人生エクソダス

なんてことのない日々のこもごもをつらつらと書き連ねたり連ねなかったりする。

鉄拳7の州光(クニミツ)についてつらつら述べる

2020-12-11 13:20:04 | 格闘ゲーム 鉄拳

 リリースされて時間が経ちボロが出てきたクニミツ(州光)。

 キャラクターボイス早見沙織という利点、後期モデルゆえにリリや飛鳥のような水揚げされた魚のようなテカリがない顔の女性キャラという利点を持つ。しかしリロイやファーカムラムで鼻息荒くしたBNEIが性能調整ぶっちぎったばっかりに界隈を焼け野原にした反省をしたからなのか、性能はそこまで突き抜けた感じはない。とはいえいいとこ白虎の自分が言うのだから、もっと上位の人は違う感想を持つのかもしれない。

若干鼻が吊ってることを除けばまともな造形。なお「鬱陶しいですね」とか「案外簡単でしたね」とか制作スタッフによる”汚し”もきっちり入っている。そんなのより当たり判定が出っ張る糞みたいな判定何とかしてくださいよ~手足も短い肉便器作ってる場合なんですかね…


”怪盗”なので忍者ではない

 自称怪盗であり忍者ではない、ということが性能でも如実に出ている。
 忍者で有名なのはDOAであり、それらの忍者キャラはだいたい攻めが高速ゆえに択も素早く、要は中下段が厳しいのでじっくり見ようとすると今度は投げられる、投げが怖いので攻めればホールドを決められる、というDOAというゲームを体現したやばいキャラだ。
 しかも空中属性から投げをだせる技をいくつか持っていて、つまりモーションに派生が多いので投げは地上で出すものと考えているとジャンプ攻撃で択られる。
 まして空中属性で飛びつく投げもあり、ガードしていればいいというものでもない。ジャンプパンチはだいたい鉄拳では糞技だがDOAのキャラはジャンプ攻撃からそのままジャブ派生が連続技扱いになっているので、押し付けがましく択を掛けられるのだ。

 クニミツは忍者ではなく怪盗のためそういう高速攻撃はない。
 
つまりフレーム的には弱者である。読み勝っても後出しの敵が勝ることも多く、発声保障とも言うべき掛け声だけが出て殴られる様はもう笑うしかない

 6LKでステップインが出せるがラースのように姿勢が低くないので普通に殴られるし、そこからの派生技もフレームは遅いので立って見ていればいい。派生下段は当たってイーブンでカウンターにならなければいいフレーム弱者だし当てて不利まである。
 背向けからの択も実はフレーム的には厳しいので、「ガードされた→派生背向け」は相手が見て対処しようと思わなければ普通にカットされる。

 フレームで優秀なのは66RKだがこれは硬直が長いのでRPを出さないで止めても有利にはならないし、横に弱いので普通に避けられる。ウィリアムズ姉妹みたいなのが相手なら憤死案件だ。


技性能が微妙

 これは上のフレーム弱者であるクニミツの露骨なところだが、浮かせ技が他のキャラの3LPのように気軽に出せない。というのもクニミツの3LPは浮く時と浮かない時があり位置と関係がないし、ガードされると位置的に確定反撃をもらいやすい。これは9LKや起き上がりLKも同じであり、浮かせ技は必ずリスクがある。
 まして7WKや背向け9RKも当たらなければ大幅不利である。コンボ始動技がまったく気軽に出せない。しかし浮かせなければダメージは取れない。

 走りLKもしくはRPは遅いのでスクリューの〆に使えない。そのためなのか236RPのクナイ投げはかなり射程があるが、これは当てると位置が入れ替わるので一瞬で自分が壁を背にすることになりかねない。
 一方スクリューまで持っていくまでのコンボは割と長めにでき覚えれば容易である。〆のクナイを投げるのを放棄して起き攻めの選ぶか、6LK中LK(スライディング)を遅らせて出せば当てつつ間合いを詰めることはできる。有利不利とかなくなるけどな。

 そもそも6LKの走りが遅い上に派生技も発生が遅いので、走ってきたのを見て浮かせ技の空振りなんかされると風車に突っ込んだドン・キホーテのごとく玉砕する。
 そういう技を釣るために4入力でブレーキとか2入力でしゃがむとかあるはずだが、それらは結構進むのでやっぱり刺さる。つまり走ったら最後

 技途中の派生はそれなりにあり、そういう択をしてほしいんだろうなあということはわかる。が、背向け派生の入力は派生ルートのボタンを押してから4を入れないといけない。
 また技中にWP、WPから4で背向け・6で走るが、そもそも相手が見て対処しようという気持ちがなければ択も糞もないので、カット位置がばれてしまえば発生の早い中段で処理されてしまう。そうでなくても早い中段で吹き飛ばされると距離が開くため択を掛けるもなにもなくなるので近づかなければならず、自分から近づくということは相手に技を撃たれた時に咄嗟にガードしづらいので事故りやすく、やはり不利である。

