手塚治虫の「火の鳥」は、過去と未来を行き来しながら、
日本の歴史を見つめるSF漫画、程度の知識である。
未完の「大地編」の続きが発見され、1年半ほど前から
朝日新聞土曜版に連載されている。漫画ではなく、原作を
元にした桜庭一樹氏の小説版である。
考えてみれば「火の鳥」は、昔読んだような気がするが
あまり覚えていない。そこで一番初めの「黎明編」を、
やはり小説版で読んでみた。
その解説によると、あの「鉄腕アトム」も「火の鳥」の
壮大な歴史ロマンの一部、と手塚治虫が語ったという。
手塚治虫が生きていれば、どんな結末になっただろうか。
いや、永遠に終わらないテーマなのかも知れない。
2年前、無言館の休館にもめげず、信州上田の塩田平の
山裾を散策したご褒美は、蕎麦の昼食をとった「塩田の館」
の売店にあった。
手帳仕立ての布製で「信濃の国」の歌詞が、素朴な絵と
共に描かれる。何故か四番までしかないが気に入って購入
の旨を告げた。
しかし、すでに在庫はなく値段すらわからないという。
縁の糸はほつれ、全体に古い感じのサンプル品に
自分で値をつけて譲って貰った。
昨日、引き出しを整理していてこれが出て来た。ふと
思い付き、綴じ糸をほぐして開いてみた。やはり手拭い
仕立てを折って手帳風にしてあった。そして、裏(下段)
に五、六番があった。
なんともホッコリする「信濃の国」である。スキャンした
画像を、元の手拭い仕立てに合成してみる。
おっと、上の段の裏表紙の合成を忘れてしまったので単独で
断捨離も、なかなか捨てられないものである。