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A Running Stone Gather no moss

タイトル変えました。iSaonのブログです。

絶滅危惧種 『ミックスピザ』

2008-05-12 15:06:34 | 食べ物だもの
最近、どのレストランに行っても『ミックスピザ』を見かけなくなった。

ピザというと、マルゲリータとか、生ハムのピザとか、妙にあっさりしたものばっかりで、日本のピザの王道であった『ミックスピザ』が見当たらない。

僕は、基本的に料理はシンプルなのを好む。蕎麦なら『ざる』より『もり』だし、パスタだって、ニンニクとタカのつめ、オリーブオイルだけのペペロンチーノが好みだ。

しかし、ピザだけは違う。カラフルで猥雑で、ワクワクであって欲しい。マルゲリータなんて、ピザとして認めたくない。

昔は、ピザといえば、ミックスピザで、よもや、自分の目の黒いうちに、チーズとトマトとだけの、あんな貧弱な食い物がピザの主流派になるとは思いもしなかった。

無念だ。

『生ハムのピザ』にいたっては、あれは、すでに生ハムじゃない。これを偽装といわずしてなんとする。『かつて生ハムだったピザ』か、『故生ハムのピザ』とかに言い換えるべきではないか。

ていうか、なんで生ハムをのせなくてはならないのか理解に苦しむ。ピザなら、サラミソーセージだろ。

表面が焼けて、白い点だった脂身が溶けきったサラミはウマイ。塩気とガーリックの香りが、肉のコク味と混じりあって、これほどまでにチーズにあう食材もない。

宅配ピザには『イタリアンソーセージ』とか称した、鼻くその親戚みたいなものが載っているが、あれはなんだ?カップヌードルの肉だろ、あれは。

また、ミックスピザで忘れてはいけないのが、スライスしたタマネギとピーマンの強力野菜タッグ。

ピザをほおばると、まず、前歯に焼けたタマネギの触感があたり、輪切りにしたピーマンの微かな苦味が追いかけてくる。やはり、ピザの最初の音は『シャキッ』であって欲しい。

ほどなく、溶けたチーズの濃厚な味に全てが覆いつくされるが、ときおりサラミの芯のとおった旨味が顔をのぞかせ、限りなくケチャップに近いトマトソースの甘みが、強引に全体を『ピザの味』にまとめてしまう。

すべての食材が口中で渾然一体となる。『ミックス』と呼ばれる所以だ。

そこへいくと、マルゲリータなんて、最初から最後まで、チーズとトマトとバジルの味しかしないし、食べ終わった後でも、あー、チーズとトマトとバジルを食べたな、としか思えない。

タバスコなんて入れたら、タバスコの味しかしなくなる。ひ弱なくせに、他人と溶け込もうとしない、現代の歪んだ若者像がそこにはある。

昔はイタリアンレストランなどというものがなかったから、ピザは喫茶店で食べた。

今から思えば、喫茶店のメニューには、誤訳が多かった。

パスタはナポリタンだし、本来、炊き上げるはずのピラフは、バターで炒めたチャーハンだった。

ミックスピザもその仲間であることは間違いないのだが、なにせ、喫茶店には『ピザトースト』という、誤訳の権化みたいなものがあったから、ミックスピザの『なんちゃって性』が目立たなかったのかもしれない。

しかし、僕の中では、ピザトーストは、ある意味、マルゲリータよりも遥かにピザらしいピザなのである。

バターがない

2008-05-07 15:40:24 | 食べ物だもの
休み中に、近所のジャスコに行って、驚いた。
本当に、全然売ってないんだね、バター。

これってすごいことだと思うけど、世間的にはあまり騒いでなくない?
ケーキ屋さんとか、どうすんだろうね。

我が家は、さほどバターのヘビーユーザではないし、いくつか買いだめしているらしいから、当面は大丈夫だろうけど、こういう話を聞くと、僕らの世代は、オイルショックのトイレットペーパーの買占めを思い出す。

ウチの家でも、両親がたんまり買い込んで、これで大丈夫!なんて言ってたけど、よくよく考えてみると、当時、我が家のトイレは、汲み取り式で、トイレットペーパーではなく、いわゆる『チリ紙』を使っていた。