 牽制に使いやすい技もない
 3LKは発生が遅く、なんの派生もない3RKですら遅い。3LPもRPRPの派生をひっかければダメージ獲れるからか単体のフレームとしては弱い。派生も途中で止めても確定反撃をもらう。がカウンターでヒット確認などしても当たった時には入力猶予がないのでどうにもならない。
 中段でリーチの長い技がない。ならば上段や下段はどうかというと、やはり同程度だ。

 せっかく武器を持っているのに春麗のしゃがみ中パンチのようにめいっぱい伸びる技もなければそもそもしゃがみ中の技は3入力が必ず要るのでリーチどころが発生すら遅い。
 いかにも距離のありそうな6WKもそこまでリーチはないし発生も早くなければ上段なので当たらないケースも多い。
 つまり牽制技など存在せず、遠巻きでうろうろして相手の攻め気にかぶせて技を撃つことで牽制が成立する。リーチがあって発生が早い技などクニミツには存在しない。すべての女性キャラが持っているカウンターヒットすれば浮くハイキックがクニミツにないのがなによりの証明だ。つまりクニミツは男の娘だった…?

 笑えるのは9WK、RPで下段横なぎの技で捌けないもののガード確定反撃必至だが、そもそも攻撃判定より当たり判定が先に出るのでなんか技かぶさると一方的に殴られしかもカウンター扱いになる。これは8WKも同じで、普通にリスクのある技であり撃つ方もおっかなびっくりにならざるを得ない。
 そもそも発生の早い、または使い勝手の良い下段がない。
 
ダウン取れる取れないにかかわらず確定反撃があり、それは武器攻撃が捌けないからということからきているのかもしれないが、それでも全部ガードされれば確定反撃で浮かせられる。いいところ屈キックくらいのもんで他は発生も遅い。
 そもそもしゃがみ中に斜め入力で下段を出しますというのは予告しているようなもので、そこを択にかけて中段を振るにしても、起き上がり中の中段もこれまた遅い。
 つまり択になってない。相手が択に付き合うことを放棄し早い中段技をぶっぱすれば話は終わりだ。背向け、ポーズ、ダッシュからの択も遅ければ中下段の択も遅いこちらが先に振っても相手の技が後から当てられることは珍しくない

 空中属性になる技も扱いが難しい。
 起き上がりLK、8WK、7WKは飛び上がるモーションがあるものの空中属性になるのが遅くて下段にかぶせて飛ぶことができず、掛け声だけは一丁前に発声保障されるので「たあ!(掛け声)うわあ!(絶命)」となるケースは多い。空中になるのが早いのは9WKや9RPだが、これらも癖のある技なので一方的に有利とはいかない。

 投げの種類自体少ないが、その少ない投げのほとんどが位置入れ替わりであり、壁に追い詰めたと思ったら自分が壁を背負うことになる。手足が短いことから間合いもあってないようなもので、投げしけを披露する機会も多い。

 236RPや236WPで飛び道具が消せることを一時期もてはやされたが、そもそもそれらが当たる距離で飛び道具を撃たれるということは着弾までの時間が短いということであり、見てから入力していては間に合わないし、飛び道具は消せたけど隙も丸出しですとなったら本末転倒である。

 WKのコマンドに割り当てられた技が多いのも非常に問題がある。
 
4WK 7WK 8WK 9WK 6WK
 これらはすべて違う技である。つまりちょっとでも方向入力を間違えると技が化けるのだ。
その一方RKは7でも8でも9でもみんな同じ技である。しかも浮きもしないただの中段蹴りであり、これによってライトゥーが化けるので出せない。出せても時間を要するのでコンボに組み込めない。なのでコンボ火力の底上げができない。

 浮かせた状態が正面なときとそうでないときでコンボレシピを大幅に変えないといけないのも面倒だ。
 クニミツの空中コンボは初段が9LK,RKダブルニーな時とそうでない時でだいぶダメージが変わってくる。しかしダブルニーは正面以外の相手に当てると次のコンボに6RKが当たらなくなってしまう。なので短縮する必要があるが、これによって期待できるダメージが10減る。またスクリューさせても普段のコンボに導入できないのもまたダメージ減だ。つまり技性能が微妙なのにダメージも稼げないのだ。ラッキークロエと体取り換えてもらえよ。


コンボ火力だけは一丁前

 他の女キャラがどうかという話はさておき、クニミツのコンボはだいたい64~71のダメージを取れる。これはゲージなしギースが頑張っても65なのを考えればなかなかのものであり、壁を絡めた場合1コンボで体力半分持っていけるという利点はある。だがそんなものは相手も同じであり、壁を絡めたコンボで半分持っていけることはスタート地点と言えなくもない。
 壁がない場合コンボを短縮しなくていいという利点があり、壁がある場合壁まで持っていきやすいという利点がある。つまりステージをあまり選ばず、むしろ機動性を考えれば狭いステージはデメリットであるが、それでも投げの大半が位置入れ替わりなのがここでは奏功するので必ずしも不利益とは言い難い。
 難のある浮かせ技も、当たってしまえば一転して長距離トレーラーになる。

