アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Alias 5-10 "S.O.S."

2006年04月22日 | TV: Alias
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2006年4月19日】※4ヶ月ぶりに再開。2時間一挙放送されたうちの前編。なお、今回からケリー・ペイトン役のエイミー・アッカーがレギュラーに昇格し、オープニングにも登場するようになった。

シドニー・ブリストウは監禁されていた部屋を脱出し、外に出たものの、自分が海の真ん中に浮かぶ貨物船に乗せられていたのだと知る。手すりを掴みながら次の行動プランを考えていると、ケリー・ペイトンとその配下の男たちが拳銃を構えて迫って来る。(ケリーはシドニーに注射を打たれて意識を失ったはずなのに、もう目が覚めちゃったの?)

シドニーは再び船内に駆け戻り、無線を使って救助を求める。ケリーたちが無線室に押し入った時、シドニーはすでに反対側のドアから逃げていた。ケリーはシドニーが無線機を使ったと悟り、悪態をつく。

ロサンジェルスのAPO本部。ジャック・ブリストウがアーヴィン・スローンに「プロフェット5がシドニーを監禁している事が確認できた」と伝える。そして、マーシャルがシドニーからの救助メッセージを再生しようとするが、途中で消えてしまう。この救助信号はラングリーにあるCIA本部のサーバを経由している。おそらく、CIA本部にプロフェット5のスパイがいて、メッセージを故意に消去したのだろう。

ジャックはAPOのエージェントたちを会議室に集め、「シドニーの救助信号を入手するためにはCIA本部に潜入しなければならない」と告げる。CIA本部内の誰にプロフェット5の息がかかっているかわからないので、正規の手順で記録を取り寄せようとしたらプロフェット5に察知されてしまう可能性があるからだ。

ジャックはさらに、「この任務は下手すれば謀反罪と見做されるかもしれない。もし、参加したくないなら、欠勤しても差支えないので、今すぐ言いたまえ。欠勤理由も問わないことにする」と言って一同を見つめる。だが、誰も欠勤を望むものはいなかった。

マーシャルとディクソンは見物客に扮し、CIA本部を訪れる。CIAやFBI、そしてホワイトハウスやペンタゴンといった連邦政府施設では毎日、一般人向けのツアーが行われているのだ。(ちなみに、床に描かれているCIAの大きなロゴは今回は黒。パイロット・エピソードでは青だった。)

レイチェルは偽名を使い、就職の面接に来たふりをしてCIA本部に入る。入り口のセキュリティ・チェックで「カメラ付きの携帯電話は禁止なんです。お帰りの際に保安事務所で受け取って下さい」と言われ、携帯電話を取り上げらてしまうが、実はそれは計画通りだった。携帯電話の中には超小型のレーザー装置が隠されており、保安事務所内のコンピュータに侵入することに成功する。

トムは身分を偽らず、CIA本部の給与課を訪れる。トムは表向きはCIAを最近、退職したことになっていたが、「最後の給料をもらってない」と文句を言う。係官はコンピュータの記録を調べ、「小切手を郵送して、すでに換金もされてますよ。もしかしたら、奥様が換金なさったのではないですか?」と言う。トムは「もう一度、よく見て下さい」と頼む。係官は再度、モニターを見つめ、何かに気付く。トムは「再度、手続きをしてもらうのに半年も待ってられないんですよ。家のローンだって払わないといけないし…」と懇願する。係官は上司に相談するために部屋を出る。

トムはすかさず、給与課のコンピュータを使ってサーバ室のロックを外す。

トムの役目はこれで終了だ。ジャックはトムに「ランデヴー・ポイント(落ち合う手はずになっている場所)に向かえ」と指示する。しかし、トムはもう1つ、Witness Protection(証人保護)記録室のロックも外す。

トムが証人保護記録室に向かって廊下を歩いていると、向こう側にレイチェルが現れる。ちょうどサーバ室に入るところらしい。トムは物陰に身を潜め、レイチェルをやり過ごす。トムはAPOに無断で何かをやろうとしているのだ。

ツアーガイドがジョークを交えながら、冷戦時に使われたスパイ用具や廊下に展示されている記念碑等の説明をしている。ガイドはある記念碑を示し、「これはドイツ軍のエニグマ暗号を解読した人たちのために作られた記念碑ですが、それ自体が暗号になっていて、未だに解読されてないんです」と言う。すると、マーシャルが突然、「わかった!ひらめいた!」と叫び、暗号の解読をしてみせる。

