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*** june typhoon tokyo ***

第94回選抜高等学校野球大会 組み合わせ決定&8強展望

       (センバツ応援イメージキャラクターの伊丹彩華)

 球春、間近。
 
 第94回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が3月4日(金)にオンラインで開催され、出場32校の対戦相手が決定した。昨年に引き続き、各校の主将らが高校などからリモートで参加してくじを引く形式で、大会初日に登場する6校からの抽選で、倉敷工(岡山)の福島貫太主将が開会式の選手宣誓を行なうことになった。

 3月18日(金)の開会式直後の開幕試合では、浦和学院(埼玉)と初出場となる21世紀枠の大分舞鶴(大分)が対戦。同地区対戦は関東の山梨学院(山梨)と木更津総合(千葉)の1試合のみで、全体的にあまり偏りがない抽選になった印象だ。明治神宮大会優勝校で優勝候補筆頭に挙げられる大阪桐蔭(大阪)は、出場校最後の登場となる6日目の第1試合で鳴門(徳島)とセンバツ優勝経験校同士の対戦に。2日目第1試合の広陵(広島)対敦賀気比(福井)、4日目第2試合の星稜(石川)対天理(奈良)、5日目第1試合の花巻東(岩手)対市和歌山(和歌山)などは注目度の高い好カードといえそう。21世紀枠は開幕試合の大分舞鶴が浦和学院を対するほか、只見(福島)が選抜選考会で思わぬ形で渦中に巻き込まれた大垣日大(岐阜)に、丹生(福井)が古豪の広島商(広島)にそれぞれ挑み、初勝利を狙う。東京勢は、國學院久我山が4日目第1試合で初出場の有田工(佐賀)、二松学舎大附が東北の強豪・聖光学院(福島)と相まみえることになった。

 それでは、試合日程を列記した後、32校をブロックに分けながら、展望を推測してみることにする。

◇◇◇

■第1日目 3月18日(金)
〈1回戦〉
第1試合 浦和学院(埼 玉)✕ 大分舞鶴(大 分)
第2試合 和歌山東(和歌山)✕ 倉敷工 (岡 山)
第3試合 クラーク記念国際(北海道)✕ 九州国際大付(福 岡)

■第2日目 3月19日(土)
第1試合 広 陵 (広 島)✕ 敦賀気比(福 井)
第2試合 長崎日大(長 崎)✕ 京都国際(京 都)
第3試合 二松学舎大付(東 京)✕ 聖光学院(福 島)

■第3日目 3月20日(日)
第1試合 山梨学院(山 梨)✕ 木更津総合(千 葉)
第2試合 日大三島(静 岡)✕ 金光大阪(大 阪)
第3試合 高 知 (高 知)✕ 東洋大姫路(兵 庫)

■第4日目 3月21日(月)
第1試合 國學院久我山(東 京)✕ 有田工(佐 賀)
第2試合 星 稜 (石 川)✕ 天 理 (奈 良)
第3試合 只 見 (福 島)✕ 大垣日大(岐 阜)

■第5日目 3月22日(火)
第1試合 花巻東 (岩 手)✕ 市和歌山(和歌山)
第2試合 大 島 (鹿児島)✕ 明秀日立(茨 城)
第3試合 丹 生 (福 井)✕ 広島商 (広 島)

■第6日目 3月23日(水)
第1試合 鳴 門 (徳 島)✕ 大阪桐蔭(大 阪)
〈2回戦〉
第2試合
第3試合

■第7日目 3月24日(木)
第1試合
第2試合
第3試合

■第8日目 3月25日(金)
第1試合
第2試合
第3試合

■第9日目 3月26日(土)
〈準々決勝〉
第1試合
第2試合
第3試合
第4試合

■第10日目 3月28日(月)
〈準決勝〉
第1試合
第2試合

■第11日目 3月30日(水)
〈決勝〉


◇◇◇

 では、トーナメントをA~Hの8ブロックに分けて、各ブロックごとに8強進出校の予想と展望をしてみたい。

〈Aブロック〉
浦和学院(埼 玉)
大分舞鶴(大 分)
和歌山東(和歌山)
倉敷工 (岡 山)

