シネマティックかふぇ

映画の感想を中心に日々更新中。是非おくつろぎを♪

この胸いっぱいの愛を

2005年10月31日 | 映画レビュー
「もし、人生でひとつだけやり直すことができるなら…」




梶尾真治の「クロノス・ジョウンターの伝説」を、「黄泉がえり」の塩田明彦監督が伊藤英明とミムラを起用して映画化。

20年前にタイムスリップしてしまった4人(メインは2人)が、当時実現できなかった願いを命を懸けて叶えようとする。人生とは何か、生きることとは何かを問いかける感動的なお話です。

「セカチュー」「いま会い」「電車男」・・・純愛ものがトレンドな今、これらの作品に続けとばかりに、「黄泉がえり」のヒットに気を良くしたスタッフによって製作されたラブファンタジー。最近ヒットした日本の恋愛映画は、「セカチュー」を除いて、みんなファンタジーが入ってるね。「電車男」もある意味ファンタジーと言えなくもないし。本作が「この愛」って省略されて呼ばれるようになるかは、ヒット次第ですな。

それにしても、この映画…なんとも中途半端な描写なので、どうもすっきりしない。何で話せるの?何で見えるの?何でラーメン食べてるの?全てを台無しにしてしまう危険性のあるラストもどうかと思います。でも、悪くないんだな~これが。ちょっと臭い芝居と泣かせの演出に涙腺を弛まされてしまう方も多いと思います。現に始終泣きじゃくってるお方もいましたし、かく言う私も泣きましたよ、ええ。

というわけで、タイムスリップ(最近はやり?)がどうとかいう興味で観る映画ではなく、純粋に泣きたい方、イイ男とイイ女の共演を楽しみたい方、人生とは何たるかをちょっぴり考えたい方にオススメです。


独断評価:★★★☆

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キャプテン・ウルフ

2005年10月22日 | 映画レビュー
「ディズニー最強のヒーローは、史上最悪の《ハウスキーパー》!?」




「トリプルX」「リディック」のアクションスター、ヴィン・ディーゼル主演のファミリー映画。「ウェディング・プランナー」のアダム・シャンクマン監督による、ディズニーらしい全米大ヒット作品です。

百戦錬磨のマッチョな海軍特殊部隊員の次なる任務は、ある家族の警備と子供達のお守り。ヤンチャな子供達に振り回される主人公の姿を面白おかしく描いて笑わせてくれます。原題の「The Pacifier」とは、赤ちゃんの”おしゃぶり”のこと。邦題は「パシファイアー」でいいのに、何で「キャプテン・ウルフ」なんだろ。微妙・・・

これはかなりのオススメ作。老若男女誰にでも楽しめるディズニー映画らしい人畜無害な素敵な作品。いきなり派手なアクションから始まるのは、もちろんヴィン・ディーゼルだから。ここで敏腕マッチョぶりを披露することで、その後のハウスキーパー姿のギャップに笑わせられるわけです。笑いあり、アクションあり、ちょっぴり涙ありの全米大ヒット作。これは、まさに配役の勝利で、ディーゼルを起用したからこそ面白くなったと言えると思います。ファミリー映画なので、お子様向けと言ったらそこまでなんですが、素直に楽しめる映画だと思います。

バリバリのアクションスターがコメディ映画に出る。しかも子供相手のファミリー映画・・・と言ったら、シュワちゃんの「キンダーガートン・コップ」を思い出してしまう人が多いと思います。本作は、演技達者な子供達のおかげで、ある意味あれ以上の面白さを持ち合わせている。

なぜヴィン・ディーゼルがコメディ映画で方向転換を図ろうとしているのか。やはり前作の「リディック」が大失敗に終わったからなのかな。かなりの入魂作だっただけでに、結構ショックだったのかもね。「トリプルX」の続編をも断って、この軽めの映画に出演したのは正解だったようです。結果的に大成功を収めたわけだし。まぁ、彼の今後の出演作を見ても、アクションスターを卒業するつもりはないみたいですが。

元祖アクションスター、スティーブン・セガールも歌手デビューなんかしないで、方向転換を図ってみればいいのに。


独断評価:★★★★

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6代目ジェームズ・ボンド決定!

2005年10月15日 | その他


ついに6代目ジェームズ・ボンドが決定!この世界的に有名な役をゲットしたのは、金髪の英国俳優ダニエル・クレイグさん、37歳。って誰?無名に近い方だけど、原作者イアン・フレミングが描いていたボンドのイメージに最も近いんだとか。ヒュー・ジャックマンやジュード・ロウなども候補に入っていたらしいけど、有名な人よりもむしろ無名の方が、このシリーズには適していると思います。

歴代ボンドを並べてみると、こんな感じ・・・
1代目:ショーン・コネリー
2代目:ジョージ・レーゼンビー
3代目:ロジャー・ムーア
4代目:ティモシー・ダルトン
5代目:ピアース・ブロスナン

2代目はたったの1作しか出演してませんが、その「女王陛下の007」って結構面白いと思うんだよね。というか傑作。

さて、この凄腕スパイを演じることになったダニエルさんは、世界中のファンに迎え入れてもらえるのでしょうか。もうすぐ撮影に入るシリーズ最新作「カジノ・ロワイヤル」で、その真価を問われることになります。監督は、世界的な大ヒットを記録した「007/ゴールデンアイ」のマーティン・キャンベル。この作品で初めてボンドを演じたピアース・ブロスナンを、一躍スターダムに押し上げた人です。アクション演出に定評のある人で、新作「レジェンド・オブ・ゾロ」も公開待機中。