見物客たちがマーシャルに気を取られている隙にディクソンはスプレーを感知装置にかける。すると、「Anthrax(炭疽)警報」の非常ベルが鳴り響く。

サーバ室。レイチェルはシドニーの通信記録のバックアップ・コピーが残ってるはずのサーバを見つけるが、当該記録はすでに消去されていた。だが、ハードドライヴになら、まだ何か残ってるかもしれない。ただし、ハードドライヴを抜いたりすれば非常ベルが鳴り響き、ビル全体が緊急閉鎖(lockdown)されてしまうだろう。そうなれば、レイチェルがサーバ室を脱出するのも不可能になる。

ジャックはレイチェルに「ハードドライヴを抜き取れ」と命令し、「私がどうにか脱出させてあげる」と約束する。レイチェルがその指示に従うと、案の定、非常ベルがCIA本部ビル全体に鳴り響く。

レイチェルがいるサーバ室、そしてトムがいる記録室も遮断される。

CIA本部ビルの外。エリック・ワイス(久々の登場!イェイ!)が「避難命令が出たと思ったら、今度は緊急閉鎖だって!?『避難』というのは全員がビルの外に出る事で、『閉鎖』というのは誰も外に出れないっていう事だぜ」と文句を言っている。そこにジャックから電話がかかって来る。

ビル内。ディクソンとマーシャルは他の見物客たちと一緒に足止めを喰っていた。そこにエリック・ワイスが近付いて来る。マーシャルは「私たちを逮捕しに来たのかな?」と一層、不安になる。だが、ワイスはディクソンを「大使」と呼び、「手違い」を詫びる。そして、2人を外にエスコートする。

ワイスはディクソンにトムがいる証人保護記録室のキーを渡す。ディクソンはトムを救出し、「どうして証人保護記録室なんかにいたんだ?」と尋ねる。トムは「非常ベルが鳴ったので、とっさに隠れたんです」と嘘をつく。部屋を出る前、トムはメモリ・スティックを回収する。

ワイスとマーシャルは無人の執務室の1つに入り、コンピュータでサーバ室の監視カメラの映像にアクセスする。ちょうど、警備員たちがサーバ室に到着したところで、このままではレイチェルが見つかるのも時間の問題だ。ワイスが映像を見ながらレイチェルを誘導し、マーシャルが出入り口のロックを外す。間一髪、レイチェルが脱出すると、出入り口が再びロックし、今度は警備員たちが閉じ込められてしまう。

一方、貨物船内ではケリー・ペイトンたちがシドニーを探し回っていた。シドニーは追手をうまくかわし、あるいは倒す。そして、ケリーに拳銃を突きつける。ケリーは「あなた、そんな状態で動き回って良いの?」と言う。

さらに追手が迫って来たため、シドニーはケリーを近くの部屋に連れ込む。

シドニーはふと、机の上にあるファイルに目を止める。それはなんと、自分自身の医療ファイルだった。灯りを点けると、そこは医務室だった。シドニーの胎児を写した超音波写真もある。プロフェット5はどうして、シドニーの胎児にそんなに興味を持つのだろうか?

シドニーはケリーに再び拳銃を突きつけて説明を求めるが、意識が朦朧として来たため、ケリーに簡単に拳銃を奪われてしまう。そして、シドニーは遂に気絶する。

意識を取り戻した時、シドニーは手術用の椅子に固定されていた。超音波写真に異常が見られるようだ。シドニーは看護夫に「何をするつもりなの?赤ちゃんは無事なの!?」と訊くが、看護夫はそれには答えずに鎮静剤を注射し、「担当医を呼んで来る」と言って出て行く。

APO本部。(この人たち、東海岸と西海岸を凄い速さで行ったり来たりするなあ。今回はAPO専用機も使ってないだろうに…。)マーシャルたちがハードドライヴを調べる。あいにく、ハードドライヴの記録も破壊されていたが、破壊行為そのものの記録は残っていた。「AB...」という機密コードを持つ者の仕業らしい。

「AB」はAlpha Black(アルファ・ブラック)の略で、CIAの最高機密レベルのコードを表す。保安上の理由により、コードそのものから名前を割り出すことはできないようになっているが、ABコードを持つのはCIA全体で僅か7人の長官たちだけで、ABコードは各自の携帯電話に対応している。今回のデータ破壊も携帯電話を使って行われたものだ。

