アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Heroes 3-03 "One of Us, One of Them"

2008年10月23日 | TV: Heroes
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2008年9月29日】※昨日の敵は今日の友?誰が敵で、誰が味方なのか?

ニューヨーク。

プライマテック施設。5階。

アンジェラ・ペトレリはサイラーことゲイブリエル・グレイに「あなたを養子に出すべきじゃなかったわ。これからはちゃんと世話してあげますからね」と約束し、ブリジェットという女性を紹介する。
「彼女はね、人や物に触れるだけで、その過去が見えるのよ」
いわゆる「サイコメトリ」という能力だ。

「それで、彼女がボクに何をするっていうんです?」とサイラーは尋ねる。
アンジェラは「ご馳走してくれるのよ」とささやく。

Sylar: What's she going to do to me?
Angela: Feed you.

つまり、ブリジェットはサイラーに新しい能力を与えるための生贄にすぎないのだった。

ワシントンDC。

トレイシー・ストラウスの執務室。

トレイシーは冷凍能力を身近なアイテムで試して確認し、あらためて戦慄する。
故意でなかったとはいえ、自分は殺人を犯してしまったのだ。
それにしても、自分にそっくりなニキ・サンダーズという女は一体、何者なのか?

ネイサン・ペトレリ上院議員の執務室。

ネイサンはピーター(未来)の話とピーター(現在)の留守電のメッセージから「ピーター(現在)はジェシー・マーフィーという悪の能力者の身体の中に閉じ込められている」と知る。

プライマテック施設から逃亡した悪人どもは特殊能力を使い、銀行強盗を行う。
ピーター(未来)によってジェシーの身体の中に入れられてしまったピーター(現在)は一応、調子を合わせながら、怪我人が出ないように牽制する。

カリフォルニア州コスタ・ヴェルデ市。

ベネット宅。

クレア・ベネットは養母サンドラに、「あたし、もう学校なんか行かないわ」と宣言する。
自分の特殊能力を悪人退治に役立てたいのだ。
特殊能力者である生母メレディス・ゴードンにはその気持ちがよくわかるのだが、サンドラに「あなたは口出ししないで下さい!」とピシャリと言われてしまう。

Sandra: You're a seventeen year old girl!
Claire: ... who can't get hurt, can't die, can't even feel pain. You just don't understand.

プライマテック施設。

ノア・ベネットがアンジェラに協力を申し出る。ただ、あくまで、悪人どもを再び捕えるのに力を貸すだけで、ザ・カンパニーに復帰したいというわけではない。
アンジェラはそれでも構わないようだが、「あいにく、ハイチ人は別の仕事で出かけてるから」、新たなパートナーをつけてくれるという。
それはなんと、サイラーだった。
ノアは唖然とする。
サイラーは悪質能力者の代表みたいな奴で、殺人も何度も行っているではないか。こういう奴こそ、真っ先に閉じ込めておくべきではないのか?
アンジェラは「そういうあなただって、多くの人を殺してきたでしょう」と指摘する。
サイラーはきちんと指導してあげさえすれば良く、その役に最適なのがノアだというのである。

Noah: He's a murderer!
Angela: Then you and Gabriel have more in common than you care to admit. He's been misunderstood. He just needs structure. And you're the perfect person to give it to him.

「あなたが監督役を引き受けてくれないのなら、彼単独で派遣するわ」
そこまで言われたら、ノアには選択の余地はない。
サイラーを野放しにするわけにはいかないのだ。

ベルリン。

中村ヒロと安藤マサハシは手掛かりを追って、映画館に入る。
ここで、ダフニが化学式メモの残り半分を手に入れるらしいのだ。
そして、ヒロとダフニがまたもや対決するが、2人とも特殊能力が使えない。
ダフニの取引相手というのはハイチ人だったのだ。
ダフニは知らなかったが、ハイチ人は近くにいる者の特殊能力を無効にしてしまうのである。

ニューヨーク。

銀行。

ドイツ人が金庫を開け、現金を盗む。彼としてはさっさとトンズラしたいところだが、ボス格のノックスに阻まれる。
別の、もっと大事な目的があるので、まだしばらくここに留まらなければならないのだ。
ノックスはそれでも逃げようとするドイツ人の胸を素手でブチ抜く。即死だった。
彼の目的というのはHRGことノア・ベネットをおびき寄せて殺す事なのだ。

プライマテック施設。

アンジェラはサイラーに「殺人はあなたのせいじゃない」と諭す。
サイラーの特殊能力は他人の脳の中にある特殊能力の仕組みを探り当て、それを自分の脳にコピーするというものだが、それには「常に他者の能力を求め続ける」という、食欲のような本能が伴っているのだ。
しかし、それを自己制御する術を得るために、アンジェラが力になってくれるという。

