ピーター・ジェニングズ死去

先ほど、ラジオの『CBS News』を聴いていたら、なぜかライバル局の『ABC News』のテーマ曲が流れた。どうしたのかと思ったら、なんと、長年『ABC News』のアンカーマンを務めてきたピーター・ジェニングズが死去したという。享年67歳。

死因については何も言ってなかったのだけど、やはり『CBS News』のアンカーマンを長年務めてきたダン・ラザーがベイルートからお悔やみインタビューに応じていた（ダンも最近アンカーマン職を引退したはずだけど、まだ特派員として仕事してるらしい）。ダン・ラザーは「ピーターはどんなに褒めても褒め過ぎることはできないほど素晴らしいジャーナリストだった。ここベイルートに初のアメリカ報道機関の拠点を設置したのもピーターだった。また、彼は非常に家族思いだった」等、最高級の褒め言葉を並べていた。

ダン、ピーター、そしてNBCのトム・ブロウコウはそれぞれのネットワークの看板ニュースキャスターとして20年以上頑張ってきたライバル同士で、それぞれ引退を前後して表明したばかりだが、彼らには一種の同胞意識のようなものもあったらしい。

ABC Newsサイトのトップニュースはやっぱり、この件だ。ピーター・ジェニングズは肺癌を患っていたらしいが、最後は苦しまずに逝ったそうだ（肺癌が死因だとは明言してないけど）。彼は911テロ事件の時などに各局がCM抜きでニュースを何十時間にもわたって流し続けた際にも（ちょっと眠そうな顔をしながらも？）ずっとぶっ通しで頑張っていた『ABC News』の看板だった。彼を見たいがために『ABC News』を選んだ視聴者も多かったはずである。
あらためて、ご冥福をお祈りします。ピーター、ゆっくり眠ってね。