goo blog サービス終了のお知らせ 

A Running Stone Gather no moss

タイトル変えました。iSaonのブログです。

袋麺の『FREEDOM』

2007-09-03 17:25:03 | 食べ物だもの
カップラーメンには、自由がない。

入れるお湯の量から、待ち時間、フィルムのはがし位置まで、決められている。

スープにしたって、粉末はお湯を入れる前で、液体は『お召し上がり直前にお入れください』と細かく指図されている。

 夜中に腹が減り、カップラーメンでも食べようかと思ってフタをあけると、これでもか、というくらい小袋がでてきて、いちいちチマチマ開けていると、なんだかシミジミ哀れな気持ちになってくる。

なにもこんなにしてまで、とも思いつつ、カップ横の小さな文字の説明書きを食い入るようにみる。

待ち時間は大抵、ラーメン、そば系が3分、うどん系が5分と相場が決まっているが、俺は、固めが好きなんだ、と、1分ばかり、早めに食べ初めてしまう。管理社会に対する、ささやかな抵抗である。

カップラーメンに比べると、袋麺の管理体制は緩い。袋の破り方だって自由だし、袋の中身は、粉末スープ、麺、以上、といったわかりやすさだ。

かつては袋麺の中にも、やれ、香りの小袋だ、こだわり醤油ベースだと、小賢しいものを入れていた一派もいたが、結局は淘汰された。

 いまでは、『サッポロ一番(味噌)』の七味や、『出前一丁』のゴマラー油など、ごく一部の残党にその面影を残すのみとなっている。人類は正しい方向へ進化している。

現在、袋麺の調理方法には、麺をゆでたお湯の処遇をめぐって、二つの流派が存在する。湯きり派と湯きらず派だ。

湯きり方式は、脂分がとれ、あっさりと上品な味が売り物だが、薬味以外の野菜類を起用しずらい、という欠点がある。

一方、湯きらず方式は、キャベツやにんじんといった野菜類を煮込んだスープをそのまま使えるので、選択の幅が広がる。事実、ほとんどの袋麺メーカは、この方式を推奨している。

ただし、麺を揚げた際の油がそのままスープに混ざるため、多少の野暮ったさはいかんともしがたい。

また、この方式は、丼を使わず、鍋に直接箸を突っ込んで食べる、いわゆる『鍋喰い』の温床となっているとの指摘もあり、評価の分かれるところでもある。

一方、特定の袋麺においては『湯切らず』方式以外はありえない、というものも存在する。

マルちゃんの『カレーうどん』(甘口)がそれだ。

このカレーうどんは、麺を茹でる際に発生するトロミを考慮にいれて、粉末スープ内の片栗粉が調節されている。

そのため、湯きりをしてしまうと、変にあっさりとした、サラサラのカレーうどんになってしまう。

そういうのが、好きだ、という輩もいるかもしれないが、無視。

トロミのない、カレーうどんなんて、ブリーフをはいた『くまのプー』だ。

ピンとこない奴は、置いていくぞー。

また、マルちゃんのカレーうどんには、長ネギがよく合う。

麺を入れる際に、斜め切りした長ネギ一本分を同時に投入する。 ネギから出た甘みと、芯の部分のトロッとした食感がたまらない。

よく掻き混ぜたほうがうまい。

 ビラビラと平たい麺にスープが絡む。すすりこむときに唇に感じるなんともいえない、摩擦感がいい。普通のカレーうどんにはない、愉しみだ。

一度、油で揚げているせいか、麺に甘みがある。カレーうどんを名乗りながら、ある意味、カレーうどんを超えた境地を感じさせる。

マルちゃんこと東洋水産の袋麺には、このように、個性的な実力者が多い。 マルちゃんの『天ぷらそば』も、そのひとつだ。

製品名の「天ぷら」は、同封されている、トッピングに由来するが、これが、どうみても「天かす」にしか見えない。

マルちゃんの『タヌキそば』にすべきじゃないか。

逆に同社のカップめんのヒット商品、『みどりのタヌキ』には、ちゃんとした天ぷらがのっている。キツネにつままれたみたいだ。

ネーミングはともかく、味は素敵。やはり、本物にはない、独特の縮れ麺と、香り高い、出汁の香り。 なぜ、この香りがカップ麺で出せないのか、不思議でしょうがない。

僕の中で、そばのポジションは:

