須藤甚一郎ウィークリーニュース!

目黒区議会議員・ジャーナリスト須藤甚一郎のウィークリーニュースです。

492号 目黒区職員の事件2件発覚①1年余も施設に寝泊り、②痴漢事件で逮捕!

2008-05-17 | 記 事
★目黒区職員が1年余も施設に無断宿泊!そして痴漢職員も!

目黒区で大事件が2件も発覚した。1件は、区職員(55歳)が自宅に帰らずに区の施設に、昨年1月から今年1月まで、なんと1年1か月も寝泊りしていたのだ。もう1件は、区職員(41歳)が今年1月、通勤電車の中で痴漢行為をして逮捕されていたのだ。
2件の事件とも、今年1月に区は把握していたのに、区議会の企画総務委員会に報告したのは、約4か月後の5月14日だった。こんな区政運営をしている最終的な責任は、いうまでもなく再選された目黒区長・青木英二にある。

区は1月に2件の事件を知りながら、区議会にもマスコミにも発表せず、ひた隠しにしたのは、4月20日の区長選をひかえて、区職員に対する区長・青木の指導力の無さが露呈するのを隠ぺいするためだった、といっていいだろう。

★こんな具合に区の出先施設に寝泊りしていた!

あきれ返る区職員の1年1か月の無断宿泊について、産経新聞のネットニュースは、つぎのように伝えている。

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「病気で通勤苦痛」区施設に1年無断宿泊 目黒区職員を懲戒処分
5月16日11時18分配信 産経新聞

東京都目黒区の男性職員(55)が1年余りにわたって区施設に無断で泊まり込んでいたとして、停職1カ月の懲戒処分を受けていたことが16日、分かった。

処分は4月25日付。区はこの職員に、水道光熱費6万円と通勤手当48万円を返還させた。区によると、職員は循環器系の疾患があり、平成18年末ころに勤務後、職場で一休みしてから帰宅するようになった。そのうちに帰宅もしなくなり、昨年1月から今年1月まで「通勤の負担がなくて楽」と、週末以外は勤務先の区施設事務室にほぼ毎日、宿泊していた。

「病気のため片道2時間かかる通勤が苦痛だった」と話しているという。職員は都外在住で独身。今年1月14日の成人の日に、職員は翌日の勤務に備えて事務室に宿泊しようとしたが、警備装置の解除方法を誤ったため警備員が駆け付け、無断宿泊が発覚した。

区は「本来なら職場の近くに転居するなどすべきだった。区施設を目的外に無断使用したことは公務員としてふさわしくない非行行為にあたる」と判断し、職員を停職処分にした。

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★痴漢職員の処分は、減給10分の1、1か月と軽い!

東京新聞(5月16日朝刊)は、無断宿泊職員と痴漢事件職員を記事にしていて、痴漢事件については、こう伝えている。
「1月に通勤電車内で痴漢行為をしたとして都迷惑防止条例違反で逮捕(不起訴処分)された男性職員について減給10分の1、1か月にした。
中崎正人人事課長は『職員としてあるまじき行為で申し訳ない』と話したが、『職員は反省している』として2人の所属などは公表しなかった」

区議会の企画総務委員会にも、事件を起こした個人が特定されるからという理由で、2人の職員の所属や区施設がどこであったのか、などの重要な情報は一切公表せず。これでは、どこの課の職員が、どこの施設で寝泊りしていたのかわからないじゃないか。所属や区施設を公表しても、個人が特定されることはないはずだ。
こんな秘密主義をやっている限り、まともな区政運営はできない。そして、何をしでかしても、区は隠してくれるのだから、と事件の防止にもならない。

★区長選が終った5日後の4月25日に処分したのはなぜ!