 21世紀枠の大分舞鶴、和歌山東の初出場校、中国・四国地区にて最後に選出された倉敷工というなかでは、浦和学院が一歩リードか。ただし、浦和学院も監督が代わって初めての甲子園、ましてや開会式直後となると、観客の声援の影響次第では、難しい試合にもなりそう。大分舞鶴はリードして終盤を迎えられれば、金星も見えてくる。

〈Bブロック〉
クラーク記念国際(北海道)
九州国際大付(福 岡)
広 陵 (広 島)
敦賀気比(福 井)

 広陵敦賀気比という1回戦屈指の好カードが組まれた。ともに打撃力があり、ロースコアは予想しづらい。ミスが少ない方が勝ち残る展開になりそうだ。一方、北海道王者のクラーク記念国際と九州王者の九州国際大付は、明治神宮大会の1回戦と同カードで、この時は九州国際大付が勝利。九州国際大付の打線も破壊力があるだけに、打ち合いになるとクラーク記念国際はやや厳しい。広陵は秋季広島大会は3位だったものの、中国大会優勝。明治神宮大会では、明秀日立、花巻東を下し、決勝で大阪桐蔭に7-11で準優勝と、力をつけてきた。センバツ優勝3回、準優勝3回と春に強いイメージがあるだけに、今大会も勝ち抜けるとみた。

〈Cブロック〉
長崎日大(長 崎)
京都国際(京 都)
二松学舎大付(東 京)
聖光学院(福 島)

 九州大会でも集中打を披露した長崎日大だが、継投が予想される投手力がやや弱いか。逆に、聖光学院はエース・佐山を中心に投手力はあるものの、例年に比べて打撃面に課題も。となると、昨夏の甲子園で対戦した京都国際二松学舎大付の再戦の可能性が高そう。夏は延長10回の末に京都国際が6対4で勝利し8強へ進出した。両校とも夏を経験した選手が残っており、好ゲームは必至だろう。両校勝ち進めば、二松学舎大付にとってはリヴェンジの舞台。京都国際は前回のセンバツで東海大菅生に敗れ、夏に二松学舎大付に勝利して東京勢にリヴェンジを果たした。今大会で三たび対戦となるか。

〈Dブロック〉
山梨学院(山 梨)
木更津総合(千 葉)
日大三島(静 岡)
金光大阪(大 阪)

 かなりの激戦区となったのがこのブロック。今大会唯一の1回戦同地区の対戦となる山梨学院木更津総合、東海王者の日大三島と近畿大会4強の金光大阪が8強を目指す。地区大会を制したという意味では日大三島だが、4校とも十分に可能性がある。エースで4番の松永が大きなウェイトを占める日大三島と考えると、総合力でレヴェルが高い関東勢の2校、激戦区・大阪で準優勝の金光大阪はまったく引けを取らない。ロースコアの投手戦なら金光大阪が、打撃戦なら出場校1位のチーム打率を誇る山梨学院がそれぞれ勝ち抜けそう。だが、関東勢対決は打撃力、投手力ともに高く、試合に呑まれなかった方が勝利する展開になりそう。

〈Eブロック〉
高 知 (高 知)
東洋大姫路(兵 庫)
國學院久我山(東 京)
有田工(佐 賀)

 高知は山下、川竹、高橋の3投手による小刻みな継投で四国大会を制覇。連戦になると強みを発揮しそうだが、ややスケール感に欠けるか。東洋大姫路は近畿大会準々決勝で大阪桐蔭に0対5で敗れたものの、エース・森を中心に失点の少ない手堅い野球が身上。秋季東京大会決勝で1対3の劣勢から大逆転サヨナラで優勝を掴んだ國學院久我山は、機動力と勝負強い集中打で強みを発揮。ただ、左腕2枚を含めて投手力がやや不安定な面もある。有田工は小柄だが投打の軸の塚本を中心としたチームワークの良さが身上。戦前の評価は高くないが、佐賀代表だけに“がばい旋風”再びの可能性も。抜きん出たところなく、かなり接戦。

