楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

お知らせ

2017年5月20日、私を世界で一番愛してくれたタイ人の妻が乳癌のため亡くなりました。 私が2012年に日本を去り、チェンマイに家を建てて移り住んだ理由は、そう長くは生きられないかも知れない妻が、バラバラに育った子供たちと一緒に暮らせるようにするためでした。そして5年。楽しかったことや辛かったこと、実にいろいろなことがありました。妻は最後に日本語で「シ・ア・ワ・セ」と言って息を引き取りました。44歳でした。

長女も、妻の世話をやり始めました!

2017-05-19 09:47:50 | タイの家族
昨日は午後になって、また病院の女医さんが看護婦3人を引き連れて家まで来てくれました。 傷の洗浄はいつものように看護婦さんではなく、なぜか女医さん(左)自らがやりました。とても上手な手つきでした。そして昨日に続いて我が家に戻ってきていた長女も、最初は私の手を握っていましたが、そのうち誰に促されることもなく、親戚に混じって手伝いはじめました。 上の娘が妻の看病を手伝ったのは、妙なことですが . . . 本文を読む

また親戚の数が増えました

2017-05-18 10:53:14 | タイの家族
今朝のチェンマイは太陽が出ています。妻は、息をするときにガラガラ鳴っていた喉の奥からの音がだいぶ小さくなりました。良い兆候なのか、それとも呼吸が弱くなっているのか、よくわかりません。 昨夜遅く、4人の親戚がカムペンペットからやってきました。これまで来ていなかった若い親戚です。例のお坊さんの青年も、ずっとわが家に泊まり込んで、いろいろなことをやってくれています。わが家にいるのは、これで全部 . . . 本文を読む

もう液体しか口に入れてはいけないそうです

2017-05-17 13:28:52 | タイの家族
チェンマイは今日も雨です。おかげですっかり気温が下がって、午前中は寒いくらいでした。妻のいる部屋のエアコンも消しています。 妻の容体は昨日とあまり変わりません。呼吸が苦しく、酸素を鼻から入れ続けています。痰が出るせいでしょうか、息をするたびに喉がガラガラと鳴ります。ときどき大きな声を出すこともあるのですが、喋る言葉は、ガラガラのせいで日本語かタイ語か分からないくらい不明瞭になってきました。 . . . 本文を読む

だんだん最期が近づいてきたようで辛すぎます

2017-05-16 20:38:01 | タイの家族
昨日、先日も来てくれた病院の女医さんと、看護婦さん3人が訪問してくれました。医者は妻の様子を見るなり「肺に水が溜まりはじめているようです。今救急車を呼びますから病院へ連れて行ってください。水を抜けばだいぶ楽になりますよ」と言いました。 ERで処置をしたあと、すぐにまた家に帰りました。ところが夜になって呼吸の苦しさがより一層激しくなり、また救急車でERに搬送してもらいました。結局、入院です。 . . . 本文を読む

終末期医療

2017-05-15 14:02:27 | タイの家族
終末期医療という言葉があります。ターミナルケアとも呼びますね。その在り方は日本ではもう何十年も前から議論されてきました。 日本では自宅ではなく病院で最期を迎える人が圧倒的に多いようです。入院していると、いつまでどのような治療を行うのか、本人の意思と家族の意向、医師の考え方にもよって、ある程度さじ加減ができます。でも、末期がんなどで自宅で療養を続けるとすると、病院で可能な延命治療はまず受けることが . . . 本文を読む

介護ベッドを借りました

2017-05-14 20:11:05 | タイの家族
昨日の午後、地域の世話人のピー・オーイが手配してくれた介護ベッドが届きました。期限なしで無料で貸してくれます。酸素ボンベも無料、無期限です。地域の福祉環境が日本よりも充実しているのではないでしょうか。あるいは、村長さん(プーヤイバーン)をはじめ、私の住んでいる地域の医療福祉行政の意識が高いのかもしれません。 私たち夫婦の部屋は、部屋自体は25平米ほどあるのですが、入り口のドア付近の構造上の問 . . . 本文を読む

一晩で退院させました

2017-05-13 13:51:49 | タイの家族
結局のところ、昨日はなぜお腹の激しい痛みを訴えたのか、病院でもわかりませんでした。とりあえず、痛みは治まっているので、家に帰すことにしました。 医者はあまりいい顔はせず、何かあったらすぐに病院へ連れてくるように言いました。というか、何があっても自己責任というような書面にサインさせられたようです。妻の親指に、新しいインクの跡がありましたし、お坊さんの姿をした青年もサインさせられていました。なぜか夫 . . . 本文を読む