 一方壁はがしコンボは苦労する。横移動が必要になるにもかかわらず、始動技に使えるRPとRKはそれぞれ横移動中の技があり、それが化けた時点で相手は壁を背負ってないしコンボも切れる二重苦を味わうことになる。


それなりにかわいい

 魚類のような飛鳥や鼻にんにくのリリリンシャオユウ、多少ましになったMジャクソンのニーナ、糞アマのカタリナ、小便臭いジョシーに対し、DLCになってから気合が入ったのかアンナとジュリアは露骨に顔の造形が異なる。その流れでクニミツもかわいらしく作ってある。髪に3トーンも色がつかってあることからもそういう熱意は感じられる。デフォルトコスチュームも細部まで作りこんである。
 BNEIに毒されたのか鉄拳制作チームの腐った性根がそうさせたのか、当然のごとく煽る勝利ポーズがあり、そこがどうしようもないくらいみっともない汚点になっている。いちいちマウント取ったりこき下ろしたりするキャラ勢ぞろいなんですよね。スポーツマンシップなど存在しない。
 鉄拳は少しでも煽らないと気が済まないチンピラ御用達のゲームなんですか?これでワールドスタンダード目指すとか冗談通り越して滑稽ですよ
アイマスSPの頃から対立煽りがお家芸のBNEIなだけのことはある。「案外簡単でしたね(笑)」とノースキップで披露するプレイヤーは勃起してるだろう。勝利ポーズで煽るわけがないだろうと無知なことを言う人間もいるが、鉄拳は他の格闘ゲームと同じくボタン押しっぱなしで勝利ポーズの選択ができるので恣意的な煽りが可能である。


結論

 クニミツは発生は遅いし硬直も長いフレーム弱者で、リーチも乏しい。正面から当たったときとそうでない時でコンボレシピが大幅に変わるので、覚えるのがめんどくさい上にダメージも安定しない。
 コンボで運ぶ距離はなかなかのものでダメージもそれなりに取れる。
 貧弱なマッチョキャラである。


鉄拳7 まともにやるのやめました。

2020-05-20 21:39:37 | 格闘ゲーム 鉄拳

 「鉄拳7」を弱いなりに勝ったり負けたりしながら戦ってきたが、時間のリソースを他に割くべきと思うようになる。

 もともと鉄拳7を遊び始めたときには6やTTT2からの延長線上のもので、つまりリリや飛鳥を主に使っていたのだが、TTT2以降そのキャラを使っていても楽しいと思う機会が減り、キャラ設定やガワに不満があったのでMODを入れたりして弄んでいた。

 本腰を入れて鉄拳7に取り組みギースを使うようになったきっかけは、鉄拳プロゲーマーのチクリン氏が鉄拳7のシーズン3(2019年8月下旬~)からの性能変更によってネガティブな発言を繰り返したことによる。チクリン氏はROX'N ROLLで韓国のLowHigh氏を破り優勝したのが2019年前半の一大シーンだったと思う。韓国という鉄拳を語る必然性のある国で行われた、韓国のプロゲーマーチームのROX DRAGON主催の大会で、新進気鋭のシャヒーン使いのLowHigh氏に勝ち切り優勝するというとんでもないことを成し遂げたのがチクリンの操るギースだった。

 鉄拳のプロゲーマーといえば有名なのは日本ではノビ氏、韓国ではKnee氏だが、私は彼らの死体蹴り上等なプレイスタイルが大嫌いだったそしてその糞忌々しい死体蹴りを国際大会でも幅を利かせてやっていたのが鉄拳というゲームなので、国際大会とかプロスポーツとか言いつつ蛮行が行われているみっともない動物園だった。かつてラウンド終わったら操作不能にするべきとNBGIにメールを送ったこともあったが2020年に至ってもCPUは相変わらずKOされた自キャラを嬉々として追い打ちするし、せいぜい相手のKO後の動作を見えなくするキャラクリパーツをつけるよりほかなかった。そしてキャラクリなどない大会では当然死体蹴りの横行する山積みされた糞の山のような光景が鉄拳というゲームだったので、KO後に余計なことをしない上に怒濤の強さを持ったチクリンという存在は私にとって一陣の風だった。

 私はただチクリン氏の使うギースを動画で見ているだけでよかった。しかしシーズン3による性能調整によって細かく打ち込む技の発生フレーム・硬直時間が延ばされ全体的に重たくなり、ゲージの回収が文字通り半減された。代わりに飛翔日輪斬の搭載によるコンボ組み込みのスクリューが容易になったほかレイジアーツのデッドリーレイブが固定ダメージ15増えるという大雑把な調整によって爆発的な火力を持つに至った。が言うなればロマンキャラになったというのが所見なので、どんなに高いダメージを持っていても先に殴られて潰されれば無意味な以上、横移動や当身投げによる攻勢という、相手キャラクターの技派生や手癖・得意技を見極めるディフェンス能力を求められるようになった。

 この頃からチクリン氏は以前使っていた仁に戻り大会に出るようになり、いわばギースを見切るようになる。またギースを使い大会出場するようになったのは冬にかけて、つまりTekken World TourもFINALを迎えようとしていたあたりになる。