〈Fブロック〉
星 稜 (石 川)
天 理 (奈 良)
只 見 (福 島)
大垣日大(岐 阜)

 1回戦にはもったいないカード、星稜天理。中学時代にU-15日本代表に選出されたマーガード真偉輝キアンと注目株の1年右腕・武内を擁する星稜と、元鹿島アントラーズの内藤就行を父に持つ内藤大翔が4番に座る天理という、トピックにおいても注目の対戦だ。今年のチームは例年に比べて圧倒的な実力がある訳ではないが、経験値と試合巧者という面で両校の勝者が8強へ手をかけそう。継投で勝機を見出したい大垣日大、右腕・酒井を中心に粘って競り合いに持ち込みたい只見は、打撃面でやや劣るか。

〈Gブロック〉
花巻東 (岩 手)
市和歌山(和歌山)
大 島 (鹿児島)
明秀日立(茨 城)

 激戦区その2。高校通算50本塁打を誇る1年生スラッガーの佐々木、高校通算41本塁打の田代を中心とした強力打線が魅力の花巻東、149キロ右腕で昨春の登板経験のある米田を擁する市和歌山。九州大会準優勝で驚異的なスタミナを誇る左腕・大野を中心とした大島、長打を含む高い攻撃力を持つ関東王者の明秀日立、それぞれが激突する。明治神宮大会での活躍も記憶に新しい佐々木の暴れぶりに耳目が集まる花巻東だが、左腕・萬谷に続く投手に課題も。明秀日立は身長184センチの猪俣が大黒柱として投げ抜いてきただけに、猪俣の調子が勝敗に大きくかかわりそう。圧倒的な打撃を誇る花巻東と明秀日立だが、何せ“打線は水物”。打撃が渋ると、高いレヴェルでタフな競り合いをしてきた市和歌山、大島が浮上しそうな予感。

〈Hブロック〉
丹 生 (福 井)
広島商 (広 島)
鳴 門 (徳 島)
大阪桐蔭(大 阪)

 21世紀枠で初出場の丹生と20年ぶりの出場となる古豪・広島商、選抜優勝経験ある鳴門の公立勢3校に、強豪・大阪桐蔭という図式は、一見大阪桐蔭に余裕がありそうに見える。だが、1回戦最終日の最後に登場するまでの調整や初戦の重圧が、前評判を覆す可能性も少なくない。鳴門は防御率0・86のエース左腕・冨田を擁して、出場校1位のチーム防御率0.69を誇る。四国大会こそ準優勝だったが、その決勝戦では冨田が登板したのは2イニングのみと、楽観視するには危険過ぎる相手だ。大阪桐蔭は、昨春は智辯学園に初戦敗退、昨夏は近江に2回戦負けの屈辱を経て、近畿大会、明治神宮大会と制覇し、チーム状態も上向きだけに、かえって落とし穴にハマらないとも限らない。鳴門戦を制せば、攻撃力に課題のある丹生と絶対的な投手の柱がいない広島商の勝者との対戦だけに、初戦の戦い方が重要になる。最後に登場する大阪桐蔭は、決勝が近づくにつれて連戦になる日程を考えると、このあたりでもたつくと、いくら優勝最有力の下馬評があるとはいえ、厳しい戦いになる。

 これらを踏まえて、8強の予想といこう。

〈8強予想〉
A 浦和学院(埼 玉)
B 広 陵 (広 島)
C 二松学舎大付(東 京)
D 木更津総合(千 葉)
E 高 知 (高 知)
F 天 理 (奈 良)
G 大 島 (鹿児島)
H 鳴 門 (徳 島)