処分は、無断宿泊職員が停職1か月、痴漢事件職員は減給10分の1、1か月という2件ともごく軽い処分だ。こんな処分では、痛くもかゆくもないだろう。区職員にあるまじきことをしでかしたのだから、ガツンと厳しい処分をするに限る。
処分されたのは、4月25日だった。それは区長選が終ってから5日後だよ。1月に事件を把握していて、処分に3か月余もかかるなんておかしい。区長選を意識して、隠ぺいしていたと考えるのが筋だよ。

そもそも、自宅に帰らずに、区の出先機関の施設に1年1か月も寝泊りしていて、上司や他の職員が気づかなかったというのが、考えられない。目黒区は、職員管理も施設管理もまったくやってないのが、これでハッキリわかる。危機管理が全然なっていない。区職員ではなく、ドロボーが住みついていてもわかるまい。これが青木区政の実態なのだ。

★監督責任のある課長、部長の処分をなぜしない!

他にも問題点はいくらもある。
1.無断宿泊職員については、上司の課長、部長に監督責任がある。が、誰も処分されないのは、どういうことだ。区施設には重要な文書、情報がいっぱいある。その施設にセキュリティを解除して、1年1か月も住みついていて、発見されないような施設管理をやっていたのだ。当然、担当の課長、部長に責任がある。警備を外注していたというのは、理由にならない。そんな管理方法で外注した責任がある。

1昨年、まだ記憶に新しいが、ぼくが追及した、区の土木事務所の現場職員が、昼休みを理由に公用バイクで区外の自宅に帰り、常習的に何時間も休憩を取っていた“事件”でも、上司の課長、部長は処分されなかった。処分されたのは、現場の係長だけだったのだ。上司は適切な管理を怠り、そして事件が起きても処分されないのが目黒方式のいつものやり方だ。

2.無断宿泊職員は、勤務を終ったあとに施設のセキュリティを解除し、施設のこっそり忍び込んだわけで、職員であっても不法侵入だよ。施設を私的に使ったとして電気、水道代6万円を払えばいいというものではない。
数年前には、やはり区の出先機関でこんな事件があった。酔っぱらった区職員が、ガラス戸を割って施設内に侵入。割ったガラス戸代を弁償しただけで、大した処分にはならなかった。あのときも、氏名、所属も隠したままだった。そのことをやっているもんだから、また今度のような事件が起きるのだ。

3.無断宿泊の職員は、通勤手当48万円を返却した。通勤手当、つまり定期代は月額4万円弱ということで、通勤に片道2時間かかるという。しかし、1年1か月も通勤せず、寝泊りしていたのだから、むろん定期券を買ってないはず。
職員は55歳で独身、都外のアパートに住んでいたというが、ホントかね。循環器の持病があり、2時間の通勤が苦痛ならば、近くのアパートに引っ越せばいいことが。通勤手当の水増し、架空請求はなかったのか。人事課はきちんと調べたのか。

★以前、そっくりの痴漢事件も!反省し痴漢を認めている!

4.痴漢事件職員については、7年前にそっくりの事件があった。そのときは薬師寺区政だった。藥師寺区長の側近だった当時の区の特命課長が、通勤途上の東横線の中で女子高生に痴漢行為をして、碑文谷署に逮捕、起訴された。最終的に懲戒免職になった。
しかし、1度目の痴漢事件で逮捕のときは、区はひた隠しにして、発表せず。処分もまったくしなかったのだ。
2度目の逮捕は、学芸大学駅で現行犯で捕まったため、隠すわけにはいかなかったのだ。1度目の逮捕のときに、きちんとやっていれば、2度目の事件はおこらなかったのだ。

5.今回の痴漢事件は、不起訴処分、つまり刑事事件として裁判にはならなかった。被害女性と示談をしたのだろうか。けれど、中崎人事課長の東京新聞へのコメントでは、「職員は反省している」というのだから、本人が痴漢行為を認めているわけだ。
もし、無実の痴漢事件で逮捕されたのならば、反省するどころか、冤罪(えんざい)を強く訴えるはずだ。

区長・青木に指導力がないから、職員がたるんで無断宿泊、痴漢とこんなハレンチな事件を起こすのだ。そして、事件が起きれば、上司は責任を取らず、それが青木区政の実態だよ。何が「安心、安全の区政」だよ。
(5月17日午前11:10更新)

この2件の事件について、
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専用FAX:03-3717-6223

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