PRIMO信号処理研究所 / Synchro PRIMO Lab.

周波数測定、位相差測定に関する新しい数理。
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離散データから, 周波数・振幅・位相差をしっかり計算するには by Excel !!

2018-03-03 02:01:10 | 信号処理

 10ヶ月ほど前に下記:

How to calculate Frequency, Amplitude and Phase Difference from Discrete Data

https://youtu.be/ZG7wL3z1rHg

という動画をを投稿しています。最近になってアクセスが微妙に増えてきました。なぜかインドと米国から集中。アクセスの分析はクリエータツールからできます。

 動画の内容なのですが、2つの波形(正弦波)を定義したExcelシートからスタートして、1)それぞれの周波数の計算手順を示しながら瞬時周波数を算出、2)同様に瞬時振幅を計算、3)それぞれの信号を複素化して、4)位相差を計算  という手順のExcel操作をデモしています。計算式は国際会議で発表ずみのものです。

 計算式の数学的意味はさておき、周波数・振幅・位相差がピタリとシートに出現するシーンは、今改めて見直してみると面白いです。(最近、細かいことを忘れかけているので、新鮮な目線で見ることができている?) 特にオリジナルのアイディアである「リサージュ外積」の計算はExcelのセル選択の様子で一目瞭然です。

 画面を見ながら(全画面表示なら文字はくっきり)同じようにセルを選択・計算式を入力すると、全く同じことができますので興味あるかたはチャレンジしてみてください。

 

 

 

 

 

 


市販 オーディオインタフェースの「サンプリングクロック」

2018-03-03 01:29:22 | 信号処理

 今まで、数機種の「オーディオインタフェース」(ADC)を使用してきたのですが、概してサンプリング周波数が低めなのです。

 以前からローランド製 UA-22 を携行用に使用。この機種はUSBからの電源供給でコンパクトです。サンプリング周波数(基準 44.1kHz)をGPSの1秒パルスを使用して精密測定すると、 -38 ppm 。電源を入れて数時間はドリフトがありますが最後は安定します。

 最近購入した UA-22の後継機種: Rubix-22 、これも同様に実験したところ、Fs = 44091.48 との結果がでました。つまり1秒間あたり、8サンプル分遅いのです。水晶発振器のクラスには SPXO, TCXO, OCXO ・・・さまざまあり、安価なものですと 100ppmくらいずれても普通。もしそれが問題なら、「外部同期」付きの機種を使用し、Word Clockで同期すればいいだけです。とはいえ、 50ppm程度におさまっているかと期待していたのが、今回の結果( -190 ppm )はちょっと納得できません。

 とはいうもの、周波数安定度は短期・中期とも抜群で、さすが音楽用という印象です。

  現在、電力用PMUを安価なHWを使用した構成を検討していますが、時刻の基準となるGPSからの 1pps信号とADCのサンプリング周波数の補正をどうするか悩んでいます。GPS 1pps信号受信機は2000円くらいで購入(秋月電子)できるので、これを利用しサンプリングクロック周波数を実時間で追跡できると使用するADCのコスト削減が可能かと思います。以前は 高級機種に「ワードクロック発振器」(精度は0.3ppm級)にくわえルビジウム発振器で外部同期していましたが・・・機材の値段、ゼロが一つ多いのです。

 広域に接地する機器の「時刻同期」「周波数同期」は思いの外難しいです。

 ちなみに、今回の精密測定では、1年前に考案した「パルスの精密時間差」アルゴリズムを使用しています。Synchro PRIMOで使用しているアイディアをPulseに拡張したものですが、数学が超難解で悶絶中です・・・1本の積分計算式の導出にレポート用紙4枚。結果はそのうちに。