うまい蕎麦屋>マルちゃんの天ぷらそば>立ち食いそば*1>どん兵衛>やまだうどん

の順になっている(*1 『小諸そば』を除く)。

ところで、このマルちゃん、メキシコでは85%ものシェアをもっていて、メキシコでは、『早く~する』ということを『マルちゃん、する』というらしいぜ、アミーゴ。





蕎麦をくらわば、信州で

2007-08-31 19:17:21 | 食べ物だもの
今回の軽井沢旅行では、ジョン・レノンゆかりの場所を訪ねてみたいと思っていました。

ところが、上の娘が急に、蕎麦屋へ行きたいと言う。普段、蕎麦なんか食べないのに、妙だな、と思ったら、最近、『KAT-TUN』の赤西君が訪れ、たいそう気に入ったらしく、彼のブログで紹介していたらしい。その店にぜひ、行きたいと言う。

なるほど、そういうことか。この娘は、昨年あたりから、ジャニーズにはまっている。軽井沢なんて地味な旅行にも盛り上がっているのは、そういうウラがあったのね。

まあ、いいさ、蕎麦なら。つきあってやろうじゃないの。ということで、店の名前を聞くと、知らない、という。ブログにも『山の上のそば屋』というだけで、具体的な店名は書いていない。

まあ、でも、ネットで探せばなんとかるでしょ、とホテルのコイン式PCでググッてみると、これがなかなか見つからない。

『やまの上のそば屋』に行きたいだとか、どこにあるのおせーて、といった書き込みはあるものの、肝心の店名は書いていない。

しかし、有名どころのそば屋を何件か、検索してみたところ、どうやら、川上庵という蕎麦屋に、彼であろうと思われる人物が来店したらしい、との情報をキャッチ。
やった、ザマーミロ、父のジツリキを思い知ったか。ということで現地へ行ってみると、川上庵、全然山の上じゃない。旧軽銀座の入り口の交差点にあり、どちらかというと、山の入り口って感じ。

さらに、有名店なので、長蛇の列ができていて、ちょっとゲーノー人がお忍びで訪れるのは難しそう。

ま、でも、せっかくだから帰りに寄りましょう。ということで旧軽銀座を登っていくと、店が途切れたあたりに、一軒の風情ある蕎麦屋が。店は竹に囲まれ、清潔でいかにも高そうな佇まい。お昼にはまだ時間があったせいか、お客もほとんどいない。

うん、ここなら、山の上といえなくもない、少なくとも川上庵よりは、標高が上だ。

ここじゃねーの?と近寄れば、扉に堂々と

『12歳以下のお子様の来店はご遠慮ください』

との、貼紙。おー、客を選ぶとはいい度胸だ。こんな店、普段なら、死んでも入らないが、こういう状況だと話は別。ゲーノー人のお忍びには、ピッタリではないか。

イザってんで、店に入ってみると、お客は誰もいない。四人用のテーブルにすわり、もりを二枚注文、すると『五合もり』のほうが、値段が安くて量が多いなんてヌカすもんだから、そっちに変更。腹は全然すていないから、別によかったんだけど、こういうところが貧乏性だ。

すぐさま、そばつゆと薬味が登場。一緒に沢庵が数切れでる。

おー、そういえば、信州の蕎麦屋って漬物がサービスでつくんだよな。でも、普通は野沢菜漬けじゃないか?とか思っているところへ、メインの蕎麦が登場。

蕎麦は、緑がかった、若干、平たい麺で、歯ごたえがいい。香りもあって、この時期の蕎麦としては上々。

しかし、驚いたのは、つゆの方。蕎麦猪口じゃなくて、木のお椀に入っている。しかも、つゆが結構薄め。

だしは相当効いているんだけど、甘さは控えめ。G県のうどんの汁を、ものすごく美味しくした感じ。

ただ、薬味はいただけない。大根おろしはいいとして、ネギは、厚切りで水にさらしていない。それよりも、この山葵は粉ワサビでしょ。別に粉でもいいけど、一人前950円もとる蕎麦屋で、これはないだろう。