 私にとって憧れのチクリンギースは本人が貶めるような状況になり、結局大会動画では相変わらず”三島家とその他”のような風景だったので動画を漁るのにも限界がきた。なので、せめて自分だけは憧れのギースによって強さを持っていようと思いDLCのギースを買ってプレイするようになる。CPU相手でも鉄拳神どころが拳王にもならない腕前だったし、オンライン対戦に至っては武者を超えたことなどなかった。がコンボを覚えて、とりわけ壁コンを安定して選択できるようになってからは安定した勝利を得られるようになった。が、それでもギースの仕様である細かい下段がないこと、パワークラッシュの邪影拳にウォールバウンド(ワイヤーフレーム)がないこと、他キャラの3RPに代表されるちょっとした浮かせ技がないこと、空中コンボのダメージが他キャラより10も低いこと、などが苦しみを醸成させていたが、それでも自分でコンボをできるようになり勝てるようになるのは楽しかった。

 それまでオンラインで100戦0勝だったが、CPU相手にはおよそ勝てるようになったギースをオンライン対戦に投じた。3段から上に行くまで100勝費やしたが、それまでさらに100敗以上費やした。横移動でかわすことができない、下段を咎める方法を知らない、下段捌きからのコンボを知らない、相手の空中動作に置きジャブを当ててからの追撃を知らない、とにかく知らないことが多かったが、戦っているうちに覚えることもある程度できるようになった。

 剛拳・魔拳に入ったころは300勝くらいだったがそこから上に行くのに700~800勝かかった。羅刹に行った頃には1000勝かかった。1200勝くらいからして玄武に行ったり羅豪に落ちたりするようになった。1600勝する頃には白虎に上がったり玄武に落ちたりを繰り返した。羅豪まで上がって剛拳まで落ちた時には鉄拳をやめようと思ったが、1週間して思い直しリハビリしつつ玄武まで上がることはできた。だがそこから上の相手には歯が立たなかった。そもそもギースは嫌われている。リマッチなしの遭遇戦ばかりの日もざらだ。それでもロールキックやロシアンフックアサルトを中段当身取って差し返しが決まった時は手ごたえを感じた。三島一八とドラグノフばかりのオンライン対戦だが珍しいキャラと連戦する機会があったのも楽しかった。

 対戦相手も普通ばかりでもない。煽りプレイに偏る舐め腐ったカスもいれば、ダウンしてようが波動拳を撃つだけの機械となった豪鬼や、後ろに歩いてこちらが近づいたら崩拳を撃つだけのポールも結構いた。普通に戦っても回線を切られることもそれなりにあった。対戦相手の質は段数では選べない。

 リロイスミスという新キャラの性能は露骨を極めてかなり下方修正されたが、その後出てきたファーカムラムという新キャラはリロイほどではないにしても大概な性能だ。そのバブリーな性能調整に翻弄される時間も多くなった。厨性能なキャラほど立ち合いという概念のない雑な押し付けをしてくるし、咎めようにも不利が少ないのでやりたい放題だ。

 対戦相手にケチをつけるのはナンセンスだ。とプレイヤーは言うのだろう。負けるのは弱いからと。キャラ対策できてないからと。それは事実だ。私はたいして強くない。

 が、もう一つの事実が頭を占める機会が多くなった。

 人生の時間には限りがある。たかがゲームに歯噛みして時間と情熱を費やすのは、時間と情熱の無駄だ。自分の人生においてゲームは「たかがゲーム」だ。なぜ不快なものを真正面から受け止め、時間と情熱を賭け心を砕かなければならないのか。

 ゲームのためにストレスをためて頭の中はケース対策とルート研究に費やされる。その時間をクリエイティブな、例えば執筆したりプログラムや現物を作ったり、動画を作ってみたり、収入と一致させる挙動にしたほうがお金という明確なリワードがある。ゲームプレイで投げ銭を得ているなら違う考えも起きるかもしれない。が私にそれはなく、ただプレイしているだけなのだ。相手にゲームで勝つという作業工程しか残らない。何より鉄拳以外にもゲームはたくさんあるのだ。不快になるためにゲームをするなら楽しい他のゲームをすればいいだけの話だ。

 私にとって鉄拳は代替の利く有象無象のゲームのうちの一つとなり、かつて持っていた憧憬や切望は死に絶えた。


TOKYO TEKKEN MASTERS 2019 カプコンバーサスSNK7(TEKKEN)

2019-10-29 04:09:06 | 格闘ゲーム 鉄拳

 https://www.youtube.com/watch?v=KZUDfi9kdxg

 ごらんの通り、パキスタン勢が異次元の強さだったという。

 豪鬼の強さは「理論的に最強」みたいなところがあって実戦ではここまで困窮する場面が無かったので、フランスのSuper Akoumaのほぼ10割コンボみたいなものが取りざたされたものの、コンボ火力は評価されるが地上戦はそこまでではなかった。がAwais Honey氏がKnee氏含めて破竹の勢いでトーナメントを制圧したように、パキスタン勢+豪鬼という悪魔の方程式が成立してしまったので、今回そのAwais Honey氏も参加するしAtif Batt氏も豪鬼で参戦となった。Day1からほぼ無敗で進むパキスタン勢に対し、今回のトーナメントは韓国勢同士のマッチングが結構あったので、結果的につぶし合いのようになりtop16に韓国勢が誰も残らないということにもなった。その中でフィリピンのAK氏も食らいついたが…というように、パキスタンプレーヤーに対し、誰がどれだけ食らいつくかという構図になった。が、smash.ggを見れば分かるように(youtubeでgrand finalを検索すればすぐネタバレするように)結果的に誰も止められなかったということになった。