ちなみに、「カジノ・ロワイヤル」は一度映画化されていたりします。どうしようもなくハチャメチャなコメディ映画でしたが、あれはあれで味があったかな。とにかく音楽がとても素晴らしかったことだけは覚えています…ってそれしか記憶にないくらいトンデモ映画でしたが。今回は正式にシリーズ最新作として、マジに描いてくれるそうなので楽しみにしていましょう。




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七人の弔い

2005年10月09日 | 映画レビュー
「もう君たちに残された道はない。」




「生きない」で脚本を担当していたダンカンの初監督作。ユーモア満載で描くブラックコメディです。

児童虐待と臓器売買というヘビーなテーマを描いているので、何とも後味の悪い作品です。自分の子供を虐待している親が、金の為に子供を売るという恐ろしいお話。それなりに役者も揃っているし、笑わせてもくれるのだけど、内容が内容だけに素直に笑えませんでした。

子供は親がいなければ生きていけない無力な存在であるが故に、たとえ虐待されようとも逃れることはできない。虐待されている子供たちは、それでも親を愛しているのが大半のようです。親の愛情に飢えたまま育った者は、自分の子供にも同じ行為に及ぶケースが多いんだとか。子供に対して何の愛情のかけらも持っていない親たちと、親に愛されていると信じている子供たち・・・映画の結末は予測できるものだけど、衝撃的だし、気分が良いものではないなぁ。ああいう親が現実に存在していることを思うと恐ろしくなります。

ダンカンのセリフが聞きづらいのが問題。重要な場面でもボソボソと聞き取れないしゃべり方をするので、しっかりと耳を傾けないと聞き取れない。まだ子供たちの方が声が大きくて聞き取りやすいんですけど。

映画のラストは衝撃的ですな~ある程度予想はできるけど、救いが感じられない。痛快と思う前に、その後の将来を考えてしまいました。現代社会へ訴えかけるダンカンの思いは感じられるし、まぁ悪くはないです。


独断評価:★★★☆

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蝋人形の館

2005年10月06日 | 映画レビュー
「誰にも言えない人形の作り方。」




ジョエル・シルバーやロバート・ゼメキスが製作し、古典ホラーを現代風にリメイクした話題作を発表するダークキャッスル・エンターテイメント社の最新作。今回は、往年のホラー映画の佳作「肉の蝋人形」のリメイクだ。

「TATARI」「13ゴースト」「ゴースト・シップ」「ゴシカ」に続く第5弾は、これまでのオカルト路線から離れた殺人鬼もの。これがなかなか面白く、正統派ホラーとして堅実な作り。話題の大ヒットテレビシリーズ「24 TWENTY FOUR」で一躍大ブレイクした”キム”ことエリシャ・カスバートや、パリス・ヒルトンが出演しているなど話題性も十分。よほどホラー嫌いでなければ、最後までたっぷり楽しめると思います。

道に迷い込んだ若者たちが殺人鬼に次々と血祭りにあげられていく・・・いわゆる「悪魔のいけにえ」系。この手のスラッシャー映画は見飽きてると思うけど、敢えてCGに頼らずにきっちりと描いているところに好感が持てるし、ちゃんと面白い。この会社の作品の中では、上位にランクインされる出来ですな。というか、前4作に特別面白い作品は見受けられなかったので、本作を1位としときましょう。久々にオススメできるホラー映画の登場です。

ただ、心の準備をする暇もなく突然やってくるショックシーンは、結構衝撃度が高いのでご注意を。あぁ、唇がぁ・・・


独断評価:★★★★

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ステルス

2005年10月04日 | 映画レビュー
「極秘任務ヲ遂行セヨ。」




「トリプルX」のロブ・コーエン監督による、スカイアクション大作。最先端の特撮技術を駆使してステルス戦闘機を描いた現代版「トップガン」。相当の迫力なので、劇場で観てこその作品です。

まぁ、それにしても、とんでもない脚本だこと。あまりの酷さに呆れるどころか笑えてくる。某国であんなドンパチやらかしてただで済むと思ってんだろうか。何千という人を巻き込んで核があっさり爆発するわ、主人公は無人ステルス”エディ”と友情を育むわ。魅力のない役者とリアリティのないストーリーに引いてしまう人が多数かと思われますが、戦闘機が大好きな男の子なら大丈夫。理屈抜きに思いっきり楽しんでしまおう。私は嫌いじゃないです、これ。

と言うわけで、あくまでステルス戦闘機のカッコ良さ、「トップガン」の迫力を余裕で越えているスピード感満点のアクションを楽しむ映画です。この迫力に★を一つ進呈してさしあげたい。

監督は「ワイルドスピード」や「トリプルX」など、アクション演出に定評のあるロブ・コーエン。主役をアイス・キューブにバトンタッチした「トリプルX」の続編(今秋公開予定?)を蹴って、こちらを選んだのは正解だったのかな?

しかし、あまりにも”レイ”を脇役扱いしすぎてる気が・・・撮影はオスカー受賞前だったのかな。


独断評価:★★★★

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