の人たちの理解を得るためにどのような努力をしてきたのか訊きました。それに対して中国電力の担当者は、理解を得るための努力が十分ではないことは認めました。しかし中国電力は、その一方で、山口県漁協祝島支店が漁業補償金を受け取るかどうかを決める組合員全体集会などの際に非公式、水面下での工作はやっているということが言われています。このような非公式、水面下での工作という姑息なやり方でしか中国電力は地元の理解を得る努力をしていないことが明らかになったと言えるのではないでしょうか?
また木原さんは、上関原発建設予定地埋立許可取消訴訟、「自然の権利」訴訟、神社名義地訴訟、四代八幡宮の宮司だった故・林春彦さんの退職願偽造訴訟などの裁判が現在も行なわれていることについて触れ、特に退職願偽造訴訟に関しては、山口地裁岩国支部で敗訴したものの、退職届が偽造されたものであることは判決でも認めていることを指摘しました(被告である山口県神社庁が退職願を偽造したことは認められなかった)。
他の参加者からも「祝島の人たちと誠実に向き合っているとは言えない。ただ単に既成事実をつくって諦めさせようとしているのではないか?」という声があがりました。しかし「既成事実をつくって諦めさせる」ということは、理解を得るとは言えないのではないでしょうか? そもそも上関原発建設のプロセスを進めつつ、祝島の人々の理解を得ることが出来るのでしょうか? これまで木原さんが口を酸っぱくして言ってこられたように、中国電力は、祝島の人たちからの理解を得たいのであるならば、上関原発建設のプロセスを止めるべきでしょう。
木原さんが祝島の人たちの防災計画はどうなっているのかと訊くと、中国電力の担当者は「私一人の考えを申し上げる訳にはいかない」と答えました。前任者はフェリーを常時、祝島に待機させるということを言っていましたが、口から出まかせであったようです。
他にも中国電力の担当者が、「皆さんはチェルノブイリ原発のような事故を前提としておられるようですが」ということを話すので、「島根原発でも小さな放射能漏れの事故は日常茶飯で起きているじゃないですか? 全く事故が起きないとしても使用済み核燃料の問題はどうなるんですか? 要するに原発というのは今を生きているごく一部の人間のためのものでしかない、未来の人間、そして人間以外の生きものにとっては害でしかない」という声があがりました。それでも中国電力の担当者は「原発から撤退することの害の方が大きい」などと言っていましたが。
申し入れを終えて、参加者から欧米では発電と送配電を別の会社が行なっていること、電力の自由化を推し進めることで原発をつくらせないように出来るのではないかという意見が出ました。確かに国策だから電力会社は原発は建設するのであって、市場原理のもとでは原発は採算がとれないものだからです。
上関原発建設反対運動はまさに正念場です。運動を全国化することで上関原発の建設を止めましょう!
4月13日(月)、「プルトニウム・アクション・ヒロシマ」、「ボイス・オブ・ヒロシマ」、「原発はごめんだヒロシマ市民の会」などによる中国電力への厳重抗議の申し入れが行なわれました。参加者は10人でした。 この申し入れには「第九条の会ヒロシマ」、「ピースリンク広島・呉・岩国」、「広島フィールドミュージアム」、「森と水と土を考える会」も賛同団体として加わりました。また個人として賛同した方々も多数おられます。
まず「原発はごめんだヒロシマ市民の会」の木原省治さんが、地域住民の声、広島の声、全国の声、自然の声、希少生物の声を無視して工事に着手したことは愚かな行為であり、ただちに準備工事を停止するよう求めました。
それに対して中国電力の担当者は、平成20(2008)年度中に準備工事に着手する予定だったが、3月中に出来なかったのは残念、しかし4月に行なうことが出来た、強行にはあたらない、カンムリウミスズメやウミスズメについては従来に従って調査する、何も問題はない、引き続いて祝島の人たちの理解を得られるよう努力すると発言。
木原さんは、中国電力は祝島の人たちの理解を得るためにどのような努力をしてきたのか訊きました。それに対して中国電力の担当者は、理解を得るための努力が十分ではないことは認めました。しかし中国電力は、その一方で、山口県漁協祝島支店が漁業補償金を受け取るかどうかを決める組合員全体集会などの際に非公式、水面下での工作はやっているということが言われています。このような非公式、水面下での工作という姑息なやり方でしか中国電力は地元の理解を得る努力をしていないことが明らかになったと言えるのではないでしょうか?
また木原さんは、上関原発建設予定地埋立許可取消訴訟、「自然の権利」訴訟、神社名義地訴訟、四代八幡宮の宮司だった故・林春彦さんの退職願偽造訴訟などの裁判が現在も行なわれていることについて触れ、特に退職願偽造訴訟に関しては、山口地裁岩国支部で敗訴したものの、退職届が偽造されたものであることは判決でも認めていることを指摘しました(被告である山口県神社庁が退職願を偽造したことは認められなかった)。
他の参加者からも「祝島の人たちと誠実に向き合っているとは言えない。ただ単に既成事実をつくって諦めさせようとしているのではないか?」という声があがりました。しかし「既成事実をつくって諦めさせる」ということは、理解を得るとは言えないのではないでしょうか? そもそも上関原発建設のプロセスを進めつつ、祝島の人々の理解を得ることが出来るのでしょうか? これまで木原さんが口を酸っぱくして言ってこられたように、中国電力は、祝島の人たちからの理解を得たいのであるならば、上関原発建設のプロセスを止めるべきでしょう。
木原さんが祝島の人たちの防災計画はどうなっているのかと訊くと、中国電力の担当者は「私一人の考えを申し上げる訳にはいかない」と答えました。前任者はフェリーを常時、祝島に待機させるということを言っていましたが、口から出まかせであったようです。
他にも中国電力の担当者が、「皆さんはチェルノブイリ原発のような事故を前提としておられるようですが」ということを話すので、「島根原発でも小さな放射能漏れの事故は日常茶飯で起きているじゃないですか? 全く事故が起きないとしても使用済み核燃料の問題はどうなるんですか? 要するに原発というのは今を生きているごく一部の人間のためのものでしかない、未来の人間、そして人間以外の生きものにとっては害でしかない」という声があがりました。それでも中国電力の担当者は「原発から撤退することの害の方が大きい」などと言っていましたが。
申し入れを終えて、参加者から欧米では発電と送配電を別の会社が行なっていること、電力の自由化を推し進めることで原発をつくらせないように出来るのではないかという意見が出ました。確かに国策だから電力会社は原発は建設するのであって、市場原理のもとでは原発は採算がとれないものだからです。
上関原発建設反対運動はまさに正念場です。運動を全国化することで上関原発の建設を止めましょう!