マーシャルは「各幹部の携帯電話の50フィート以内に近付けば、該当するABコードの持ち主かどうか特定できます」と言う。ジャックは「だが、一人一人、調べていたら何日もかかってしまうだろう」と指摘する。彼には何かアイデアがあるようだ。

トムはマーシャルの解読プログラムをこっそり使い、メモリ・スティックにダウンロードしておいた証人保護記録を解読する。記録ファイルの中にはトムの妻アマンダが殺された際の現場写真に加え、犯人と思われるアレン・コルマンという男の名前と写真、そして住所があった。

トムはアレン・コルマンを駐車場で待ち伏せ、アプローチする。男は「どうやって、私を見つけたんだ?」と慌て、「ピーター、あれは命令でしたことなんだ」と弁解する。だが、トム(ピーター?)は「妻のことではなく、別の用事で来た。The Cardinalにメッセージを伝えたい」と言う。(この会話はドイツ語?)

ワシントンDC。ジャックは緊急と称し、CIAの7人の長官を会議室に集める。そして、アタッシュケースに隠した中継装置を使い、彼らの携帯電話の信号をAPO本部に控えるマーシャルに転送する。ジャックが長官たちに「この7人の中にプロフェット5のスパイがいます」と説明する間、マーシャルは携帯電話の信号を1つ1つ解析する。

長官たちはジャックの主張を「馬鹿らしい」と言って、今にも解散しそうな気配だ。しかし、マーシャルが遂に該当する携帯番号を突き止め、ジャックは「我々はそのスパイの電話番号を知っています」と言う。

その時、ダヴェンポート長官の携帯電話が鳴る。

ジャックは一瞬の躊躇もなくダヴェンポート長官の肩を撃ち、「シドニーはどこだ!」と訊く。長官は「一体、何のことだ!?」と答える。他の長官たちはジャックを止めようとする。銃声を聞きつけた警備員たちが会議室に入ろうとするが、防弾ガラス製のドアはジャックによって、すでにロックされていた。

ジャックは再びダヴェンポート長官を撃ち、顔を殴る。長官は遂に貨物船の登録番号を白状するが、それと前後して、ガラス・ドアをようやく撃ち破った警備員たちが部屋に突入し、ジャックを逮捕する。他の長官たちは呆気に取られていた。

ジャックから貨物船の登録番号を知らされたマーシャルはレーダーで船を探すが、海はあまりにも広すぎる。すると、レイチェルが「人工衛星を利用したらどうかしら?」と提案する。マーシャルは「それは名案だ!(That's genious!)」と感心する。これで時間が大幅に節約できるだろう。

貨物船内の医務室。鎮静剤の影響でシドニーの目の前はぼやけている。2人の女性が現れて何かを話すがシドニーには聴き取れない。やがて、女性のうちの1人は立ち去り、もう1人…医師らしい…がシドニーの前にかがみ込む。視力と聴力がようやく回復したシドニーはその女医の顔を見て驚愕する。なんと、自分がこれまで何度も通っている産婦人科の医師ではないか!つまり、彼女は最初からプロフェット5の手先だったのだ。

モニター上の胎児の超音波映像には異常な光が混ざっていた。シドニーは慌てる。医師は「羊水のサンプルを採取しましょう。胎児に悪影響を与えるといけないから、決して動かないように。ちょっと痛いわよ」と言い、注射器をシドニーの腹部に刺す。(注射針を刺されたの時のシドニーの「ヒー」という声がいかにもそれっぽい演技で、ジェニファー・ガーナーの演技力にあらためて感心した。)

羊水が少しずつ注射器に入って来る。最初は普通の琥珀色だったが、やがて血液が混ざって来たところで、医師は「すぐに手術よ!」と、看護夫らに指示を飛ばす。

ディクソンとトムたちがヘリコプターで貨物船に降り立ち、手分けしてシドニーを探す。船はすでに無人だった…医務室のシドニーを除いて。ディクソンたちはシドニーを担架に乗せて船上に運び、ヘリコプターに乗せる。

APO本部。アーヴィン・スローンがプロフェット5から電話で「貨物船のあり場所をつきとめた時、我々にすぐ知らせるべきだった。実の娘の命を大切に思うなら、次からは勝利なマネをしないことだ」と警告される。