だから、買い占めるべきは、トイレットペーパーではなくて、チリ紙のはずなんだけど、なぜか、部屋いっぱいにトイレットペーパーの箱が山積みされていた。

ミエを張っていたのか、ただ単にとっちらかっていたのか、わからないけど、一種のパニック状態だったんだと思う。

最近は小麦やコーンが高騰していて、こうなると、すぐ『食料の自給率を上げよう!』なんてことが声高に叫ばれるけど、バターひとつ、安定的に供給できないようなところに、任せておいていいものかと思う。

だって、現在小麦の政府売渡価格は1トン7万円弱。いくら小麦がココ1年で2~3倍に高騰したと言っても、国際価格3万7千円程度だから、政府は、その倍以上の価格で農家から小麦を買い取っていることになる。

現在の農政を抜本的に直さない限り、自給率のアップなんて無理だし、中途半端になにかをすれば、補助金漬け体質が助長されるだけなんじゃないか。

それに、輸入に頼っているのは、食料だけじゃない。原油の自給率なんて、限りなくゼロに近いだろう。

つまり、日本はどのみち絶望的な輸入依存体質なんだから、焼け石に水的な、自給率アップよりも、とりあえずは、安定的な輸入ルートを確保するほうに力を入れるべきだと思うけどね。

なんか、急に真面目な話になってしまって、着地点を見失ったような気がする。なんせ、アンパンまんの次の記事だからね。落差が激しすぎて。


本当は怖い『アンパンマン』

2008-05-01 12:34:39 | 食べ物だもの
♪そうだ、うれしいんだ、生きるよろこび
たとえ、胸の傷がいたんでも

そうだね、『それいけ!アンパンマン』のテーマソング、二番の歌詞の一部だね。
あれぇ、でも、おかしいな。なんで、アンパンマンは『胸の傷』が痛むんだろう。この点については、どこにも触れられていないね。

アニメのテーマソングとしては、いかにも唐突だね。いったい、アンパンマンの胸の傷ってなんなんだろう?みんなで一緒に考えてみよー!

実は、アンパンマンって、よくよく考えると、腑に落ちないところが結構、あるんだよ。

まず、アンパンの3人のヒーローといえば、アンパンマン、しょくぱんまん、カレーパンだね。この3人は、3兄弟と言われていて、

♪おんなじ釜の熱い日に、焼かれてできた僕らだよ

って唄もあるくらいなんだ。でもおかしいね、カレーパンは、焼かないよね。揚げるんだよね。兄弟といいながら、ひとりだけ、製造方法が違うんだね。カレーパンマンとは、どちらかというと、パンよりも、ドーナッツや、ピロシキの血筋だよね。

実は、アンパンマンの中には、設定がぬるいものが多くて、たとえば、どんぶりマントリオのうち、『テンドンマン』と『カツドンマン』はいいとしても、『釜めしどん』は、どんぶりじゃないよね、とか、突っ込みどころがいーっぱいあるんだ。

でも、カレーパンマンの件については、単に詰めが甘い、というだけでは済まされない何かがあるような気がするんだ。

このアニメは、出生という点については、かなり意図的に捻じ曲げられることが多い。

その際たるものが『ロールパンナ』ちゃんだ。ロールパンナちゃんは知ってるよね。そう、メロンパンナちゃんのお姉ちゃんだよね。

でも、不思議なことに、ロールパンナちゃんは、メロンパンナちゃんの後に生まれているんだよ。Wikipediaによると、ロールパンナちゃんは

==============
ジャムおじさんがメロンパンナの為に作ったパン。初め、ジャムおじさんは単なる仲間を作るつもりだったが、メロンパンナがお姉ちゃんが欲しいと言ったので、メロンパンナより後に生まれたがお姉ちゃんになった。
==============

と書いてある。おかしーよね、お姉ちゃんやお兄ちゃんが、後からできる、なんてことがあるんだろーか?

うーん、でもね、それがあるんだよ。たとえば、お父さんやお母さんが別の人と結婚しなおした場合、相手の人に、すでに、子供がいると、その子が、お兄さんやお姉さんになる可能性はある。

そう、角の大谷さんちが、そのパターンだね(オイ、オイ)。

ロールパンナちゃんも、そういうパターンだと思うと、わかりやすいね。

え?じゃあ、ロールパンナちゃんは、ジャムおじさんの連れ子なのかって?

