須藤甚一郎ウィークリーニュース!

目黒区議会議員・ジャーナリスト須藤甚一郎のウィークリーニュースです。

502号 民主党1次公認候補に手塚仁雄入らず!&行政のやり方わかる陳情2件

2008-09-15 | 記 事
★★9月16日追加分★★

★マラソンの有森裕子が、衆院選で佐藤ゆかりと戦うのか!


今日の「スポーツニッポン」紙の1面で、民主党があの女子マラソンの有森裕子(41)に衆院選の出馬要請するというスクープ記事をデカデカと載せている。今日は新聞休刊日だけど、スポーツ紙はコンビニや駅の売店で売っている。今朝のテレビの新聞解説番組は、どこも時間をさいて、このニュースを伝えていた。

まだ有森がオーケーしたわけではない。そして、選挙区から出馬するのか、比例区からなのか、そういうことはこれからだろう。
選挙区と比例重複立候補にして、惜敗率ではなく、比例の順位を上位にしておけば、有森は当選する。そうすれば、有森を口説きやすいし、オーケーをするだろう。

選挙区は、東京5区が最有力ではないのか。自民党は、佐藤ゆかりが公認候補だし、民主党は第1次公認で手塚仁雄を見送った。民主党が、手塚を1次公認しなかったのは、有森を佐藤にぶつけてつぶす作戦あるからかも知れないよ。
有森裕子vs佐藤ゆかりの選挙戦になったら、マスコミは連日、大騒ぎしてこの話題を取り上げるよ。

★有森が出馬すれば、佐藤ゆかりに勝てる!全国に波及効果も!

民主党のイメージアップには最高だし、全国に波及効果がある。選挙の勝敗は、いうまでもなく有森が勝つだろう。
民主党代表・小沢一郎の私邸は、世田谷区深沢にあり、衆院選挙区の東京5区の住民だ。だから、佐藤vs手塚でやるより佐藤vs有森で戦うほうが、ずっと話題になり勝てる選挙になることをよく知っているはずだよ。

「有森出馬の話は、ブチ上げだろう」と見る向きもあるが、佐藤ゆかりが東京5区に鞍替えしたのだって、最初は週刊誌のブチ上げだったよ。その内幕をぼくはよーく知っている。
いまの衆院選なんか、政策がどうのというより、巧妙な情報操作が勝敗を決めるのだ。小沢一郎自身だって、選挙区を替えるとほのめかして、無理矢理話題づくりをしているじゃないか。

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(このあとは、9月15日更新分)


★民主党の1次公認候補に、落選中の手塚仁雄は入ってない!

自民党は、総裁選の真っ最中だ。いっぽう民主党は、9月12日につぎの衆院選の第1次公認候補を発表した。その中には、地元の東京5区(目黒区+世田谷区の一部)の前衆院議員で落選中の手塚仁雄(よしお)は、入っていない。
民主党は、第1次公認候補の発表にあたり「自民党に勝てる候補を選んだ」としている。

とすると、民主党本部の判断は、第1次公認にもれた手塚は、自民党の公認候補で岐阜1区から鞍替えした現職の衆院議員・佐藤ゆかりに、現状では勝てないということなのだろう。
佐藤ゆかりは、東京5区に鞍替えして、まだ半年余りの新参者。しかも、安倍晋三、福田康夫と2年連続で総理の職を投げ出し、民主党に風が吹き、手塚にとっては、これ以上に有利な状態はないはずだ。それなのに、第1次公認にされなかったのだ。民主党本部は、手塚をよっぽど評価していないのだろう。

民主党の公式ホームページによれば、衆院選の東京の第1次公認候補は、つぎの通り。
【東京】2区 中山義活(元)、3区 松原仁、6区 小宮山洋子、7区 長妻昭、15区 東祥三(元)、18区 菅直人、20区 加藤公一、21区 長島昭久、22区 山花郁夫(元)、24区 阿久津幸彦(元)

10人のうち現職が6人で、落選中が4人だ。手塚と同様に浪人、つまり落選中でも第1次公認候補にされているのだ。
手塚自身は、第1次公認されなかったことに対して、どう考えているのか。手塚の公式ホームページを覗いてみた。

★手塚自身は、コメントせずダンマリのままだ!

