海の中ではない。
公園の木の肌。
もぞもぞ動いている。
デンキムシだ。。。。。
春と秋の2回、お目にかかる。
植木に水遣りをしていて、思わぬ手の痛みに驚いたことがあった。
まさか、植物アレルギーに??と、あわてて観察すると、デンキムシがいた。
あれ以来、適度な距離をおいて、お付き合いしている。
いつまでも、びりびりと痛む手の記憶は、
ゼッタイ誰も触れないで、という強烈なメッセージと承った。
特に、春、桜が花の色から柔らかな新緑になる頃、むやみにその下へは行かない。
近づくものの上に、自らの身を投げてくるからだ。
デンキムシを探ってみたら、イラガの子供たちだった。
痛い毛虫、イラガの子供。
アオイラガか、と思ったが、
「1対の突起に朱色の棘」があるのがヒロヘリアオイラガのようなので、
どうやら、その、なんだか発音すると気が抜ける、ヒロヘリアオイラガらしい。
成虫になった時に、翅のヘリに、広めに褐色が出る模様の様子から、言われているのだろう。
毒蛾じゃないか、鳥も食べないのだろうな、と更に読めば、毒蛾ではない、ときた。
成虫になると毒はない。
幼虫時代、身を守る術として、デンキムシとして生きることを選んだのだ。
神奈川県衛生研究所の環境生物グループ 稲田貴嗣さんによる有毒ケムシ類には、
「ヒロヘリアオイラガは従来鹿児島市内でのみ採集されていましたが、
1970年代後半以降西日本各地に見られるようになり、
近年関東地方でも見られるようになりました。」
とある。
そうか。これも、虫の知らせの地球温暖化だったか。
道理で、本来温暖好きの為か、
「サナギ(まゆの中)で越冬します。」
。。。。。。。。。。。
ああ。。。。そう。。。。。
知らなかった。。。。。
もぞもぞ動いて、なんだかカラダを丸めて、木の肌にちょうどいい納まりどころを見つけて、
それで、
急に肌寒くなった気候から、しばし、暖をとろうと工夫しているのかと思った。
布団に潜るように、ね。
だから、半分できていた、カラダを納めるのにいかにも都合のよさそうなポケット、
剥いちゃったんです。。。。。。
こうして写真で見ると、確かに、糸が見えている。
繭をお造りになっている途中だったんですね、冬を越すために。
まったく、失礼してしまった。
しかし、今ほっと胸をなでおろすのは、繭はずしに、落ちていた小枝を使ったこと。
「この繭にも毒針が付いているので,触れると皮膚炎を起こす.」
とあるではないか。
抜け殻の繭でも、毒針の残りがあり、痛みを覚えることもあるらしい。
やれやれ。。。。
姿がなくても、在ったことを示すかのように、影響を残しますか。。。。
やはり、君たちとは、程よい距離のお付き合いが一番のようだ。
いまや、どこにでもいるらしいから、ね。
*「本種は外来の種で,1980頃から日本各地に広がり,名古屋市内でも大発生を続け・・・」
名古屋市衛生研究所
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