うーん、それはちょっと短絡的な発想だなぁ。ジャムおじさんは、人格者だし、そんなギラギラしているとは思えないなぁ。

じゃあ、誰かというと。。。。

そうだね、バタ子さんが怪しいね!

そもそもあのアニメに出てくる人間は、ジャムおじさんとバタ子さんしかいないからね、ジャムおじさんでないとなると、バタ子さんしかいない(うん、無理は承知のうえだよ!)。

となると、相手は誰なんだろう?と思うけど、ロールパンナちゃんが優しい心と、悪い心の二つを併せ持っていることから、きっと、悪い人に違いない。

じゃあ、ばいきんマンかな、と思うけど、どうなんだろう。お兄さんは違うと思うなー。

世の中、どっからどうみても、善人な人が意外な裏の顔を持っていたり、ということはよくあることなんだよ。

ただ、間違いないのは、登場キャラクターのうちの誰かが、本当のことを知っていて、きっとその人は『胸の傷』を痛めているんだと思うんだ。




やきそばの『プロジェクトX』

2008-04-23 13:30:02 | 食べ物だもの
焼きそばが不憫でならない。

昔の友人や、同期の人間がどんどん出世しているのに、自分だけ、うだつが上がらない、という話はよく聞くが、焼きそばの場合、それが顕著だ。

幼馴染のスパゲティちゃんは、かつては、同じ『おかずになる主食』組として、コッペパンに挟まって寝転んだり、デパートの食堂のショーケースに、一緒に並んで飾られたりしていたのに、スパゲティちゃんは、その後、目覚しい出世を果たし、いまや、イタリアンと言えば、オシャレな料理の代名詞。その中核を支え、パスタなどどというオシャレな称号を得たスパゲティに、昔の『ナポリタン』な面影はない。

外国料理にルーツを求める、という点では、焼きそばだって、中華料理の末裔ではあるのだけれど、その違いは、著しい。おなじ中華系でも、ラーメンのように華々しい成功を収めている同僚は、いくらでもいるのだ。

♪風の中の昴ぅ、砂の上の銀河ぁ~

焼きそばといえば、屋台だ。街の中華料理店や、甘味屋、スーパーのスナックコーナーの一角で、焼きそばをみかけることはあるが、『おまけ』の粋を出ない。少なくとも、焼きそばをやっているラーメン屋で、行列ができた、言う話を、私は寡聞にして聞いたことがない。

同じ屋台をフィールドをする『外回り』組には、お好み焼きや、たこ焼きといった同期がいたが、かれらはみな、順調に出世している。

古くから、関西以西では、お好み焼きは、屋内で食べるものだったが、たこ焼きは、本場関西においても、屋台が多かったと聞く。

しかし『銀だこ』の登場によって、状況は一片する。『銀だこ』は、郊外型ショッピングセンターの花形店であり、どこでも、常に長い行列ができている。もはや、誰も彼を『外回り』組とは呼ばない。

お好み焼きにいたっては、以前『パンチ焼き』などと称して、焼きそばとの抱き合わせで売られていたこともあるが、この実態は、焼きそばをお好み焼きの具として迎え入れているだけであり、両者の立場には、大きな隔たりがある。

それが証拠に、最近では『パンチ焼き』という名称さえ聞かない。ふつーに具の一つとして溶け込んでいる。天かすや、青海苔とおなじ扱いだ。

話を聞けば、いつまでも外回りを続ける焼きそばを哀れに思い、かつての同期である焼きそばが仕事を回してやったというのが、実情らしい。

一品料理としての矜持を捨ててでも、同期の憐憫にすがるしかないほど、彼の生活は逼迫していたのだろうか。

♪草原のペガサスぅ 街角のヴィーナスぅ~

なぜ、こうも焼きそばだけが、わりをこうむるのだろうか?