娘はかなり緊張している。そりゃそうだろう『12歳未満お断り』の店に13歳の娘がいるんだから。

調理場の従業員同士の話し声が客席にまで聞こえるのもいかがなものか。店構えや内装は凝っているんだけど、なにか肝心なところがユルいぞ、この店。

ま、しかし、蕎麦自体はうまいし、金返せと騒ぐほどのものでもあるまい。小食の娘が、残さず食べている。

なによりも、『信州の蕎麦屋』を堪能できたんだから、それだけでもよしとしよう。

その後、家に帰ってから、この蕎麦屋のことを検索。あいかわらず、赤西氏が来店したとの確証は得られない。しかし、驚愕の事実が。

この店、実は支店。本店はなんと、G県富士見村にあるという。えーーーっ、信州の蕎麦屋じゃないのーー?しかもG県、地元じゃん!

どうりで、お椀で出すはずだ。汁も、あきらかに上州式。ネギが厚めなのも、漬物が沢庵なのも、合点がいく。

そして、店の名前は『桑風庵』。たしかに、G県だわ。

あー、やっぱりジョン・レノンにすべきだった。

ジュースの境界線

2007-08-24 15:22:23 | 食べ物だもの
『ジュースと呼べるのは、果汁100%だけ』
このポンジュースのキャッチコピーは、当時の日本人に衝撃を与えました。

コーラがジュースではないらしいことは、薄々感づいてはいたけれど、ファンタオレンジは、違うんじゃないか、思っていました。え!リボンオレンジもダメなの、プラッシーも?どーすればいいのよ。と我々国民は途方にくれたもんです。

しかし、愛媛農協の勇気ある告発にもかかわらず、その後も我々は、ファンタやコーラを『ジュース』と呼び続けてきました。

さすがに、喫茶店やレストランでは、『ソフトドリンク』なんつて、世間体を整えていますが、いまだに、一歩、家の中に入ると、「ジュース、何飲む?」とお母さんに聞かれれば、元気良く「コーラ」だ、「サイダー」だと答えています。

コーラをジュースと呼んでなにが悪い!『ジュース』は日本語だ!ポリティカルコレクトなんてクソ食らえ。『ちびクロサンボ』は『ちびクロサンボ』だ!

というのが、我々日本人の偽らざる気持ちなのです。ええ。

とは言うものの、当時に比べると、飲み物の種類は比べ物にならないほど増えています。

当時はなかった、スポーツドリンクやペットボトルのお茶は、果たしてジュースと呼べるのでしょうか。スターバックスのアイスラテはジュースと呼んでもいいけど、『本日のコーヒー』は、まずいんじゃないか。ていうか、マンゴーフラペチーノなんて、どうすんだ、と議論は紛糾するはずです。

かと言って、家の中で、『清涼飲料水は何がいい?』とか、『ソフトドリンク飲む?』とか、他人行儀な会話はしたくありません。それを許したら、やがて、家庭内でも『ウッジュ ライク サムシングトウ ドリンク?』なんて、飛行機みたいな会話がまかり通ることになり、やがては、夕食のたびに『ビーフ or チキン』などと口走る母親達が出てくるに決まってます。

日本国民の純潔を守るうえでも、そろそろ『ジュースの』定義を考えるべきときが来ていると思うのです。

でも、あまり構える必要はありません。「センセー、バナナは食事ですか、お菓子ですか」という問いかけと、ほとんど同じです。

まず、いくつかの判断基準を考えてみましょう。

1.甘いか、甘くないか
たとえば、ブラックコーヒーはアウトと缶コーヒーはどちらもセーフなのか、もしくは、砂糖入り麦茶と普通の麦茶の場合はどうなのか。

味噌汁やお吸い物を『ジュース』だという人は少ないでしょう。だって、しょっぱいから。
でも、『昆布茶』だって結構しょっぱいし、成分的には、ほぼ、お吸い物です。果たして、これを排除することが、来る高齢化社会のコンセンサスを得られるのでしょうか。