病院。病室に横たわるシドニーをジャックが見舞う。ジャックによれば、シドニーが貨物船にいた際、胎内で「placential abruption」と呼ばれる異常が発生したのだが、プロフェット5が行った不可思議な手術のおかげで胎児もシドニーも助かったのだという。プロフェット5の目的は未だに不明だが、少なくともシドニーの胎児を死なせたくはないらしい。

シドニーは「船に監禁されてた時、プロフェット5はあたしから退行療法(regression therapy)で情報を引き出そうとした」という事実をジャックに伝えようとするが、ジャックは「後で話してくれ」と遮る。そして、ジャックは武装した警備員とともに病室を去る。シドニーは困惑する。


今回、『エイリアス』&『スタートレック』のミステリアス・ナンバーこと「47」が数箇所に出て来る。ファン・サービスだろうか?具体的にはシドニーの救助通信の交信先やCIA潜入時のパスワード、そして、シドニーの医療ファイルに記された誕生日(4/17だけど=実はジェニファー・ガーナー自身の誕生日と同じ)といった具合。他にもあるかもしれないので探してみよう。

それにしても、ラストスパートになってCIA本部に潜入だなんて、やってくれるなあ。


【今日の名言(?) その1】
Kelly Peyton: Post Four, do you copy?
Sydney Bristow: (後方から銃を突き付けて) Post Four reporting in.
Kelly: You tracked me with the radio.
Sydney: Not really. You’re just predictable.
Kelly: A woman in your condition --- shouldn't you be resting?
Sydney: Thanks. I don’t plan on staying long…. Turn around and give me your radio.
Kelly: Whatever. (鼻で笑いながら) But you should know... no one’s coming for you. We've intercepted your message.
Sydney: Nice try. My message didn’t go through a relay. It would go directly to my people.
Kelly: That's not true exactly. Technically, it went to Langley. That’s where it was intercepted.
Sydney: You're bluffing. If you really had an undercover asset within the CIA, why would you risk admitting it to me?
Kelly: Because you are not getting off this ship.

【今日の名言(?) その2】
Eric Weiss: And one more thing. Next time, just call.

【今日の名言(?) その3】
Tour Guide: Aside from the obvious human presence, there are over 5,000 surveillance cameras that watch over every inch of the complex, and chemical and biological weapons detection sensors that monitor the air quality, as well as various other state-of-the-art technologies that, well, if we told you, we’d have to kill you.

【今日の名言(?) その4】
Tour Guide: This sculpture was designed in part as a monument to the code breakers who helped crack the German Enigma Cipher. In fact, as you can see, the sculpture is itself a code, apparently a very good one. To this day, no one has been able to decipher the message. Now, if you’ll move on...
Marchall Flinkman: I got it! S...s... sorry, i... it... it just came to me. I... I play a lot of sudoku. (非常ベルが鳴り響く) Oh God! Oh maybe they found out I decoded the message! We should run!!
Marcus Dixon: (小声で) Take it down a notch, Hamlet.

【今日の名言(?) その5】
Man on the Phone: I'm sure you're pleased with Sydney's return. You, however, made a grave error, Mr. Sloane. You should've contacted us the second your agency identified our ship.
Arvin Sloane: If you recall, I tried contacting you earlier regarding this matter. I was told…
Man on the Phone: Don't play games with me. I am aware of your fondness for power so I imagine this arrangement is less than desirable for you. If you value your own daughter's life, from this point on, you are not to take a single action without clearing it with us first. As far as you're concerned, we own you. Is that clear enough?
Arvin Sloane: Yes. That is perfectly clear.
Man on the Phone: You may take this as a victory right now, but you should understand… every action has consequences. We'll be in touch soon.


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1 コメント

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おぉ (tinker)
2006-04-22 09:05:59
気合いの入った投稿ですねー。もういっぺん読んでああそうだったそうだったと楽しみました。名言といえば、細かい台詞は忘れましたが、マーシャルとジャックがゴニョゴニョ打ち合わせしてるときに、「conspiracy私もスキですよー」っていってたマーシャルがおもしろかったです。マーシャルはいつも楽しいけど、ジャックと絡んでいるときがいちばんおもしろくてすきです。あともうひとつ。ワイスが別れ際に「in next, just call!」っていってたのがよかったです。つまりあんなミッションを遂行しなくても、ワイスに電話一本すれば彼がパッと盗んできてくれるという意味ですよね?ジャックもその手を思いつかなかったわけですねw。

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