 唯一チクリン氏がwinners finalに残ったものの、ある意味豪鬼とギースの性能差にやられてしまった。

 とはいえ、じゃあ豪鬼があれだからギースもKOF14みたいにMAX中必殺技→必殺技キャンセルできるようにしましょう、だとただでさえ蛇蝎の如く嫌われている豪鬼とギースに対するヘイトがさらに高まることにもなりかねないし、じゃあ全員ゲージ制にしましょうだとソウルキャリバー5のときのようにこれまた叩かれることになるだろう。ちなみにソウルキャリバー5のゲージシステムは結構わかりやすく、それまで「防具を全破壊してトドメ技で決める」みたいな手間の掛るシステムを単純な3ゲージ技にしたのは差し合いの面でもよかった(もちろん即死じゃない)し、今の鉄拳で言うレイジドライブみたいな1ゲージ使って特定の技を強化して出すというのも後につながる良い設定だったと思う。ただどう足掻いてもナンバリングタイトルでシステムを変えると古参ユーザにこれ見よがしにレビューで叩かれるので、新システムの性能調整は大変だと思う。

 そういう意味ではDOAの不知火舞のゲスト参戦は性能をDOAに準拠させてパワーゲージを設けなかったので、DOAのシステムに上手に組み込んで活かしてあったと思う。DOA5LRではゲージなしで他のキャラと同じシステムだったし、DOA6でクーラも参戦したが舞含めて全体の設定として4ゲージ制が設けられているので舞とクーラが異様に強いということもない(弱いとは言ってない)。そもそもDOAは打撃と投げの他にホールドという返し技が全キャラにある、つまり全員当て身投げをもっているということなので、これ以上ゲームシステムを煩雑化するのは厳しいとも思う。が凝ったステージギミック(鉄拳でいう全部ギースステージみたいなもん)の使い方がそのまま勝敗に左右するので創意工夫しないといけない部分が多い。

 閑話休題、鉄拳で結局CAPCOM VS SNKが始まったわけだが、ギースに比べて豪鬼はキャンセルの仕様とか中下段の択がリスクが少ない。ギースの場合中段は良くても下段の選択が辛く、一番使う足払いがガードされると大幅に不利なので、そろそろ投げて来そうとか牽制のジャブとかハイキックとかを潜って、とか相手が黙って見ている状態だと出しづらい技だ。中段がメインなら立ちガードばかりしていればいいのでガードが相対的に堅くなる。他のキャラならまだしも、豪鬼の場合足払い→足払いで3割減るし、中段のしゃがみパンチは236が忍ばせてあるので当たれば波動拳→ゲージキャンセル→…という状態になる。セービングはポールの肘打ち並にスウェーするので間合いが遠くなるしパワークラッシュ(上中段アーマー)が付いているので出し負けは下段か投げ、とはいえ投げ間合いもスウェーの方が遠ければ外れるのでそこからぼこぼこにやられるという、ある意味ストリートファイターより豪鬼が無双している。ストリートファイター準拠の紙耐久にすればいいんじゃないかな。滅殺豪波動とか天魔豪斬空とか飛びまくる鉄拳とかにされても困るけど。

 ギースには当て身があるだろう。小技や足払いやパンチの始動技をいつでも刺していけるようにしつつ、63214という前に入力しないといけない(ガードを外さないといけない)面倒くさい半回転入力を、ステップの出し入れやしゃがみや立ちの属性変化をさせつつ相手の攻め気に応じて相手の上中下段を読み間違えず入力できるなら、機能するかも知れない。無理だろ。

 とはいえギースのハイリターンの当て身を積極的に使っていかないと、単純な殴り合いでは初動の遅さをテクニックと読みで補うしかなくなってしまうので、当て身を機能させていかないと相手の選択肢を増やさせることはできない。当て身怖いなあ、とブレーキをかけさせるためにも当て身を動作内に仕込んでおいて、相手の攻め気と信頼度の高い技を読んで機能させられればいいなあ。そういう意味でKOFのバッタなのはある意味楽で、鉄拳みたいに手前奧前後ろにステップをして間合い調整しなくて良いし、そんな事をしてくる対戦相手も居ないのでこんな苦労しなくて良い。やま氏のトゥエルヴみたいな間合い管理してくる相手なら別だろうけど。

 KOFではよく相手のジャンプに大ジャンプふっとばしとかぶつけて対空していくのだが、豪鬼の百鬼襲とかジャンプ小キックとかで潰せばおいしくいただけたりしないんだろうか。