2.熱いか、冷たいか
これが、判断基準として有効かどうかは、意見の分かれるところではありますが、あったかいものよりも、冷たいものの方が、ジュース度が高いというのは、万人が認めるところでしょう。

3.自動販売機で購入できるか
自動販売機というのは、一見有効なリトマス試験紙となるように思えます。しかし、昨今、秋葉原で話題の『缶入りおでん』や、『缶入りラーメン』の存在を考えるとどうでしょう。

また、昔から、『缶入り汁粉』や、『ポッカ コーンスープ』などは存在したわけですし、やはりこれは、判断基準としては、不適切であるといわざるを得ません。

4.喉を潤す、味覚を楽しむ以外の目的があるか
アルカリイオン飲料などは、すでにジュース界では、かなりの存在感を持っていますし、ポカリスウェットなどは、今度の『全ジュース連盟総会』では、常任理事入りの噂も聞こえるほでです。

ポカリスウェットの常任理事入りを画策していると言われているのが、副理事長代理の『オロナミンC』なのですが、彼にしても、かつて、タマゴの黄身を入れた『オロナミンセーキ』を強引に入会させて会議を紛糾させた経緯があるだけに、今回の出方が注目されています。

5.アルコールが入っているか
お酒が入っていたらアウトでしょう、とお思いのかたも多いでしょう。しかし、それが素人の赤坂見附、溜池山王、コマツ本社ビル入り口です(だんだん長くなる)。だって、紅茶にプランデーを落とすひといるでしょ?

というように、判断基準を決めるにさえ、かなりの困難があるのです。

とりあえず、私の個人的判断による、ジュースの境界線をご紹介しておきます:

1. ポンジュース(100%果汁)
2. キリンハイパー70
3. プラッシー(お米屋さんで売ってます)
4. ファンタオレンジ
5. ミリンダ ストロベリー
6. ファンタゴールデングレープ
   (きりがないので、チェリオなどは省略)
7. 缶コーヒー(加糖、微糖含む)
8. アイスコーヒー
9. 生茶(冷たい緑茶)
10.ウーロン茶
11.ジャワティー
12.ポカリスウェット(アルカリイオン飲料全般)
13.麦茶(加糖)

------------- ここまで by isaon ---------------

13.缶入り汁粉
14.缶入りスープ
15.マンゴーフラペチーノ
16.味噌汁
17.おも湯
18.カレー

皆さんも、考えてみてください。



ニンニク料理と言えば

2007-07-25 15:02:41 | 食べ物だもの
大蒜(ニンニク)は、果たして野菜なんだろうか。

もちろん、植物であることは間違いないけど、野菜の仲間として迎え入れるには、ちょっと個性が強すぎる気がする。現に精進料理でも、ニンニクは除外されているし。

同様に、唐辛子も他の野菜達とうまくやっていくのは難しいんじゃなかろうか。そもそも本人にその気がないと思う。政党でいえば、日本共産党、もしくは国民新党というところか。

共産党も国民新党も嫌いだけど、大蒜と唐辛子は大好き。この二人の組み合わせでまず思いつくのは、ペペロンチーノ。うまいね。サイコー。

最近は、『春野菜のペペロンチーノ』とか、『水菜とカラスミのペペロンチーノ』とかあるけど、頭がおかしいんじゃないか。ペペロンチーノは、大蒜、タカの爪、パスタ、塩、チーズだけで作るからペペロンチーノなんじゃねーの?あはーん?

