今回は自分の好きな分野に戻り、
自動車の変速機について紹介したいと思います。
現在、世間で走っている自動車は、オートマチックトランスミッション(AT)
または無段変速機(CVT)が大多数を占めます。
昔からあるマニュアルトランスミッション(MT)、
その進化系であるデュアルクラッチトランスミッション(DCT)まで含め
大雑把ですが合計4種類の方式に分類することができます。
では、古い順に説明していきましょう。
◆マニュアルトランスミッション(MT)
エンジンから出力された動力は、トランスミッション内の歯車を経由してタイヤへ伝達されます。
減速比が異なる歯車を経由させることにより、変速させる仕組みです。
変速時に歯車を切替える際は、クラッチ操作が必要となります。
スポーツカーで採用されるケースが多い理由は、機械的な構造が単純で小型軽量化できる点と
操作感が良い点に尽きます。
◆オートマチックトランスミッション(AT)
クラッチ操作を自動化した変速機を指します。
トルクコンバーターを利用して変速させる仕組みですが、
現在ではクラッチの役目だけに留め、変速機能は別に変速機を付随する方が主流です。
変速機の機能はもちろん電子制御され、走行状況に応じて自動的に
減速比の切り替えが行われます。
名前は知っているけど原理は知らなかったトルクコンバーターですが、意外と単純な原理でした。
ATフルードと呼ばれるオイルに満たされた円盤状の容器の中にクラッチが内蔵されています。
クラッチ板にブレード(タービンの羽のイメージ)が付いていて、
回転が速く力強くなるほど、クラッチ板が密着するようブレードに角度が付いています。
◆無段変速機(CVT)
クラッチ操作を自動化する部分はオートマチックトランスミッションと同じく
トルクコンバーターを利用しています。(使っていない事もあるようです・・・)
違う部分は減速比を切り替える仕組みで、プーリーとベルトで力を伝達します。
ただのプーリーでは減速比を切り替えられませんので、
円錐形のコマのようなものを2つ向き合わせた形のプーリーを利用します。
2つのコマの間に出来た谷の部分にベルトを掛けて力を伝達させますので、
プーリー間の距離を調整することにより、ベルトが掛かる部分が高くなったり低くなったり変化します。
結果的にプーリーの径を無段階に調整できるわけです。
発進時は、エンジン側のプーリーで径が大きい方にベルトを掛け
タイヤ側のプーリーで径が小さい方にベルトを掛けて力を出します。
高速巡航時は逆に、エンジン側のプーリーで径が小さい方、
タイヤ側のプーリーで径が大きい方にベルトを掛けて速度を稼ぎます。
無段階なので、常にエンジンが得意としている回転域で走れるため、
理論上は一番燃費の良い変速機と言えると思います。
◆デュアルクラッチトランスミッション(DCT)
市販されたのは2000年前半ですが、自動車用の変速機としては最新です。
仕組みはというと、文字通りクラッチが2つ存在し、それぞれが奇数段の減速比をもつ変速機と
偶数段の減速比をもつ変速機へと接続されています。
発進時、奇数段の変速機が1速の状態でクラッチを繋げます。
偶数段の変速機は2速の状態でクラッチを切って待機します。
徐々に速度が上がり、シフトアップのタイミングになると、
奇数段側のクラッチを切って偶数段側のクラッチを繋げます。
次は奇数段の変速機を3速に変え、シフトアップのタイミングを待ちます。
つまり、クラッチを切ったり繋げたりするだけで、シフトチェンジが完了するので
シフトチェンジが非常に速く、パワーロスが少ない利点があり、
最近はスポーツカーで採用されるようになってきています。
変速機の歴史を振り返ると、ゼロから構築されるものではなく、
既存の技術の応用、改良により新しい技術が構築されています。
アイデアに行き詰ったら、既存の技術を振り返ってみるのも良いかも知れません。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
自動車の変速機について紹介したいと思います。
現在、世間で走っている自動車は、オートマチックトランスミッション(AT)
または無段変速機(CVT)が大多数を占めます。
昔からあるマニュアルトランスミッション(MT)、
その進化系であるデュアルクラッチトランスミッション(DCT)まで含め
大雑把ですが合計4種類の方式に分類することができます。
では、古い順に説明していきましょう。
◆マニュアルトランスミッション(MT)
エンジンから出力された動力は、トランスミッション内の歯車を経由してタイヤへ伝達されます。
減速比が異なる歯車を経由させることにより、変速させる仕組みです。
変速時に歯車を切替える際は、クラッチ操作が必要となります。
スポーツカーで採用されるケースが多い理由は、機械的な構造が単純で小型軽量化できる点と
操作感が良い点に尽きます。
◆オートマチックトランスミッション(AT)
クラッチ操作を自動化した変速機を指します。
トルクコンバーターを利用して変速させる仕組みですが、
現在ではクラッチの役目だけに留め、変速機能は別に変速機を付随する方が主流です。
変速機の機能はもちろん電子制御され、走行状況に応じて自動的に
減速比の切り替えが行われます。
名前は知っているけど原理は知らなかったトルクコンバーターですが、意外と単純な原理でした。
ATフルードと呼ばれるオイルに満たされた円盤状の容器の中にクラッチが内蔵されています。
クラッチ板にブレード(タービンの羽のイメージ)が付いていて、
回転が速く力強くなるほど、クラッチ板が密着するようブレードに角度が付いています。
◆無段変速機(CVT)
クラッチ操作を自動化する部分はオートマチックトランスミッションと同じく
トルクコンバーターを利用しています。(使っていない事もあるようです・・・)
違う部分は減速比を切り替える仕組みで、プーリーとベルトで力を伝達します。
ただのプーリーでは減速比を切り替えられませんので、
円錐形のコマのようなものを2つ向き合わせた形のプーリーを利用します。
2つのコマの間に出来た谷の部分にベルトを掛けて力を伝達させますので、
プーリー間の距離を調整することにより、ベルトが掛かる部分が高くなったり低くなったり変化します。
結果的にプーリーの径を無段階に調整できるわけです。
発進時は、エンジン側のプーリーで径が大きい方にベルトを掛け
タイヤ側のプーリーで径が小さい方にベルトを掛けて力を出します。
高速巡航時は逆に、エンジン側のプーリーで径が小さい方、
タイヤ側のプーリーで径が大きい方にベルトを掛けて速度を稼ぎます。
無段階なので、常にエンジンが得意としている回転域で走れるため、
理論上は一番燃費の良い変速機と言えると思います。
◆デュアルクラッチトランスミッション(DCT)
市販されたのは2000年前半ですが、自動車用の変速機としては最新です。
仕組みはというと、文字通りクラッチが2つ存在し、それぞれが奇数段の減速比をもつ変速機と
偶数段の減速比をもつ変速機へと接続されています。
発進時、奇数段の変速機が1速の状態でクラッチを繋げます。
偶数段の変速機は2速の状態でクラッチを切って待機します。
徐々に速度が上がり、シフトアップのタイミングになると、
奇数段側のクラッチを切って偶数段側のクラッチを繋げます。
次は奇数段の変速機を3速に変え、シフトアップのタイミングを待ちます。
つまり、クラッチを切ったり繋げたりするだけで、シフトチェンジが完了するので
シフトチェンジが非常に速く、パワーロスが少ない利点があり、
最近はスポーツカーで採用されるようになってきています。
変速機の歴史を振り返ると、ゼロから構築されるものではなく、
既存の技術の応用、改良により新しい技術が構築されています。
アイデアに行き詰ったら、既存の技術を振り返ってみるのも良いかも知れません。
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