ノアとサイラーの最初の任務は銀行に立て籠もっている悪党どもを捕え、ジェシーの肉体からピーター・ペトレリ(現在)を救い出す事だ。
ちなみに、ピーターはジェシーの能力が何なのかには気付いてないらしい。

アフリカ大陸。

ウストゥは自分がこれまで岩に描いてきた数々の予知絵をマット・パークマンに見せる。
その中にはマット自身が家族と幸せそうに微笑んでいるものもある。
妻は短い金髪。(視聴者には「ダフニかな?」と思わせるのだが)マットには見覚えがない女性だ。
もっとも、それはウストゥいわく、「もう有り得なくなった未来」の絵なのだそうだ。
やがて、ウストゥの両目が白くなり、新しい絵を描き始める。

銀行。

ジェシーことピーター(現在)がノックスをなだめようとして怪しまれ、正体を知られてしまう。

外はすでに警官隊に囲まれている。
そこにメン・イン・ブラック風のノアとサイラーが到着する。
FBI捜査官になりすましているのだ。
サイラーはノアの「とりあえず、何もするな」という指示を無視し、警官隊に撤退を命じる。

映画館。スクリーン裏。

安藤がハイチ人にタックルして気絶させ、アタッシュケースを奪うのだが、結局、ダフニに持ち去られてしまう。
ヒロは追跡しようとするが、特殊能力が使えない。
ハイチ人が意識を取り戻したのだ。

ニュー・オーリンズ。

トレイシーはニキの現住所を突き止め、訪れてみる。
だが、なんと、当のニキは亡くなったばかりで、ちょうど葬儀が行われているところだった。
ニキの息子のマイカ・サンダーズはトレイシーが自分の母ではないとすぐに悟るが、彼女の調査に協力してあげる事にする。
マイカはコンピュータに「命じる」だけで、何でも調べられるのだ。
すると、トレイシーとニキは同じ日に、同じカリフォルニアの病院で生まれたという事実が判明する。担当医師も同じである。

銀行。

ノアは人質の身代わりとして中に入る。
ノックスがノアを殺そうとした時、ジェシー/ピーター(現在)は思わず叫ぶ。
すると、その大音声が起こしたソニック・ブームによって、悪人どもが吹き飛ぶのだった。

そこにピーター(未来)が現れ、時間を止める。
そして、ジェシーの身体からピーター(現在)を解放する。
ピーター(現在)は説明を求める。
ピーター(未来)は瞬間移動能力によってピーター(現在)を別の場所に連れて行く。

時間が再び動き出す。
本来の意識を取り戻したジェシーがノアを睨みつける。

コスタ・ヴェルデ。

メレディスはサンドラに無断でクレアに学校をサボらせ、戦闘訓練を施す。
だが、その真の目的は彼女に戦いの厳しさ...「時にはどうしようもない事もあるのだ」と悟らせるためだった。
クレアは「本当は人々を救いたかったんじゃなくて、サイラーに復讐したかっただけなの」と告白する。

今のところは「17歳の少女」としての生活を楽しんでほしい。
それが生母メレディスの願いだ。

Meredith: You gotta learn to save yourself before you can save the world. There ain't nothing wrong with just being a seventeen-year-old girl for a while. You got that?

クレアは一応、しおらしい態度を取るが、その内心、いかに...?

銀行。

ノアとサイラーは結局、ノックスには逃げられたものの、フリントとジェシーを捕える事に成功する。
だが、サイラーは本能に打ち勝てず、ジェシーの頭部を切ってしまう。

プライマテック施設。5階。

フリントとサイラーが再び囚われの身となる。
また、ヒロと安藤も...。
ノアは囚人たちを眺めながら、ハイチ人に「いずれ、サイラーの弱点を見つけたら、始末してやるつもりだ」と告げる。

アフリカ大陸。

ウストゥが新たに描き上げた絵はマットが死んだ(?)女性を抱えているものだ。
一体、誰なのか?
マットがここに来たのは「未来を変える」宿命を背負ってのものだと思われるが、具体的な事はウストゥにもわからない。

ベネット家。

サンドラは怒り心頭に達していた。学校からクレアの無断欠席について連絡があったからだ。
メレディスは謝り、事情を説明する。

夜、クレアは「チアリーダー団の合宿」と称し、車で出かけて行く。
その助手席にはプライマテック社の特殊能力者ファイルの箱が置いてある。
彼女はやはり、悪人退治を断念したわけではなかったのだ。

カリフォルニア州レシーダ市。

ジマーマン宅。

トレイシーがジマーマン医師(博士?)を訪れる。
ジマーマン氏は最初、何か勘違いをしている様子だったが、トレイシーの名前を聞くと、
「ああ、ビバリーヒルズのだね」と言うのだった。
ジマーマンはトレイシーを知っているどころか、「私が君を造った」のだという。


