見よ!

映画、テレビ番組、写真、書籍、ちまたの出来事などをリポートします。

無知、無神経…

2007-06-11 01:39:33 | テレビ番組
 テレビのワイドショーや、ニュース番組を見ていると、被害者のご自宅の前でに「今のお気持ちは?」と言った質問を目にする。そして「そんなことは聞かなくてもわかるだろう!」というお叱りの声をよく耳にする。
 専門誌の記者やライターの人物から、「(専門家から)よくテレビの取材者は勉強が足りない。話す気にならないよ」と言われたという話を耳にする。

 お叱りを受けるかもしれないが、これらのことをテレビ側に立って弁護する。我々は、聞かなくてもわかりそうなことや、勉強不足と思われるようなことを聞くことが、仕事だ。
 理由を三つ。まず一つ、

●本人に直接語ってもらいた
 
 被害者の方であれば、その声の調子などからその気持ちの深さが表われる。専門家であれば、その話の信憑性が増す。取材者側が知っているからといって、ベラベラ代弁してはいけない。

 それともう一つ、

●意外なことがきけるかもしれない

 我々は、間違ったことを伝えてはならない、と教育されている。そのためにも本人に確認することは大事である。
 また、思い込みは一番良くない。「多分○○だろう」というのは、良くない。「多分」を消し去ることに、一番時間を費やす、と言っても過言ではないし、この過程で新たな発見が生まれ、数々の素晴らしい番組が生まれたことも事実である。

 最後に、

●見るのは視聴者だ

 視聴者に、一番伝わりやすく取材するのが、我々の仕事だ。我々が納得顔で取材をしたところで、視聴者に伝わらなければ意味がない。取材相手の身になり過ぎて、視聴者が聞きたいことを聞かなければ、我々はいらない。
 また、「勉強不足」と言われようとも、専門家相手の番組でなければ、一から順に始めなければいけない。

 無知と言われようが、無神経と言われようが、これがテレビの仕事だ。