 すんなりと予想出来たのが浦和学院と天理くらいで、残りはかなり頭を悩ませた。

 Bブロックは九州国際大付と迷った末に、春に強い広陵に。Cブロックは京都国際を挙げる人が多いだろうが、ここは東京への贔屓目も加味して昨夏のリヴェンジ達成に期待した。

 Dブロックは山梨学院と木更津総合で迷いに迷った。関東王者の明秀日立に7-9で敗れて準優勝の山梨学院、準決勝で2-5で敗れた木更津総合。山梨学院は浦和学院を9-2で下し、木更津総合は花咲徳栄を下した東海大相模に4-1で勝利と、比較すればするほどわからなくなったが、最速146キロのエース越井の安定感に賭けた。
 また、東京贔屓という意味ではEブロックから國學院久我山も挙げたかったが、やはり投手力の不安が拭えず。
 
 Gブロックは花巻東、明秀日立の打撃より市和歌山、大島の投手力を評価。最終的に奄美の“ミスターK”左腕・大野稼頭央と立て続けに逆転劇で九州大会決勝まで勝ち進んだドラマティックな戦いが魅力の大島を選出。

 Hブロックの大阪桐蔭外しは、特に奇を衒った訳ではない。もちろん大阪桐蔭が優勝筆頭の力を十分に認めつつ、初戦の緊張や春は投高打低の印象から、鳴門の絶対的エース冨田の奮投を期待した。

◇◇◇

〈第94回選抜高等学校野球大会 出場校〉
【21世紀枠】
只 見  (福 島)初
丹 生  (福 井)初
大分舞鶴 (大 分)初
【北海道】
クラーク記念国際(北海道)初
【東 北】
花巻東  (岩 手)4年ぶり4回目
聖光学院 (福 島)4年ぶり6回目
【関東・東京】
明秀学園日立(茨 城)4年ぶり2回目
山梨学院 (山 梨)2年ぶり5回目
木更津総合(千 葉)6年ぶり4回目
浦和学院 (埼 玉)7年ぶり11回目
國學院久我山(東 京)11年ぶり4回目
二松学舎大附(東 京)7年ぶり6回目
【東 海】
日大三島 (静 岡)38年ぶり2回目
大垣日大 (岐 阜)11年ぶり4回目
【北信越】
敦賀気比 (福 井)2年連続9回目
星 稜  (石 川)2年ぶり15回目
【近 畿】
大阪桐蔭 (大 阪)3年連続13回目
和歌山東 (和歌山)初出場
天 理  (奈 良)3年連続26回目
​​金光大阪 (大 阪)13年ぶり3回目
京都国際 (京 都)2年連続2回目
市立和歌山(和歌山)2年連続8回目
東洋大姫路(兵 庫)14年ぶり8回目
【中国・四国】
広 陵  (広 島)3年ぶり25回目
広島商  (広 島)20年ぶり22回目
高 知  (高 知)4年ぶり19回目
鳴 門  (徳 島)9年ぶり9回目
倉敷工  (岡 山)13年ぶり11回目
【九 州】
九州国際大付(福 岡)11年ぶり3回目
大 島  (鹿児島)8年ぶり2回目
有田工  (佐 賀)初出場
長崎日大 (長 崎)23年ぶり3回目

◇◇◇

<補欠校>
【21世紀枠】
札幌国際情報(北海道)
倉吉総合産業(鳥 取)
【北海道】
旭川実  (北海道)
東海大札幌(北海道)
【東 北】
八戸工大一(青 森)
青森山田 (青 森)
【関東・東京】
東海大相模(神奈川)
桐生一  (群 馬)
関東一  (東 京)
日大三  (東 京)
【東 海】
聖隷クリストファー(静 岡)
至学館  (愛 知)
【北信越】
小松大谷 (石 川)
富山商  (富 山)
【近 畿】
近 江  (滋 賀)
八幡商  (滋 賀)
【中国・四国】
岡山学芸館(岡 山)
下関国際 (山 口)
明徳義塾 (高 知)
徳島商  (徳 島)
【九 州】
興 南  (沖 縄)
海 星  (長 崎)


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