鉄拳7のギース もうちょっと良いとこ見たい

2019-10-20 08:06:11 | 格闘ゲーム 鉄拳

 鉄拳7のギースはテクニカルな割に壁コン絡まないとダメージすごい減るよ、season3で小技の始動と硬直伸びたよしんどい、と良いとこないと言いました。これは事実ですがすべてではありません。ギースにもいいところがあるのです。

 KOFに比べてグラフィックがよりリアルなのはひとつ大きな強み。というかKOFのこんもりした肩よ


 1 tresure battleが楽

 CPUはキャラ2個分くらい離れた距離からの烈風拳をガードしないので、ボスで出てくるデビル一八とかデビル一美とかいう糞野郎共・遠くでうなればゲジマユの豪鬼・レイジアーツで8割もってく平八を安全に処理することができる。
 もちろん普通のキャラも同じようにガードしないので、turbo battleとか普段つながらないコンボがキャラが早すぎてつながるとか敵の技が見えないとかも安全に処理できるし、事故の危険の高まるdouble damage battleも安全に処理できる。
 普通に負けるのはしょうがない。


 2 1ゲージ使えばダメージが伸びる

 ギースは超必が2ゲージ技なのでそこまで溜めればいいかというとそうでもなく、むしろ1ゲージ使ってキャンセルMAX発動がダメージソースとして重要。
 4LK,RPはそのままだと何もないが、4LK,RP→MAX発動にすると相手を浮かせつつ自由に動けるようになるので、2RK,6LK→2RK,6LP→飛翔日輪斬(弱は外れることがある)でスクリューまで持ってける。season2までは2RK,6LK→4RK,RKでスクリューだったのでダメージも10くらい伸びた。意識高い人はこういう浮かせのときに2RK,6LK→2RK,6LK→弱日輪してダメージ1伸ばすが日輪斬のだしにくさを考えればそこまでしても…と思う。壁に近い時は日輪斬より弱邪影の方が壁コンに行きやすい。
 中段当て身からのRP,6LPもそのままだと強邪影拳とか日輪斬とかの50ダメージくらいで終わるのがRP,6LP→MAX→RP,6LP→EX不動パンチでウォールバウンド誘うとか弱邪影で壁に当てて6WP→EX疾風拳コンボができて100までダメージが伸びる。上級者はRP,6LPRP,6LP→弱邪影(壁),EX疾風拳,飛燕失脚→EX疾風拳→2RKダブル烈風拳とかやってたけどダメージ99だからなあ。もっと運べるようなスペースがあればEX日輪斬が地上当たりでもスクリューするので6WP→2RK,6LK→ジャブ→ステップ→RP,LP,RP,RPがダメージ大きいし、デッドリーレイブもジャブで整えてから当てられる。そうすると130ちょいまで伸びるので7割強持って行けることになる。
 他にもキャンセルMAX発動で走るスピードはかなり速いので、ジャブとか刺さって走って追いかけられないけどMAX発動で走れば追いつけるみたいなケースのときに役に立つ。そこまでして1ゲージ使うのが気が引けるかもしれないが、敵が壁に当たってればデッドリーレイブ当てられる状態なら使うべきだろう。


 3 EX技の性能がいい

 EX邪影拳の縦回転は技がつながりそうでつながらないが、EX不動LPは相手が壁に当ればワイヤーフレームになるし、LKはしゃがみ3LPみたいに大きく浮かせ、RKの足払いは2RKカウンターとほぼ同じく(同じコンボレシピが使えない相手がいる)2RK,6LKが入るのでそこからコンボでさらに40~50持って行ける。
 EX日輪斬は地上の相手に当てれば余裕のあるスクリューやられになるので飛燕失脚→2RK,6LK→…とコンボできる。壁に当ててもおいしいのでEX日輪斬は割と使い勝手が良い。EX疾風拳はギースがただちに着地するので飛燕失脚→EX邪影拳からコンボできるし、壁やられの相手にEX疾風拳からコンボが割と余裕を持ってつなげられる。


 4 当て身が決まれば強い

 ギースには上段当て身投げ、中段当て身投げ、下段当て身打ちの3種類の当て身技があり、それぞれ相手の技属性に対応して取れる。これはレイジアーツも取れるので、一発逆転ぶっぱを対応属性で取れればそのまま場合によっては確殺できる。ギース紹介ムービーでアリサとか仁のレイジアーツ取ってたし。ただそこまで読み切れるかが肝心で、外したら投げミスモーションがあるので隙丸出しとなる。が相手に見せることで当て身取りますアピールができるので技を振らせづらくする効果が多少期待できる。人読みが捗ってきたらこの技派生は必ず中段振るとか困ったら下段撃ってくるとかでさらに当て身の効力が増す。とりま最風撃ってる人とかに上段当て身で静かにさせるとか。
 上段当て身投げは決まれば45ダメージ。で終わり。ふん、とポーズを取るので追撃ができず一番リターンが少ない。最風アピールしてる三島家に決めて差し上げろ。
 中段当て身投げは庵の屑風みたいに相手と場所を入れ替える。ダメージはないがRP,6LPが当たるのでそこからMAX発動でワンチャン通せます。特に自分が壁責めされてるときに決めればそのまま相手を壁コンできるのでビッグリターンが望める。
 下段当て身打ちは天地魔闘の構えみたいに両手を開いて45ダメージ。スクリューやられになるので飛燕失脚,2RK→6LK,2RK→6LP→弱邪影で70ちょいまでのばせる。が普通のスクリューよりタイミングがシビアなので2RK→6LK,2RK→6LK,2RK→弱不動/弱邪影が無難。飛燕失脚,2RK→6LK,ジャブ,デッドリーレイブもいける。


