倶知安風土館で、珍しい写真を保管しています。
多分、昭和三十年代のお写真だと思われます。
現在はジャガイモをコンテナに入れて貯蔵しますが、
当時はジャガイモをバラ貯蔵していました。
ジャガイモの山の裾野(?)に女工さんたちが横一列に座り、
手で選別するのです。
秤の上の箱は「正味箱」といいます。
この箱に選別したジャガイモを入れ、
「正味50㌔」になったら、
箱の横にある出口からイモを米俵に入れます。
流通に段ボールケースが使われるようになったのは、
昭和三十年代の後半です。
それまでは、一度、米の流通に使われた俵を
再利用してジャガイモを入れました。
左に立っている女性が持っているのが俵です。
選別されたジャガイモは俵に入れられますが、
そのままだと規格の区別が出来ません。
そこで、縄の切れ端に色を付け、俵に付け目印にしました。
赤なら大玉、緑なら中玉、というようにです。
当時は品質に対してはのんびりとした時代でしたから、
多少の変形や傷ついたジャガイモも「製品」として
流通していたようです。