中国のためスパイ活動? 78歳ロシア人科学者、反逆罪で起訴
2020年6月17日 1:14 発信地:モスクワ/ロシア AFP
ロシアの首都モスクワにある連邦保安局(FSB)の本部庁舎(2018年11月16日撮影、資料写真)
【6月17日 AFP】北極圏地域を専門とするロシア人科学者が中国へ国家機密を提供した
として、反逆罪で起訴されていたことが分かった。この学者の弁護人が15日、明らか
にした。
弁護人イワン・パブロフ(Ivan Pavlov)氏によると、サンクトペテルブルク
(St. Petersburg)の北極科学アカデミー(Arctic Academy of Sciences)の会長である
バレリー・ミトコ(Valery Mitko、78)被告が2月に起訴されて以来、自宅で軟禁下に
あるという。ただ、同被告が拘束された事実は最近明らかになった。
パブロフ氏によると連邦保安局(FSB)は、被告が講演のために中国を頻繁に訪れ、
その際に機密情報を中国政府に渡していたと疑っている。
またミトコ被告が10月までの自宅軟禁命令を受けているという。
もし被告が反逆罪で有罪となれば、禁錮20年の刑を言い渡される可能性がある。
被告は無罪を主張しており、パブロフ氏は、被告が中国に持ち込んだ書類は自身の
研究と講演に関する文書で、捜査当局は被告が中国に渡したとされる情報について
詳細を明らかにしていないと話している。
国営タス(TASS)通信と民営のインタファクス(Interfax)通信が情報筋の話として
報じたところによると、被告が渡したとされる情報は潜水艦の探知についての情報だった
という。