まず、スパゲティに負けたのは、色だろう。かたや、目にもまぶしいケチャップの赤。かたや、どんよりウスターソースのこげ茶色。向うは、ウィンナーといいピーマンといい、配色への配慮がいきとどいているのに対し、焼きそばは、ウスターソースの黒がすべてを台無しにしている。

なぜ、塩、いや、せめて醤油を選ばなかったのか、そうすれば、もっと、中華料理とのコネクションが期待できたであろうに、悔やんでも悔やみきれない。

ウスターソースは、外回り組の特徴でもあるのだが、お好み焼きも、たこ焼きも、ソースは、表面にまとうだけで、上部以外の角面では、小麦色の肌をなまめかしくのぞかせている。

焼きそばのように、全身ソースまみれになったりはしない。よく言えば、無邪気、悪く言えば、無神経なところが、負け組から脱出できない所以であろう。

これまで、焼きそばは、ラーメンやカレーと並んで、いわゆる『B級グルメ』の一員と目されてきたが、ラーメン等のブームによる底上げで、焼きそばのB級グルメにおける立場は、危うい。

いろんな意味でがけっぷちなんである。

♪ヘーッドラーイト、テールラーイッ、ゆーめは終わらーないぃ~

深夜、『ペヤングソースやきそば』を湯切りしながら、焼きそばのあまり明るくない、明日に思いをはせていると、不意にステンレスの流しが、

ボコッ

と大きな音を立てる。

『まだ、死んじゃいねーぜ』

焼きそばの笑い声が聞こえたような気がした。

♪夢は、終わらーない~

ファミリーレストランにて

2008-04-18 16:03:25 | 食べ物だもの
客: あー、腹減った。時間がないから急いで食べなくちゃ。

ウエイトレス: ご注文はお決まりですか?

客: えーと、まず、飲み物は、コーヒーにしよう。ん?なんだかやけに長い名前だな。言えるかな。

えーと、この『丹波の名水を使った、本格派じっくり炭火焙煎コーヒー』っていうのをください。

ウエイトレス: はい。『コーヒー』ですね。

客: なんだよ、はしょっちゃっていいのかよ。最初からそう言うんだったよ。バカみたいじゃん。

えーと、あと、オムライスください。

ウエイトレス: オムライスは、『たっぷり森のキノコ天使のふわふわオムライス、春の妖精ホワイトソースがけ』と『新鮮な魚介類を使った、しっとりオムレツ、小悪魔風スパイシートマトソースがけ』がありますが、どちらになさいますか?

客: え?、なんだ?そうか、要するに、ホワイトソースと、トマトソースの違いだな。じゃあ、『新鮮な魚介類を使った』えーと『ふわふわオムレツ、小悪魔風スパイシートマトソースがけ』。

ウエイトレス: お客様、失礼ですが、『ふわふわオムライス』は、ホワイトソースしかありませんので、トマトソースですと、『しっとりオムレツ』になりますが。

客: あー、トマトソースのほうです、トマトソース。(うっとうしいな)。

ウエイトレス: こちら、デザートがつきますが、何になさいますか?

客: え?面倒くさいな。じゃ、コーヒーゼリーで。

ウエイトレス: コーヒーゼリーは『特製!ブルーマウンテンコーヒーゼリー、ニュージャージー種から作った、こだわりオーナーの手絞りホイップクリーム添え』と『自家製、ブルーマウンテンコーヒーゼリー、ニュージャージー種から作った、こだわりオーナーの手絞りホイップクリーム添え』がありますが?

客: はぁ?どこが違うんだよ!わかんねーよ。

ウエイトレス: 『特製!』と『自家製』の違いなんですが、失礼しました。店長に確認してまいります。

客: あ!いいって、時間ないんだから、ねー、ちょっと。行っちゃったよ。

ウエイトレス: お待たせしました。『自家製』は、長野県の自社工場で、『特製』は、中国の『天×食品』から輸入しております。

客: えぇぇー!!聞いてよかったよ。決定的な違いだよ、命にかかわるよ。もちろん『自家製』で。

ウエイトレス: 大変申し訳ありません、『自家製』は大変好評につき、本日、売れきれになっております。『特製』でしたら、さらにサラダをサービスさせていただきますが。

えー、サラダは『しゃっきり、朝摘み正直レタスと、さくさくクルトンのシーザーズサラダ with たっぷりパルミジャーノ』と『新鮮、とれたてトマトの英国ローズガーデン風カット、大人のスイートバジル添え』がありまして、ドレッシングは。。。。。。。