本当のところは知らないよ。でもさ、オレの中では、ペペロンチーノは、もり蕎麦と同じで、具はないの、ね。だから、ペペロンチーノを頼んで、キャベツとか、水菜とか入っていたら、びっくりして、心底がっかりするの。もり蕎麦を頼んで、蕎麦一面に天かすがまぶしてあったら、凹むでしょ。

『アツアツのペペロンチーノに、贅沢にカラスミをあわせてみました』だと?なんということをしてくれたんだ!お前なんか、さっさと東京へ帰ってしまえ!(CopyRight by 大杉漣 from『牛に願いを』)。

あ、興奮してしまった。大蒜の話だったね。

僕が思う、一番おいしい、大蒜の食べ方は、丸で皮付きのまま、水平に半分に切って、バーベキューのコンロに乗せる。そして上からオリーブオイルをたっぷりかけて、暫し待つ。やがて、オリーブオイルがふつふつしてきて、完全に火が通ったら、塩をかけて、つまむ。オリーブオイルの油っけと、大蒜のコク。焼き栗のように、ほっこりしていて、ビールが進む。マヨネーズをかけてもウマい。

あと、実家では、豚の三枚肉をホットプレートでカリカリに焼いて、醤油におろしニンニク、酒を合わせたタレをつけて食べていた。我が家では焼肉と言えば、これだった。なんせ、当時、G県M市の肉屋は、豚と鶏肉ばっかりで、牛肉なんて置いてなかった。牛肉を売っている肉屋では、『牛肉あります』って、宣言してたもん。

でも、この豚バラ肉の焼肉は、韓国では『サムギョプサル』といって、堂々としたメイン料理です。専門店もあるくらいで、僕はソウルに行くと、必ず食べる。うちの焼肉との違いは、向うのほうがはるかに肉厚で、タレは、ごま油と塩。芽ネギや、青唐辛子、ニンニクを、えごまの葉っぱに巻いて、ガブリ。至福のひととき。正直言って、骨付きカルビ(カルビクイ)よりも、こっちの方が好き。値段も半分くらいだし。

人によると、ニンニクの匂いを気にするのは、日本人くらいだとか。
というのは、世界には、ニンニクを良く食べる国と、ほとんど食べない国の二種類しかなく、食べる国は、ほとんどの料理にニンニクが入っていて、食べない国では、ほとんど使わない。日本のように、料理によって使い分ける、というケースはあまいないらしい。本当か?



グルメは否定形でほめる?

2007-07-10 14:29:09 | 食べ物だもの
グルメ番組が大好きです。『きょうの料理』から、『うちくる?』まで、週に5、6本は見てるんじゃないか。最近は、家族が付き合ってくれないので、自分の部屋のHDDに録画して、深夜にこっそり見てます。

で、グルメ番組をみていていつも気になるのは、レポータや、コメンテータの発言。なんとか料理の味を伝えようと、必死で褒めまくるんだけど、これがなぜかほとんど否定形で褒める。

やれ、魚を食べれば、『生臭くない』。
ほれ、肉を食べれば、『臭いがしない』。
そんでもって、漬物を食べれば、『しょっぱくない』。
おまけに、揚げ物、炒め物を食べれば、『油っこくない』。
やれやれ、キュウリやトマトは、『水っぽくない』。

まさに、ないないづくし。ネガティブ表現のオンパレード。

唯一の肯定系は、『うまい』だけ。ミもフタもない。

『あっさりしてる』とか『さっぱりしている』も、『しつこくない』や『油っぽくない』というネガティブな表現だからね。
ていうか、そんなに『あっさり』、『さっぱり』が好きなら、食うな!

サッカー選手を褒めるときに、

「ロナウジーニョは、パスが下手じゃないから素晴らしい」

とか言うか?

「奥さん、びっくりするくらい顔が大きくないですね」

とか言っちゃったら、気まずいだろ。

長所を際立たせるために、(本来、あるはずの)短所を否定する、というテクニックは、使いすぎると、逆効果になると思う。

日本人は、素材を重視するから、何もしない状態で、おいしいのが一番だと思う。天日で干したり、漬け込んだり、油で揚げたりしたのに、一切、それを感じさせず、まるで、もぎたて、とれたてのような風味と食感を感じさせる、これが料理の真髄であり、美学だと考える。

それはそれで、美しいとは思うけど、それにしても、ちょっと否定しすぎじゃね。

でも、かといって、

「味のIT革命やー」
とか
「お口の宝石箱やー」

とか言う表現もどうかとは思うが。