「独り言」と称する日記ふうのコラムがある。9月12日の第1次公認候補の発表以後、9月13日に更新されているのだけど、第1次公認されなかったことには、まったく触れていないのだ。次期の衆院選に民主党から立候補する前提で、駅頭で演説したり、ホームページを更新しているのだから、第1次公認されなかったことに関して、手塚自身が何らかの発言をしなければ選挙民をダマしていることと同じだよ。9月15日昼現在、まだ手塚の発言なしだ。

手塚は、9月13日の更新で、その日の夕方にTBSテレビで放送された「報道特集」に取材され、ビデオで出演するので、見てくれとPRしている。ぼくは、「報道特集」と偶然に見たのだが、自民総裁選で小池百合子の推薦人になった佐藤ゆかりvs手塚仁雄の活動ぶりを取り上げていたよ。

まあ、どうということはない番組だった。飲み屋で酔って赤いツラした手塚を中心にして座わり、何人もで飲んでいるビデオのシーンのナレーションで「支持者の会合で」と言っていた。が、なんのことはない。民主党の都議、区議の連中と元民社党のジイサンなんかじゃないか。
手塚の子分の都議、区議は支持者じゃねーよなあ。まさか、支持者のふりしてサクラをやっていたわけでもないだろうが。

★これでは鞍替え新参者の佐藤ゆかりの勝ちか!

そう、応援にきた連舫のインタビューは、焼肉屋で焼肉を食いながらだった。一杯飲み屋、焼肉屋で飲み食いしながらではね、大食い番組のギャル曽根じゃないんだよ。手塚の緊張した街頭演説があるわけでもなく、これでは佐藤ゆかりが、雷雨の土砂降りの駅頭で演説し、おばさんやねーちゃんから「頑張ってね!」って声をかけられる様子のほうに軍配が上がる。

「報道特集」佐藤vs手塚のコーナーの終わりに、キャスターの田丸美寿々が、手塚が民主党の第1次公認候補にならなかったことを伝えた。誰もがもっともだと思ったんじゃないのかね。

★陳情審査で目黒区行政の区民軽視の実態がわかる!

ぼくの所属する目黒区議会の都市環境委員会では、9月11日に継続審査中の11件の陳情審査を行った。そのうちの2件について、報告しておく。ちょっとややこしいけれど、目黒区行政の区民軽視の姿勢がよくわかるので、紹介しよう。

目黒区の場合、区議会に対する陳情は、地方自治法第125条で定める請願と同じ扱いをすることになっている。
その内容に応じて所管の委員会で審査し、採択した場合には、区長、教育委員会、監査委員などにおいて措置することが適当と認めるものは送付し、その陳情の処理の経過、結果の報告を請求することができる。

まず、1件目の陳情は、中目黒3丁目614外(地名地番)に建築中の「パークハウス中目黒」マンションについてのもの。その内容は、「「マンション建設で生じる住環境悪化への防止策」の行政指導を要請する陳情」だ。
そして、陳情事項は「粗大ごみ集積所に門扉を設置し、道路側への露出を防止すること」「一般廃棄物集積所を、臭気・飛散防止のために密閉した構造物として新たに設置すること」などだ。

★設置基準と例外規定をゴチャゴチャにしているぞ!

陳情者は、平成20年8月14日付けで、目黒区長・青木英二に対して、「行政執行要請書」を提出した。目黒区の条例・規則及び設置基準に違反する事実があるので、改善するように求めたのだ。
改善事項は、設置基準に基づいて「運搬車が、横付け又は内部へ進入できる廃棄物保管場所とすること。また、廃棄物が十分収納できる面積、かつ形状にすることだ。

この「要望書」について区長・青木は、8月29日付で回答した。その回答内容は、設置基準では「運搬車が、横付け又は内部で進入できる構造とすること。また、運搬車への積み込み及び清掃若しくは点検等に必要な作業場所を確保するとも定めている」と「要望書」を認めているのだ。
しかし、そのあとで「しかし、敷地によっては、その面積や形状の関係から、廃棄物保管場所に進入するまでの通路や廃棄物保管場所周辺の収集作業スペースの十分な確保が困難なケースも多々見受けられます」と述べている。

回答書は、つづけて「そこで、運搬車が横付けできない場合は、『容器の持出場所』を廃棄物保管場所の一連の場所と定め、運搬車が安全に停車して作業が出切る位置までごみを持出すこととしております」として、横付けできない場合の例外的なやり方を定めているのだ。
このことは、事前協議・各種届出書作成の手引きやホームページの配置例で広く周知している、というのが区長・青木の言い分だ。

しかし、それはあくまで敷地面積や形状の関係で横付けできないという例外の場合だ。このマンションには当てはまらない。
委員会で各委員が質疑をした。それを聞いていると、ごみ減量課長や清掃事務所長の答弁を聞いているとおかしなことばかりだった。設置基準の例外的な運用をあたかも原則のようにすり替えているのだ。とんでもないよ。

★建築確認前に裏ワザを教えたのは、業者の利益のためか!