妻の再入院

2017-05-12 21:06:31 | タイの家族
昨夜は医者の指示でモルヒネの投与の間隔を変えました。そのおかげか、妻は深夜もよく眠りました。同室で寝ている看病チームの私たちも、それぞれ3~5時間の連続睡眠をとることができました。 ところが今朝は、おかゆの朝食が終わったあと、妻は急に呻き始めました。何で呻いているのか分かりません。そして力のないはずの足をバタバタさせるのです。モルヒネの副作用ではなさそうです。妻にどこが痛いのか、しつこく聞くと、 . . . 本文を読む

遺言なのに、もう実行されたこと

2017-05-11 21:50:24 | タイの家族
妻はここ数日ほとんど同じ様子です。悶えるように苦しんでいるかと思えば、急におさまって、訪問客とだいたい普通に会話できる時間があったり、「あつい」と言った次の瞬間に「さむい」と言ったり、とにかく何もかもが安定していません。本人でないと、末期がんの苦しみは分からないものなのだと思います。もちろん私も、想像もしていませんでした。 そんな中、今日は弁護士と知り合いの青年が動いてくれて、妻本人が出向かなく . . . 本文を読む

遺言状

2017-05-10 16:53:36 | タイの家族
妻は、2年以上前に右の腋に乳がんが転移しました。つい最近、両方の肺にまで達していることが分かりました。右腋の皮膚にまで広がっている癌性の傷をケア(洗浄)するために、この1年くらい、毎日地域の病院と診療所に通ってきました。 昨日はかなり体調が悪化していたので、軽めのボンベを車に積んで、酸素吸入しながら診療所へ行きました。いつものように馴染みの看護婦さんが車いすに乗ったままの妻の傷の洗浄をしてくれま . . . 本文を読む

たくさんの人が来て疲れました

2017-05-08 21:48:46 | タイの家族
今日はお客さんがいっぱいわが家に、しかも突然やってきました。 まず朝の9時。妻の知り合いの青年が前触れもなく現れました。チェンマイの青少年の矯正施設で働いていた公務員の青年で、今は休職してお坊さんになっている変わり者です。その男が若いお坊さん2人を連れてきました。そして、病気の人のための仏教儀式を1時間もかけてやってくれました。でも実は私は、妻がくたびれるのではないかとハラハラしながら見守ってい . . . 本文を読む

妻をこんなに愛していたことに気づいたけれど・・・

2017-05-07 18:54:53 | タイの家族
どのような表題を付けるか、迷いました。それ以前に、ブログを再開するかどうか、随分と思いあぐねてきました。 今年の1月に、庭で栽培していたイチゴをめぐって、食べてしまった犯人がわが家の犬か、庭に出現する鳥の仕業か、はたまた姿を容易には見せることのないネズミなのか・・・そんな他愛のないことを書いている途中で、ブログを3か月半も中断してしまいました。 理由はいろいろですが、一番の理由は妻の病状です。 . . . 本文を読む

イチゴ泥棒・続編

2017-01-23 20:04:33 | タイの暮らし
今晩は。昨日の続きを書きます。表題も、苺→イチゴ、ドロボー→泥棒と、微妙に変化させました。ちょっとしたことですが、気が変わったのです。「どろぼう」は、やっぱり「泥棒」と漢字の方がリアリティがあり、「苺」は漢字ではなく、泥棒とのバランスも考慮してカタカナの「イチゴ」の方が合いそうな気がしたからです。なぜか「いちご」ではなく、「イチゴ」となったのですが、それについては特に理由はなく . . . 本文を読む

苺ドロボーは誰だ!

2017-01-22 18:53:28 | タイの暮らし
またまたイチゴのことです。わが家にはいろいろと重たい問題が横たわっているのですが、これも重大事といえば重大事です。 1月になってから、順調に収穫できていました。数は少ないですが、小ぶりながら丁度よい甘さ加減でした。私はめったに口にしませんが、妻と息子は喜んで食べていました。 これは数日前の様子です。 園芸の趣味があるわけでもない私が手塩にかけて育てていたこのイチゴに異変が起きたのは昨 . . . 本文を読む

格別に美味しい手作りイチゴ

2017-01-10 20:54:21 | タイの暮らし
わが家でも先月から苺を育てています。12月中にすでに実が出来ていましたが、年が明けていよいよ最盛期が近づいてきました。 これが本日の収穫です。10個あります。 小ぶりのものが多いですが、期待以上に美味です。ちょうどよい甘さです。酸っぱさはまったく感じられません。チェンマイの苺は、数年前までは酸っぱいのが多かった記憶がありますが、今は違います。 これまでに取れたのは、まだ少なくて全 . . . 本文を読む