*本文中で省略した名言・迷言集

Hiro: You're telling us your plan? What kind of overconfident nemesis are you?
Daphne: You're 0 for 2 against me, Pikachu. That's just regular confidence.
※「Pikachu」、つまり「ピカチュウ」はアニメ『ポケット・モンスターズ』(英題は『Pokémon』)に登場するポケット・モンスター、略してポケモンの一種。ポケモンは名称がそのまま「鳴き声」にもなっており、国(言語)によって名称や声優が異なる場合が多いが、ピカチュウは名称、声優ともに世界共通。それはともかく、ヒロがピカチュウに似てるって事!?

Noah Bennett: (Angelaのこと) You do realize she's playing us, don't you? This is all one big game to her.
Sylar: Maybe... but aren't you curious to see how it all plays out?
※この場合の「play [someone]」は「弄ぶ」、「好きなようにあしらう」、「おちょくる」、「手玉に取る」、「引っ掛ける」というような意味で、「play out」は「展開する」という意味。どちらも「game」にかけている。

Peter: I told you! Somebody put me in his body against my will. I swear.
Knox: Then why'd you come along with us? You had plenty of chance to bail.
Peter: You said you were gonna hurt people. I couldn't let that happen.
Knox: Now I know you're full of it. Nobody's that heroic.
※「to bail」には「保釈させる」という意味もあるが、ここでは単に「ズラかる」、「逃げる」という意味。
※「full of it」は「full of hot air」とも言う。つまり、「ホラ吹き」のこと。


*その他のトリヴィア

* TVドラマ『Lost』にも『One of Them』(第2シーズン)、『One of Us』(第3シーズン)というエピソードがあった。

* メレディスの煙草の銘柄は「Morley」で、TVドラマ『The X-Files (Xファイル)』のCigarette Smoking Manが吸っていたものと同じ。

* ジェシー(Francis Capra)はTVドラマ『Veronica Mars』のWeevil(やはりFrancis Capra)と同じような刺青をしている。

* 爆死または焼死したはずのニキの遺体に火傷がない!?


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ども (tinker)
2008-10-24 13:55:28
ジョウさん、こんにちは。kennさんが「愛に生きる」宣言をしてブログをmission abortしちゃったんで、ジョウさんがさみしがってるんじゃないかときてみました。私も寂しいです。魔物ハンターがひとり去っていったようです。happily ever afterをお祈りしてます。てか、こちらに書くのもへんですが、あちらはコメントできなくなちゃったので。

ところで、Heroesですが、今シーズンの話ですが、ここまで能力者があふれてインフレ状態になってくるとですね、私、思うんですが、後半の流れとして「能力のないもの、つまり一般人が最後には勝利する」というシナリオを期待しちゃってます。もしそうなったら意外性があっていいなと思うんですよ。

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こんにちは♪ (ジョウ)
2008-10-25 00:37:56
tinkerさん、kennさんの撤退はホント、「魔物ハンターがひとり去っていったよう」ですよねぇ。言い得て妙。せめて、時々、コメントだけでもしてくれないかな?

『Heroes』ですが、能力者の数が多くて、しかも次回あたりから現在と未来の話がパラレルワールド的に展開するので、誰が誰なのか把握しにくいですよね。それに、能力のバリエーションのネタが尽きて来たように感じます。ファイアスターターは赤い炎を出す人と青い炎を出す人がいますけど、それじゃだけじゃあ、ちょっとねぇ...。

普通人の頼みの綱だったモヒンダーがダークサイドに行っちゃいましたが、まだ安藤もいるので、私も普通人を応援したいです。
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こんにちは。 (kenn)
2008-10-25 11:19:30
どうも。引退した魔物ハンターです...

ご挨拶が遅れました。実はワケあって週末はまた一人になってるんですが、今冷静に考えてみると、休止でよかったんじゃないかという気もしております。テンションが上がりすぎていたかもです(恥)。

引越しして生活は変わりますが、一人の時間がなくなるわけでもドラマ好きでなくなるわけでもないですし。需要がなければ、それもあまり意味のない話なんですけど^^; コメントは暇を見てまたしますね。

ピカチュウはヒロが日本人だからじゃないですか。サムライに代わる新しい表現みたいな。

私も能力の種類に限界が出てきた気がします。デイルを使い捨てにしたり、キャンディスのような使い勝手のよさげな能力者をポイしたりして、もったいないなぁと今にして思います。

能力を持たないノアが奮戦しているところを見ると、あながちtinkerさんの推測も間違ってなさそうですよね。
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