PRIMO信号処理研究所 / Synchro PRIMO Lab.

周波数測定、位相差測定に関する新しい数理。
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SynchroPRIMO Ver.3.1 公開

2016-12-14 01:22:58 | 信号処理

 改良とバージョンアップを積み重ねてきたSynchro PRIMOですが、ソフトウェア構造を一新し(別名リファクタリング・・・中がGdgdになってきたので書き換えた・・・)、Ver 3 として公開しました.

 ちょっとした電気工作をし、100V(50/60Hz)を 1Vppくらいに降圧、 信号をオーディオデバイスに突っ込むと、"激安・高性能PMU" のできあがりです。(注:市販品はめちゃ高価です。)計算量は少ないのでラズパイでも動くでしょう。計算方法は、一応解析解を計算するものです!DFTの改良とか、カルマンフィルタなどで誤魔化しているのではありません。(欧米のPMUメーカーさん大丈夫ですか? ww) 

 ただし、AD変換器のサンプリング周波数が測定不確かさ・安定度の決め手となります。時刻あわせはNTPでは無理。GPSの1pps.信号を同時記録する準備中です。

(YouTube)   https://youtu.be/26-dTldBA-c 

(プログラム構造) 

 一応Win32で作りました。(MFCはよく分からない) グラフィックス・GUIは、”ベタ”でコーディングしてあります。

(改良点)

  • グラフィックスのちらつきを解消 (Callback処理でミスっていた・・・
  • オーディオ読み込み/前処理/主処理/グラフィックスCallbackをフル・マルチスレッド化(デバッグには時間かかったです)
  • グラフィックスパネルを統合化 (1:波形とフェーザー、2:周波数専用、3: VFチャートと命名した周波数・電圧の散布図、あと2面を予備に)
  • あまり使っていなかったバッファを廃止。省メモリ。
  • オーディオデバイスからの読み込みを改良。バッファリング最小容量を1/10秒程度に。起動時の遅延を減らす(できればASIOにしたかった)
  • セーブしたデータの解析モードを装備(これで、後でゆっくりと解析できるように)
  • 前処理フィルタのラインナップを整備. Intel Core i5 (2 Core) 程度に最適化(種類ふやしたが、効き目はかわらんかった) 
  • 前処理フィルタは線形でないとあかんかった・・・(Ramp状の周波数変化時、まっすぐなはずの測定値が波うってしまう)
  • 周波数変化率(ROCOF)の計算式を変更し軽量化(一応、最小自乗法によるものです)
  • 波形表示パネルに、小細工。全8CH分のON/OFFをパネルにて操作可能に。
  • モニタした波形の全データセーブ(WAV形式で容量が大きいため、最大24時間)
  • 計測した周波数(Hz)と電圧値(p.u)をまとめてWAVファイルに記録(長時間モニタで威力を発揮)
  • グラフィックスで使用する色は日本の伝統色をベースに使用。(黒だけでも4種類使っています)

(性能)

  • 電力系統周波数測定で、200測定/秒(50Hz), 240測定/秒(60Hz)に改善。おおまかには1/4サイクルで測定。ただし、前処理フィルタの平均時間窓長の関係で、まあこんなもの
  • Synchro PRIMO計算コアモジュール(これが商売ネタ)を改訂。APIを分かりやすく・・・もうじき、Class化できる?

(検証) 

  • 24時間連続運転は安定。(細かいバグがまだあるかもしれません)
  • 24 bit ADCでのモニタをすると・・・VLF帯(およそ8kHz-19kHz)の謎の信号(超スローのFSKにみえる)が多数ひっかかった・・・電力計インバータ由来なのか、「言及してはいけないもの」なのかは不明。
  • パルス状に変化する謎の周波数変動を深夜から早朝にかけ多数検知。位相が瞬間的に1度飛んで(進み方向)いた・・・まれに「2段飛び」もあった。(※系統内で発電所の電力が加わる瞬間?)
  • 市内の数キロはなれた場所で(6.6kVは別変電所)同時モニタしてみたが・・・位相角の変化の様子が合わない。線路インピーダンスの時間変化で、見かけの位相角が影響をうけていただけだった(1度よりはるかに小さい値です) 室内の別コンセントでも似た状況がわずかに発生します。
  • ADCの2CHに同一の信号を入れても、位相差=0とならない。ケーブル長が1m違うと下の桁がまったく合わない。

 

 



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