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身につまされる魅力?TBS『肩越しの恋人』

2007-07-08 15:11:50 | テレビ番組
 生徒の一人がTBS系の技術会社に就職する。ドラマ班に廻る予定だそうで、こういったドラマも担当するかもしれないなぁ~と、クレジットを見ると、その会社の名もあった。番組の良し悪しは別にして、卒業生がこういった大きなドラマの一員で活躍できることは、心の底から嬉しい。

 米倉涼子、高岡早紀と、メインキャストが30代の女性というのは、こちらも30代半ばを過ぎているので、なんとなく見ていて好感が持てるのは事実だ。米倉涼子の上司役で、若村麻由美が出ていることもホッとする。
 ある出版記念パーティーで、若村さんを見たことがあるが、とても華のある人で、楽しい人だった。
 「華」というのは、見た目の美しさとは違う。
 ある演奏会を聞きに行った際、幕間で、今は亡くなられた作曲家の武満徹さんがヒョコヒョコと歩いていると、そこにじわじわと人だかりができた。偉大な作曲家だから、と言えばそれまでだが、若村さんと同じで楽しい人だった印象が強い。
 「華」とは、うまく言えないが、なんだか引き寄せられる魅力みたいなものだろうと思う。

 さて『肩越しの恋人』だが、30代の人にとっては、身につまされる話が満載なのではないかと感じた。主人公が「ど真ん中の女性をやってられない…」といった台詞や、「辞める勇気もなく会社にズルズルいる」といった台詞、「(結婚すると)目標がなくなる」といった台詞は、同じ状況に関わらず、女に関わらず、なんとなく感じることだ。
 またクレーム処理を担当する主人公が、クレームの原因を作った年下の社員に注意をすると、その社員は「(クレーム処理をすることで)私たちより良い給料をもらっているんだから」と反逆されることも、30代というのが微妙な仕事を任されていることを象徴しているようにも思う。

 「身につまされるドラマ」と書いたが、身につまされるからこそ、見るこちら側も、登場人物たちと成長していく気持ちになれるか、嫌だな…世の中、と思ってしまうか、これからの展開がちょいと楽しみなドラマだ。