大地の博物館「フォッサマグナミュージアム」が主催する「石のガイド養成講座」に参加した。
石のガイド養成講座
テキスト1・テキスト2
糸魚川市の広報誌でPRされていることは知っていたが、春は何かと忙しくて土日を通して2日間参加するスケジュールを合わせることができず、今回になった。
1日目の12月9日(土)は9時45分にフォッサマグナミュージアムに出向く。参加者は11人。若い方から年配の方、男女も約半々くらいで私には初対面の人ばかりだった。学芸員の方からテキストとプレゼンテーションで
「環境保全」「持続可能な開発目標SDGs」「ジオパーク活動」などで世界が繋がっていることを改めて教えていただいた。短い休憩後、今度は本論の石の話。石と岩の違いは「人間が手で持てるか持てないかの差」「岩石と鉱物はおにぎりと具材の関係」などと楽しい導入から火成岩、堆積岩、変成岩の成り立ちや特徴などを詳しくお聞きする。中学校や高校の理科、地学で習った覚えはあるので理解はできる。
午後から、市のマイクロバスに乗って近くの須沢海岸に出掛け、「自分だけの石の標本作り」の課題を与えられる。糸魚川市は全国的にも有数の石の種類が豊富な海岸線を持っている。分類ケースを渡され「手始めに安山岩、ひん岩、流紋岩を探しましょう」から始まり「次は堆積岩シリーズ、砂岩、礫岩、泥岩を見つけましょう」などの指示があり、参加者は一生懸命石探しをする。
午前中の講義で大体の石の特徴は理解していたつもりだったが、石だらけの海岸に放り出されると頭も目も混乱してなかなか標本ケースが埋まらない。写真で見たような典型的な模様と特徴の石ばかりでなく、風化の具合や生成時の熱や圧力のかかり方で千差万別の石たちを前にうろたえることしきりだった。
保育園児や小学生のように「先生、これ何?」と聞きに行く受講生がいる中、石探しの上手な人もいるようで「すごいね、メノウ発見」「典型的な特徴を備えてベストチョイス」などと先生に褒められている人もいた。
自分は堆積岩を見つけるのは比較的スムーズにできたが、火成岩シリーズは苦戦した。
約1時間ほどの石探し実習を終えてミュージアムの教室に戻り、拾った石にラベルを付ける作業。「できた方は確認するので見せてください」とのことで先生に提出する時はドキドキでした。15種類の石の同定に合格をもらってホッとしました。
明日日曜日は「実習編」。石を薄く削って顕微鏡観察、石の様々な特徴の実験などが楽しみです。