アマチュア無線局 JE0KBP

サテライト通信やコンテスト、移動運用の記録等

TS-2000によるサテライト衛星通信システム(自分用備忘録)

2023-08-24 20:53:21 | 衛星通信(システム編)

現在のサテライトシステムは衛星通信を始めてからずっと使っているもの。

物忘れをしたときに困らないように画像と文章で記録しておく。


【1】リグTS-2000の設定


ケンウッドの取説 p52~54 (旧バージョン取説はp53-54)を読んでおく。PCでできる部分が多いので実際の運用部分はそれほど気にしなくてよい。 

  SATボタンを押してサテライトモードに入る。

  SATメモリーが10チャンネルあるので主な衛星をメモリーに入れる。衛星名を入力しておくと便利。

《とりあえずFM衛星》受信周波数が左側、送信周波数は右側

AO-91  受信 145.96MHz、送信 435.25MHz トーン 67.0Hz

SO-50  受信 436.79MHz、送信 145.85MHz トーン 67.0Hz

ISS  受信 437.80MHz、送信 145.99MHz トーン 67.0Hz

PO-101  受信 145.90MHz、送信 437.50MHz トーン 141.3Hz

TEVEL  受信 436.40MHz、送信 145.97MHz トーン 67.0Hz 

★TEVELシリーズは1号から8号まであるが、すべて同じ周波数、トーン

トーンはオレンジ色のファンクションキーとTONEキー(4)を押して設定する。変更はマルチキー回転。


《CW/SSB衛星=リニア衛星》

SSBはもちろんCWの場合も受信側はUSBで聞く。送信側はモードに応じて切り替え。

パソコンの設定により周波数やモードは自動的に変わるので気にしなくてもいい。


《リグの背面の接続》

◎アンテナの接続 145MHz(M) 430MHz(N)

◎COMポートの接続 

 片側が9ピン(リグ)-片側がUSBのRS-232Cストレートケーブルケーブル(PC)

◎USBIF4CWの接続 

  リグのKEY端子に3.5mmジャック、パドルはループ音の確認に必須、USBはPCへ。

◎電源ケーブルの接続

◎前面はマイクとヘッドホンを接続するのみ


【2】ソフトウエアの設定


(1)CALSAT32

衛星の位置計算のソフトウェアで最もよく使われ、優秀。JR1HUOさん作。画像をクリックするとHPにリンクします。

①ダウンロードしたらファイル → 「観測点の設定」をする。

 アイカラーのホームページは住所を入れるとGL/緯度/経度が分かるのでこれを利用する。

②ファイル→「衛星グループの設定」を行う。

一覧表から現在安定して使用可能な次の衛星をリストに加えた。

グループA A0-91 SO-50 RS-44 PO-101 ISS

グループB JO-97 FO-29 FO-99 等

グループC TEVEL3 TEVEL5 TEVEL6 等

③ファイル→「軌道要素ファイルのデータ取得」を行い、ダウンロードが終わったら「追加更新」しておく。

④このソフトウエアだけで周波数制御とドップラー補正ができるが、次に述べるCSATmateにその役割を負わせるため、ここでは割愛する。

(2)CSATmate

CALSAT32を親としてリグコントロールを行うソフトウエア。JE4IVNさん作。

単体では起動しないのでCALSAT32を立ち上げてから起動する。

下の画像をクリックするとHPにリンク。

(1)ダウンロードし、CALSAT32を立ち上げてから起動する。

(2)「設定(M)」をクリックして下記のように入力する。

◎CALSAT32のお世話になります

◎レジストリ方式

◎サテライト対応機を制御

◎TS-2000 VFOボーリング250ms

◎パソコンに追加したCOM番号を指定する。

◎ボーレート 9600bps(TS-2000の初期設定は9600bps)

◎リグの初期モード 受信側USB 送信側CW 起動時の追尾モード指定は「受信固定」

(3)「衛星追加/変更/削除(A)」をクリックして下記のように入力する。

★衛星の登録周波数 CW/SSB のリニア衛星のみ(FM衛星はリグのメモリーに入れた)

衛星名 UP   Down wIdth Beacon
RS-44 145935 435610 60 435605 
FO-29 145900 435800 100 435795
F0-99 145900 435880 30 437075
JO-97 435100 145855 20 145840

