今夜も一杯! 昭和浪漫

日常生活の中で温故知新に焦点をあてて書いてます。

三菱重工爆破事件

2022年03月08日 18時40分24秒 | タウンマネジメント
自分がなぜ、原子力発電の仕組みに詳しいのかと言えば、40年以上まえに原子炉で使用される熱交換器の加工指導の為、原子炉の仕組みを猛烈に勉強したことが1つの理由。さらにその後も継続して原子炉の仕組みを勉強していた。
記憶に刻まれている当時の出来事は東芝の鶴見工場で原子炉の熱交換器を製作していた。自分は1週間ほど加工指導する為に静岡から出張して滞在していた。1974年の夏だった。この加工指導は1チップCPUを使用した卓上型ゲーム機の設計の合間の仕事だった。
原子力発電用の熱交換器部のヒートパイプを取り付ける30~40ミリ厚の板1枚が超高価な特殊材料のチタンで約2000万円、それを5~6枚重ねて、多軸ドリルで一気に穴をあける。しかし加工途中でドリルの刃が複数本折れ、代わりの特殊刃物を急遽調達する必要があった。お昼に東芝の鶴見工場を出て、東京駅前にあった刃物取り扱いの代理店に向かった。東京駅に着いたのは忘れもしない1974年8月30日金曜日の12時30分過ぎだった。
歩いて、大手町にある代理店があるにビルに入る前に、突然の爆発音と振動。これが8人が死亡した三菱重工ビル爆破事件だった。爆発時に通りが1つ違っていれば、間違いなく自分も爆風に巻き込まれていたと思う。その時は何が起きたのか概要が理解できなかったが、再び鶴見に戻って駅のテレビニュースで爆発を知った。