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米検察、ファーウェイを刑事捜査 企業秘密窃取の疑い

2019-01-17 17:54:16 | IT関連・サイバー攻撃・SNS・ゲーム・5G・ポスト5G

米検察、ファーウェイを刑事捜査 企業秘密窃取の疑い

2019 年 1 月 17 日 07:24 JST    


 米検察当局は提携先の米企業から企業秘密を盗んだ疑いで、中国の華為技術(ファーウェイ)に

対する刑事捜査を進めている。米携帯大手TモバイルUSがスマートフォンをテストするのに

使用するロボティックデバイスに関する技術が含まれるもようだ。関係筋が明らかにした。


 ファーウェイに対する民事訴訟が、刑事捜査へと発展するきっかけになったという。

シアトルの民事訴訟では、ファーウェイがTモバイルのロボティック技術を不正流用したとの

判断を陪審員が下している。捜査は進んだ段階にあり、近く起訴につながる可能性があると

関係筋は述べている。

 司法省の報道官はコメントを差し控えた。


 ファーウェイの広報担当もコメントを控えた。同社はTモバイルの訴訟で反論したが、

社員2人が不正行為を行ったことを認めている。


 関係筋によると、Tモバイルが2014年にファーウェイを相手に起こした訴訟が、今回の刑事捜査が

開始される一因となった。

 ファーウェイの創業者でCEOの任正非氏

 

 

 訴状によると、Tモバイルは当時、ファーウェイから携帯電話を調達する契約を結んでいた。

Tモバイルは販売した携帯電話の品質管理をテストするため、「タッピー」と呼ばれる試験ロボット

を開発した。


 ファーウェイは取引を行う過程で、次第にタッピーの詳細情報について質問するようになったほか、

専有技術に関しての情報を繰り返し求めてきたという。


 ファーウェイ社員はTモバイルの研究所で、許可なくタッピーの写真を撮影したほか、

監視カメラに映らないようタッピーの一部を隠し、ラップトップのバッグに入れて研究室から

持ち出そうとしたとTモバイルは主張している。


 その後、そのファーウェイ社員は部品を持ち出したことを認めた上で、ファーウェイの

研究・開発(R&D)オフィスは、自社のロボット開発にその情報が役立つと考えていたと

述べている。


 Tモバイルは「ファーウェイによる著しい契約違反、および違法な企業秘密の窃取により、

当社はかなりの犠牲を払って、ファーウェイとの携帯供給取引を停止せざるを得なかった」と指摘。

「ファーウェイは当社のロボット技術を流用し、数億ドル相当に上る商業上の優位性を不当に

得ていた」としている。


 ファーウェイはこれに対し、タッピーは「ユーチューブ」などで簡単に見られるほか、

数々の特許で設計などの情報が公表されており、秘密ではないと主張。そのため、企業秘密の

窃取には当たらないと反論していた。

 

今回の刑事捜査により、ファーウェイへの圧力がさらに高まりそうだ。背景には、中国企業が

知的財産権を侵害し技術移転を強要しているとされる問題で、トランプ政権が取り締まりを

強化していることがある。


 米国はスパイに利用される可能性があるとして、米通信網からファーウェイ製品を事実上、

締め出している。


 ファーウェイを巡っては、カナダ当局が昨年12月、米国の要請でファーウェイの孟晩舟・

最高財務責任者(CFO)を逮捕した。同CFOはファーウェイのイラン事業に関して銀行に誤った

情報を提供し、米国のイラン制裁法に違反したとされる。


 また、ポーランド当局は先週、中国政府に代わってスパイ行為を行っていたとして、

ファーウェイの現地社員幹部を逮捕した。ファーウェイ自体は不正行為を問われておらず、

12日に逮捕された社員を解雇している。

https://jp.wsj.com/articles/SB11375737385870584191404585066120533765224?mod=trending_now_5