須藤甚一郎ウィークリーニュース!

目黒区議会議員・ジャーナリスト須藤甚一郎のウィークリーニュースです。

491号 「目黒区を楽しく本」の不当な監査結果!30日以内に住民訴訟を提起する!

2008-05-13 | 記 事
★「目黒区を楽しむ本」の不当な監査結果!つぎは住民訴訟だ!

あきれた監査結果だ。今年の3月11日に、ぼくは「目黒区を楽しむ本」(月刊「東京人」増刊)に関して、住民監査請求を提起した。先週末の5月9日、その監査結果がでた。が、その内容は「請求人の主張には理由がないものと認め、棄却する」というもの。監査請求で解決できなかったので、30日以内に住民訴訟を提起する。

監査した目黒区監査委員は、大竹勲(元区幹部職員)、小林武廣(税理士)、栗山芳士(自民区議)、鴨志田リエ(民主区議)の4人だ。契約者である目黒区長・青木英二は、明らかに目黒区が大損をする契約をして、目黒区に損害を与えたのに、区側と業者の言い分を鵜呑みにして、「請求人の主張には理由がない」とは、監査委員の職務を果たしていないというべきだ。

どんな契約だったのか、もう一度、おさらいをしておく。
目黒区は、昨年10月に区制施行70周年を記念して「目黒区を楽しむ本」(月刊「東京人」増刊)35,000部を発行し、都市出版(株)に1,500万円を支払った。しかし、販売分30,000部、定価700円、売上金合計2,100万円と広告掲載料150万円は、都市出版のものになる。
都市出版は大儲けで、目黒区、目黒区民は大損だ。

区長・青木は、3月4日にぼくが一般質問で、この“疑惑の契約”を追及すると「売上金と広告料は、販売経費の一部にするためだ」とか「広告料150万円は、1,650万円だったのを広告料で相殺し、1,500万円で契約した」旨のあきれる答弁で逃げた。そんなことは、契約書、仕様書、企画書にまったく記載されてなく、虚偽の答弁だった。
3月11日に提起した住民監査請求の全文は、このウィークリーニュースの3月12日号で紹介してあるので、それをご覧ください。

★監査結果の問題点はこうだ!関係人調査でのあきれた言い分!

不当な監査結果の問題点は、つぎの通りだ。
監査委員は、監査の実施の関係人調査で、目黒区の広報課長、契約課長、高橋・都市出版代表取締役の3人を聴取した。

1.広報課長の言い分(1):「請求人(注、須藤のこと)は、目黒区納入分以外の販売収入と広告収入について、分配方法を何も考慮していないとするが、本件契約は本件増刊号を発行し、販売するために必要な作業を委託した契約である。発行に伴う販売収入及び広告収入は、発行者に帰属するものである」

須藤反論:35,000部を発行する総費用1,500万円を目黒区が支払い、その上に販売収入、広告収入が都市出版のものになる契約である。販売収入、広告収入の分配方法を考慮して契約していれば、1,500万円よりもずっとやすくなったのである。
広報課長の言い分は、そのことを何ら考慮していなかったと認めていることになる。

2.広報課長の言い分(2):「本件契約は、本件増刊号(注、目黒区を楽しむ本のこと)の発行経費のうち、その一部を委託料として支払うものである。都市出版は、本件作成委託料と販売収入及び広告収入とを合わせて、本件増刊号の編集、発行及び販売に必要な経費を賄うものと考える」

須藤反論:嘘をいってはいけないよ。契約書、仕様書、そして議会への説明でも、“発行経費のうち、その一部を委託料として支払う”なんて、どこにもない。販売経費というが、都市出版は取り次ぎ業者に納品するので、とくに経費はかからない。そもそも、契約書のよれば、そうしたすべての経費を含めて1,500万円で契約したのである。

★契約課長は「反省する点はある」と契約不備を認めている!

3.契約課長の言い分:「目黒区においては、本件契約のような企画提案をいわば購入することを内容とする契約は前例がなく、本件増刊号の発行については先行の他区増刊号の事例なども参考に、「作成委託」という業務委託契約をした。
しかし、本件増刊号の発行に係る契約書及び仕様書は、目黒区と都市出版との間の了解事項は十分に反映されたものとなっているかどうか、反省する点はあると感じている」

須藤反論:いかに杜撰(ずさん)な契約であったかを認めている言い分だ。“企画提案をいわば購入することを内容とする契約は前例がなく”とは、聞いて驚く。目黒区は、区制施行の記念誌をつくるのに、その企画すら立てられないほど無能で、業者の持ち込んだ企画の飛びついたということだ。

大問題なのは、「本件増刊号の発行に係る契約書及び仕様書は、目黒区と都市出版との間の了解事項は十分に反映されたものとなっているかどうか、“反省する点はある”と感じている」と契約書、仕様書が不備であったと認めていることだ。公費、税金を1,500万円も使って契約するのに、契約内容すら厳重にチュックしなかったのだ。“反省する点はある”とあとになって反省してもダメだ。

★都市出版代表の言い分は、契約書等にはないことだ!

4.高橋・都市出版代表の言い分:「増刊号の事業スキーム(注、スキームとは日本語で「計画」という意味)は、作成費用を区の負担、広告収入で賄い、販売収入から利益を上げるものである。
仮に、当該販売収入を目黒区の収入とするならば、都市出版の利益がなくなり、作成委託料の1,500万円のみでは、当該発行等の係る経費を賄えないことになる」

須藤反論:“作成費用を区の負担、広告収入で賄い”とは、契約書、仕様書のどこにもない。また、ぼくが広報課長に説明を求めたときも、1,500万円は35,000部発行のためにすべての費用であると説明した。
都市出版は、販売収入がどの位になるかは、事前に予測はできない。したがって、1,500万円でちゃんと利益を上げることで契約したとみるのが道理である。

★区長・青木の「相殺した」の答弁は嘘だった!

区長・青木は、ぼくの一般質問の答弁で、「広告料150万円は、1,650万円だったのを広告料で相殺し、1,500万円で契約した」と答弁したが、監査委員の関係人調査で、そのことを証言した者はいない。虚偽の答弁だったのが、改めて明かになったわけだ。
以上のように、とんでもない契約だったのが、改めて明らかになったのだ。

★平野サトシさんの通夜、告別式に大勢の方がお別れに!

元区議会議員の平野サトシさん(享年77)の通夜が5月11日の晩、そして告別式が12日午前中に、桐ヶ谷斎場で行われた。ぼくは、通夜、告別式にいった。奥さまの話では、「通夜には400人くらいの方がきてくれました」。告別式にも、大勢の方がお別れにきていた。
改めて平野さんのご冥福をお祈りします。
(5月13日午前11:45更新)

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