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バットマン ビギンズ

2005年06月16日 | 映画レビュー
「-ついにシリーズは、自らの[闇]と対峙した-」

実に8年ぶりとなるバットマン・シリーズ最新作。本作は、シリーズ第5作目となります。かなりの紆余曲折を経て、ついに新生バットマンが誕生しました。監督は「メメント」のクリストファー・ノーランで、若手からベテランまで幅広く集められた今夏公開の大作では一番の豪華キャストが話題となってます。なにしろ、今までのシリーズでは考えられないような名優が顔を揃えまくり。ケイン、フリーマン、ニーソン、オールドマン、ハウアー(名優?)・・・スクリーンに登場するだけで”名作の匂い”がちらつく人たちばかり。下らない映画が出来るわけがない。

尚、宣伝では、「渡辺謙が悪役で出演!」を特に強調しているが、彼の出演時間は5分程度。過剰な期待をしてはいけないけど、物語上重要な役どころだし、存在感は大いに発揮しているので、日本人にとっては見所の一つです。

この映画は、シリーズ中でも出色の出来だと思います。前作の「バットマン&ロビン」と比べたら、数百倍は出来がいい。もう超カッコイイぞ!本作は、これまでの悪役中心の話ではなく(一応、コミック版で有名なスケアクロウが登場するが)、主人公ブルース・ウェイン個人の話を中心に語られるドラマ性豊かな作品になりました。なぜブルースは、バットマンとしてゴッサムシティを救うヒーローになったのか、なぜ生身なのに強いのか、なぜ”コウモリ”なのか。それらの疑問が解明されるバットマン誕生秘話。いわば、エピソード0。なので、シリーズを一度も観たことない人でも問題なし。むしろ、この作品からバットマンを観始めることをオススメしたい。より前4作を楽しめるようになると思います。ただし、設定が随分と修正されている為、前4作との矛盾点も多いけど。クリスチャン・ベール(「マシニスト」から超ウェイトアップ!)も言っているように、これまでの映画版の記憶は全て消し去りましょう。

アメコミ映画とは思えないほどリアルな描写を追及しているだけに、コミック調だった前作までの雰囲気はない。色彩的な華やかさはないし、ダニー・エルフマンの音楽もかからない(これはちょっとショック)。バット・モービル(最高!)の活躍も、格闘場面も、本物志向で重量感がある。新たに始まるであろうバットマン・シリーズ1作目として位置付けてもいいと思います。完全リニューアルされた新生バットマンの誕生だ。

さて、今年は更に「ファンタスティック・フォー」というド派手なアメコミ超大作が9月に控えていますが、早くも来年に期待がかかります。そう、バットマンに続いて製作が難航していたスーパーマンのシリーズ最新作「スーパーマン・リターンズ」(ブライアン・シンガー監督)が公開されます。更に「X-MEN3」(ブレット・ラトナー監督)も公開予定ですぞ。ファムケ・ヤンセンがクレジットされているということは・・・ジーン・グレイが復活する!


独断評価:★★★★☆

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