米国にとってノルドストリームは中国の一帯一路より脅威。欧州のエネルギーがロシアに支配されてしまうからだ。
「ノルドストリーム2」 米国は敷設阻止は無理と認識
2019年12月18日 15:38(アップデート 2019年12月21日 04:38) SPUTNIK
米政権は、ガスパイプライン「ノルドストリーム2」の敷設実現をこれ以上阻害できないと認識
しているものの、ロシアの他のプロジェクトに関しては、その実現を阻止する方針を固めている。
17日、ブルームバーグが消息筋からの情報として報じた。
米行政内にいるブルームバーグの2人の消息筋は、ガスパイプラインに関しては、米国はロシアと
ドイツに影響を及ぼすことのできる手段がないに等しい状態だと語っている。
消息筋の1人は、米上院は「ノルドストリーム2」と「トルコストリーム」に対する制裁発動を
義務付ける2020年度の国防予算案を採択したものの、これもほとんど現状を変えてはいないと
付け加えた。消息筋は、米国はロシアの別のエネルギー・プロジェクトの実現を阻害していく
方針をとっている。
ブルームバーグの調べでは、米政権はこの問題については、年明けに次期駐露大使として
ジョン・ザリバン氏がモスクワに赴任した後に一層の注意を傾ける意向だ。
ドナルド米大統領はこれより前、2020年度国防予算案への署名を行う構えを表している。
消息筋の話では、「ノルドストリーム2」の建設に従事する企業に対する制裁は署名が行われ次第、
直ちに発効する。
「ノルドストリーム2」の輸送量は2系列を含め、年間550億立方メートル。ロシア沿岸部から
バルト海の海底を通ってロシア産ガスをドイツへと送る。
露ザハロワ外務省報道官 米国の対「ノルドストリーム2」制裁にコメント
2019年12月21日 22:06 SPUTNIK
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、米国の対「ノルドストリーム2」制裁導入にコメントした。
ザハロワ報道官は自身のフェイスブックに「22兆ドルの公的債務を抱える国が、信用力のある
国々に対して自国経済リアルセクターの発展を禁止している」と書き込んだ。
ザハロワ報道官は、米国の「ローンライフイデオロギー」は国際競争を耐えきれなかったと指摘した。
「(米国は)もう間もなく、今にも息を止めろと要求するだろう」と付け加えた。
12月21日、米国財務省は「ノルドストリーム2」に対する制裁導入を発表した。