 5 特殊やられが多い

 起き上がりLKが普通に当ててもスクリューやられ。3RPとRKがカウンターならスクリューやられ。6RKと4RP,LPのLP部分だけがカウンターで中段崩れダウン(一八の腹フック)。4LPがカウンターでワイヤーフレーム(壁に当たらないと無意味)。
 など、相手が技打ちたそうな時に当たればそのまま4割~テイクできる。ギースの泣き所の一つとして、どのキャラにもある普通のアッパー(3RP)がないので相手を楽に浮かせられない。こういうところで狙っていかないと素直にコンボに行けないところにギースの悲しみがある。そしてゲージで伸ばさない空中コンボのダメージのしょぼさはギースの泣き所でもある。


6 デッドリーレイブの固定ダメージおっきい♡

 これはコンボを伸ばした時特に威力を発揮する。デッドリーレイブはレイジ技だがKOFみたいになんかキャンセルしてつながるようなことは無いので邪影拳みたいな感じで振れない。ダメージも羅生門の55より69なので高いものの、そもそも最後まで間違わずに入力できますか?という話で、途中でミスしたら相手に特に大きくのけぞるとかないので隙丸出しだし、あれ決まってない?と自分も相手もなんか気まずくなる。
 デッドリーレイブの入力は最初のジャブからタイミング入力で連打の必要はなく、4ヒット目のキックと最後の右パン忘れなければ意外と簡単に完走できる。最後のWPがちゃんと入力されていないと台無しなので連打しておけばいい。重要なのは、普通コンボをつなげるとダメージが減るが3+1*7+25の35入ること。ワンチャン8割持ってくのも難しくないし、レイジアーツなので体力残量に応じてさらにダメージが上がる。ミリ残っているときのデッドリーレイブは最後の両手が36くらいにまで伸びるので、鉄拳のライフが160なことを考えれば驚異的に減るし、無限ステージのように制限がないなら余裕を持って2ゲージ136ダメージを狙える。
 正直デッドリーレイブがあるというだけでも鉄拳ギースを使う価値がある。なんといっても本家KOFでは超必烈風拳・超必当て身、レイジングストームなので、打撃の面で物足りない。慣れてしまえば却ってデッドリーレイブをコンボに組み込んだ方が楽しくやれるわけだし。


 デッドリーレイブに限った話ではないが方向キーは先行入力できるので、1RK(1LP)→6LP→32143WPでレイジングストームを割と楽にコンボにできるし、上級者がやってる1RK→6LK→321463143WP(猶予が切れるので半回転がんまわし。硬直切れたあたりで3WP)の壁コンレイジングもいける。なにより6321466WKで出せるステップインデッドリーレイブを使いこなせれば膝パン(4RK→RP)からのコンボ〆にデッドリーレイブを入れられるので100持って行ける様になる。
 


 

 

 ギースの事悪く言う人多いけど、豪鬼とか特に弱体化されてないし(ゲージが50%オフになったけど、ギースは15%オフさらに50%オフしてデフォルトから42.5%に減った)、一美の虎とかエリザの闇払いとか遠くでずっと撃ってる輩なんてそれこそ腐るほどいるんだから、ギースばかりやり玉に挙げられても困る。まして玉性能としては地を這う分だけ他より不利なんだぞ。わかってんのか。

 そもそも普通にコンボ繋げるのひいひい言ってんのにポールの崩拳でワンパン4割テイクしてくのはOKなのは通らんぞ。もっと糞ムーブできる奴らなんとかしろ。こっちはこのキャラ使うのに864円別に払ってんだぞ。


鉄拳7についてつらつらと述べていく

2019-10-19 14:49:19 | 格闘ゲーム 鉄拳

 鉄拳6にはバウンドという、浮かせた相手を地面に叩きつけてコンボを伸ばすシステムが採用された。

 これによって、いままでの鉄拳だと 浮かせ技→空中コンボ しかなかったので、例えば一八の腹フックみたいに中段崩れダウンみたいな状態から浮かせを決めるとコンボダメージのアップにつながったが、逆に言うとそれくらい、カウンターヒットしたら崩れるからそこから浮かせ技を決めるくらいしかダメージアップの方法はなかった。

 バウンドの採用によって 浮かせ技→バウンド技でバウンド→コンボというふうになった。もちろん崩れダウンみたいなのが入ったらそこから浮かせにいけるので今までのコンボが全部火力アップしたに等しくなった。