で、ぼくはたまたま副委員長なもんだから、各委員の質疑の終ったあとに、つぎの質問をした。「このマンション業者は、建築確認を提出する前に、相談にきたのか?きたのなら、それはいつか?」などをまず聞いた。
それについての答弁は「相談にきたのは、2007年5月11日。建築確認を申請したのが2007年5月31日です」ということだった。
これは、いったいどういうことなんだ!

建築確認を申請する20日も前に、目黒区の担当者に相談にきたのだ。そこで、ぼくは「行政執行要請書」とその回答書を片手に、つぎのように追及した。
「建築確認を申請する前に相談にきたのに、なぜ設置基準の原則を教えないで、いわば裏ワザみたいな“横付けできない場合”に例外的に認められているやり方を教えたのか。おかしいじゃないか! そもそも事前に設置基準の原則に従っていれば、陳情にでてきた紛争が起こらなかったのだ」という趣旨の質疑をした。

条例・規則そして設置基準に則って判断しないで、事前に例外をマンション業者に教えたのは、目黒区の行政が業者のほうを向いていることだよ。
担当課長らは、「例外ではない」を繰り返していたが、それならば設置基準はいったい何なのか。基準と例外も区別できないで、いい加減にやっているから、こんなことになるのだ。困ったもんだよ。
ぼくらの会派「独歩」と共産党は、陳情の継続審査に反対し、採択を求めたが、結果は継続になってしまった。

★絶対高さ制限直前に、53mオーバーの駆け込み申請!

もう1件は、下目黒2-9に今年10月に着工予定の(仮称)目黒リバーサイドタワーに関する陳情2つだ。敷地面積は5,311㎡。鉄筋コンクリート、25階。高さ83メートル。マンション共同住宅369戸。建築主:モリモト(渋谷区恵比寿南3-7-4)
主な陳情内容は、目黒区が今年11月に施行する絶対高さ制限では、30メートルになる敷地条件であるので、「モリモトの駆け込み申請を許すことなく、絶対高さ制限導入後の高さをするよう設計変更を行うべきこと」というものだ。

陳情者は、絶対高さ制限導入前の駆け込み申請というが、区側は、現在の法令に基づいたもので適法であると繰り返してきたし、いまも変っていない。83メートルの高さが可能になるには、総合設計制度が採用されなければならない。総合設計制度の権限は、東京都にあって目黒区にはない。

モリモトは、7月22日、都に総合設計を申請。7月下旬には、目黒区は都から求められて絶対高さ制限を11月に施行する旨の意見書を提出した。8月18日には、都で公聴会が開催された。そして、9月1日に総合設計制度採用の同意付与申立について、建築審査会が開催された。
しかし、結果は同意付与が「保留」となった。

★区は審査会で「保留」になった理由を把握せず、怠慢!

目黒区は、なぜ「保留」となったかの詳細をまったく把握していないのである。都に意見書を提出したのに、保留になった理由を把握していないのは、怠慢というべきだ。また、10月着工予定だが、現在まだ「保留」状態であり、11月には絶対高さ制限が施行されるのだから、いってみればお互いにデッドラインを巡る戦いの最中だ。

で、いつまでに総合設計制度のゴーサインがでなければ、着工ができなくなるのか。着工できなければ、陳情者にとっては好都合だし、モリモトにとっては困るはず。けれど、担当の都市計画課長にそのことを聞いても、どうもそうした緊迫感は感じられず、要領を得ない。

そこで、ぼくは区が都に「保留」にした審査委員会の議事録を請求したら、住民が開示請求をするのと同じなのか、あるいは行政同士であるし、意見書まで提出しているのだから、住民とは違う扱いになるのか、と質問した。
これに対して、川島都市整備部長が「審査会が公開であるのか、そうでないかによっても違う」などと答弁した。しかし、陳情者が、ぼくらに送ってきた9月1日開催の都の「建築審査会における特定行政庁の担当者の発言に対する質問書」という文書には、詳細は発言内容が引用されていて、公開であったのがわかる。

目黒区よりも陳情者である住民のほうが、よっぽどきちんと情報収集しているのである。絶対高さ制限は、そもそも住民のためを考えてのものだろう。その導入直前に30メートルの制限を53メートルも超えるマンション建設を計画しているのだ。
都の建築審査会で「保留」になった理由すら、積極的に情報収集しないのでは、とうてい区民のために働いているとはいえない!
(9月15日午後2:50更新)

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