四国八十八ヵ所霊場と言えば誰もが知っている弘法大師が創設した寺院ですが、この前まである問題が起きていました。
いや、まだ現在進行中といっても過言ではないと思います。
第62番札所宝寿寺 出典:elle と riki の旅行情報
事の発端は、愛媛県西条市にある第62番札所宝寿寺(ほうじゅじ)の住職が、参拝に来た人に暴言や暴行を行ったと言うものです。
具体的には、納経所を勝手に休みにしたり、受付時間を短くしたりして参拝に訪れた人が苦情を言うと御影帳に押印しなかったり、暴言を吐いたり、胸ぐらを掴むなどしたそうです。
また、八十八ヵ所巡りの寺院でつくる「四国八十八ケ所霊場会」は会費を払うようになっているそうですが、宝寿寺の住職はこれも反故し72万円もの未払いがあったそうです。
こういった行為が年々エスカレートし苦情が多く寄せられるようになったため、四国八十八ケ所霊場会が宝寿寺を相手取り納経所運営要領の順守と未払いの会費の支払いを求め高松地裁に控訴をしていました。
この裁判は、さる3月22日に松地裁丸亀支部で判決があり、何と宝寿寺の主張通り霊場会からの脱退を認めまられました。
つまりこれは、宝寿寺の四国八十八ヵ所霊場会からの脱退だけの問題ではなく、霊場会で決めていた納経所の運営時間午前7時~午後5時が守れなくなり、参拝者にとって非常に不便なことになりかねません。
一応、住職の話では霊場会が何もかも事後通達で勝手に決めているからそれに反発しているだけだ、と言っていますが、それならば参拝者への暴言や暴行は理屈が通りません。
もし、これからも納経所の運営時間が短くなったり、まだ暴言や暴行が続くのであればそれこそ四国八十八ヵ所からは外されてしまうのではないでしょうか。
もしかすると近い将来、四国八十七ヶ所霊場に変わっているかもしれません。
現に、四国八十八ヵ所霊場会のサイトには宝寿寺は載っていますが写真が外されています。
-追記-
宝寿寺の本堂は工事中になったまま十年以上も立つそうです。
また、ご本尊様は本堂から追い出され大師堂へ、大師堂におられたお大師様はこれまた追い出され、新しく神殿造りの建物に移されたそうです。
これはもはや、真言密教の教えから道が外れてしまっているのではないでしょうか。
これはお大師さま、いや阿弥陀如来さまへの冒涜ではないでしょうか。