(4)衛星の登録画面で設定完了(Q)をクリックして閉じる。

(5)環境設定画面で設定完了(Q)をクリックして閉じる。

 

(3) CTESTWINの設定

(1)私の場合、CWの運用が大半なのでパソコンからCWを自動送信ができるようにCTESTWINというコンテスト用ソフトを使います。ダウンロードはこちら

周波数表示を145/435MHz や 435/145MHz にするにはどうしたら良いか不明。今のところ送信周波数を設定している。

(2)CW → CWパラメータ設定 から次のように入力

①F5 「CQ JE0KBP JE0KBP K」

②F6 「$c $g $g」$c=受信したコールサイン、$g=挨拶、$g=レポート

③F7 「$q TU JE0KBP K」$q=訂正した場合の再送信

④F8~F12は任意 

⑤CWポートはUSBIF4CWにチェック 

⑥その他はデフォルトでいいと思います。

⑦保存ボタンで分かりやすい名前(「SAT」など)をつけて保存する。

⑧OKボタンで閉じる。


【3】 実際の運用


《A》FM衛星(ISS,SO-50,AO-91,PO-101等)の場合

(1)衛星が稼働しているかAMSATのWebで確認。衛星名の履歴が青色ならOk。AMSAT

(2)TS2000の電源を入れる。SATモードにする。VFO/Mを押しメモリーモードに入る。

マルチつまみを回して目的とする衛星を選択する。

(3)トーンの設定。67.0Hz または 141.3Hz

(4)CALSAT32を起動してアンテナを衛星の軌道に合わせる。ヘッドホンをする。

(5)仰角が上がってきてサテライト局が聞こえたらコールサインをメモしてから呼ぶ。

   { 例 JK2XXKこちらはJE0KBP、59 。JE0KBP JK2XXK 59 。 ありがとうございました }

   1波しかないので簡潔なQSOを心がける。ヘッドホンから自分の声が聞こえることを確認して呼ぶ。

   最初のうちCQは出さない。聞こえている局を呼ぶことに徹する。フォネティックを使う。

(6)CALSAT32のAZを参考にアンテナローテーターを調節し、自分の信号が聞こえることを確認する。

(7)メモしたコールサインや時刻をハムログに入力する。

 

《B》リニア衛星(RS-44,JO-97,FO-29,FO-99等)の場合

(1)リグとパソコンをUSBシリアルケーブル(ストレートケーブル)でつなぐ。

(2)USBIF4CWでリグとパソコンをつなぐ。

(3)パソコンの電源を入れる。

(4)CALSAT32を起動して衛星(例えばRS-44)を選ぶ。

(5)CSATmateを起動する。

 TS-2000が自動的に電源オン、RS-44のUP/DOWN周波数、受信USB/送信CWが反映される。

 ★自動的にオンにならない場合はCSATmateのCOMポート番号(1とか2とか)を再確認。

(6)CTESTWINを起動する。

 「マルチチェック無し」を選択。周波数(144など)、モード(CW)を設定。

 「CTRL+R」でランニングモードにしておく。 

(7)ループを取るためにCSATmateのoffset値を調節する。

下は参考値(リグやPC、衛星の位置によって変化する)

衛星名  RS-44     JO-97   FO-99   FO-29
CW→  2200      2600   2000       0    
SSB→   1500     1900   1300   -700    

◎offsetの+を左クリックすると100HzUP、右クリックすると10HzUP、ーを左クリックすると100HzDOWN、右クリックすると10HzDOWN

衛星が可視圏内に入り、10°~20°程度に上がったら短点を1,2回打つ。ループが聞こえるように+ーを調整する。SSBの場合はCWからマイナス700Hzほどに調整。

(8)CTESTWINで「CTRL+F5」を押すと連続CQ送信。

(7)呼んできたらコールサインを入力してENTER 「$c $g $g」が自動送信される。

(8)CALSAT32のAZを参考にアンテナローテーターを調節し、自分の信号が聞こえることを確認する。

(9)CQを出している局を呼ぶときはF11で自分のコールを送信、F12で「R 599 TU」を送信。

(10)CTESTWINに記録したログをハムログにデータ移行する。

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