 

 が、鉄拳7ではバウンドを削除、かわりにスクリューやられというものを導入した。スクリューやられは空中の相手に当てることできりもみ回転させ、そこから1コンボ短めのものをつなぐ感じになった。バウンドが削除されたのはダメージが大きくなりすぎるかららしい。が、スクリューで減ったかというとそうでもなく、多少レシピが変わっただけで誰でも1コンボ半分持ってく世界であることに変わりはなく、壁に当てた時は6割7割行くのも多い。さらにアップデートで壁バウンドという、ワイヤーダメージのような特殊やられも導入されたことから、壁バウンド→コンボ→壁に当てる→コンボ とこれも火力の向上につながった。

 結局鉄拳はコンボ火力の世界であり、なんか刺さったら簡単に半分持ってかれることから、1ラウンド10秒ちょっとでけりがつくのも日常光景だ。パワークラッシュという、特定の技に上段・中段アーマーつけたのもブレーキとしてはそこまで圧倒的ではなく、結局攻めが刺されば強いが受けはそこまで強化されていない。

 鉄拳7は当初からレイジアーツというものがあった。これはレイジ状態のときに特定のコマンド入力でだいたい4割もってく技を決めることが出来るというもので、最初見た時にこれってDOA5のパワーブローじゃね?と思ったものだ。そもそもステージから落ちて別のステージに行くというのものもDOA5にあったやつなので、鉄拳DOAに似せて来てんなと思ったものだ。鉄拳6にもステージギミックはあったが、壁が割れて次のステージに行くというもので、壁責め継続みたいなものだったのでステージ崩れて別のステージにいくというのは鉄拳タッグトーナメント2から導入されたギミックだった。

 そして最初はレイジアーツだけだったが、途中からレイジドライブというものも追加された。レイジドライブはレイジアーツのように上段・中段アーマーはついてないが、強化版の普通の技という感じで、コンボパーツにすればスクリューやられを誘発したり、ポールの崩拳やフェンの体当たりのように当てたらすげえ飛ぶ感じだったりする。これらは試合中1回使えばレイジ状態ではなくなるので1回ぽっきりの逆転技という感じだが、これをいつ使うかが駆け引きになるのでちらつかせる立ち回りは重要なものの、抱え落ちしたりTIMEUPぎりぎりになってしまって破れかぶれに撃って結局時間切れたりすることもある。

 結局鉄拳7はコンボ火力がものを言うので、コンボを知らない人間とコンボを知ってる人間では1ターン当たりのダメージが全然違う。さらにスクリューを上手に使える人とそうでない人でも結構違う。下段さばきというキャラクター全員が持ってる動作からも、浮かせスクリューコンボを入れれば4割、壁に当てれば5割というどっからでもダメージ持ってくゲームゆえに、結局覚えることが多くなってしまった。逆説的に、プレーヤーの技倆が向上しており、ゲーセンでの野試合とかちょっとした大会とかでもハイレベルな戦いが見られたりする。

 

 キャラクターデザインに関しては男の充実感はさすがだが女キャラの目の不自然な大きさとかの品質のばらつきがあり、シリーズ追うごとにクリエイションパーツも種類が少なくなっている。

 6まで存在した3Pカラーともいうべき、イラストレータのデザインを落とし込んだ特注のスキンもなくなり、非常に画一的なTシャツのかさましで数をこなしている。KOTYのエロゲーのようである。髪の毛のバリエーションも6から大幅に削減されていて、肩から下まで伸びるタイプは全部リストラされた。

 同じBNEIで格ゲーを作っているのにソウルキャリバーシリーズのキャラクリの充実ぶりは5から順当に進化していると言えるが、鉄拳にそのノウハウが伝わるわけでもなく、パーツやステージの充実に関してプロデューサーがデバッグと開発費を理由に嫌がっている場面がファミ通のyoutubeで言及している。

 昔からブライアンファラン三島平八といった勝利ポーズで相手にちょっかいかけるキャラクターもさることながら、いちいちカメラに向かって突進するミゲルギガースマードックなど、いちいち喧嘩腰の勝利ポーズや、お前は弱いとか死ねなどのセリフが通常運転で跋扈する。このゲームにスポーツマンシップなど存在しない。あるのはマウント合戦であり、EXVSでエクバ遊園地や動物園と揶揄されるBNEIの精神性を煮詰めて作ってある。

 このあたりはどうしようもないのかもしれない。外部に脅かす3D格闘ゲームはDOAもバーチャも軒並み化石と化しており鉄拳1強であり、かといってストリートファイターやKOFという2D格闘ゲームとは共存できない。そもそもSNKもカプコンもそういうインフラ整備に関してやる気があるがBNEIはそこまででもない。これはとりわけコロナの影響に置かれてから顕著で、オンライン対戦大会を配信するということも圧倒的に足りてないあたりが金にならないことを厭うBNEIならではである。そしてそれでもやっていけているようなので、意見を取り入れるようなこともリロイやファーカムラムといった性能調整に露骨にしくじった奴らを生み出してようやくという程度のスピード感しかない。