男性は団体戦で利益の分配を図るとは赤坂真理さんの持論。なんでも個人戦に持ち込みがちの女性は「『自意識と私の戦い』みたいな自家撞着に陥る」という赤坂さんの指摘は鋭い。「うらやましい悩み」を持つものどうし群れてカムフラージュしては、というのが赤坂さんの処方箋だ。なるほど、なにかと同類で群れるのはカムフラージュ作戦だったのねと膝を打った。どうりでそっくりさん集団が街を闊歩しているわけだ。
ただしこれが「うらやましい悩み」となるとご同類を見つけるのが難しかろうとお察しする。そもそも「うらやましい悩み」というのはそういう悩みを持っていること自体なかなか明かせないはず。明かすにしてもよほど相手を選ばないといけない。赤坂さんのところにひきもきらず相談が持ち込まれるのもそういうわけだろう。
そういう人知れぬお悩みを「ぜいたくな悩み」と決めつけず「うらやましい悩み」と受け止めてくれるところが赤坂さんの人気の秘密。私にもそういう悩みのひとつやふたつはあると言ってみたい。